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自民大物OB、影響力の“衰え”露呈 対抗馬擁立も支持広がらず… 総裁選
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150909/plt1509091540006-n1.htm
かつて権勢を振るった自民党の大物OBが、影響力の衰えを露呈させている。安倍晋三首相が無投票で再選された自民党総裁選では、古賀誠元幹事長や山崎拓元副総裁が対抗馬擁立に動いたが、支持は広がらなかった。2020年東京五輪をめぐる問題で評判を落とした森喜朗元首相(大会組織委員会会長)といい、経験や見識で優れているはずの長老らは、どうしてしまったのか。
「私は現役ではないので、そんなこと(=総裁選に関する話)を言う資格もないです」
総裁選告示を控えた今月2日夜、古賀氏は、自身が名誉会長を務める岸田派の衆院議員12人との会合後、記者団にこう語った。だが、その念頭に、出馬をギリギリまで模索した野田聖子前総務会長への協力要請があったのは明らかだ。
引退後も党内外に隠然たる影響力を示してきた古賀氏や山崎氏の動きには、安倍首相周辺も神経をとがらせた。
しかし、20人の推薦人が集まらなかったことで、「笛吹けど踊らず」という党内の状況が浮き彫りにされた格好だ。
政治評論家の小林吉弥氏は「古賀氏は、岸田派への一定の発言力を示してきたが、それでも、派閥所属議員から見れば『バッジを外した人』。影響力は極めて限定的だ。山崎氏に関しては政局に及ぼす力はほとんどない」と語る。
同じく自民党の重鎮である森氏は、ゴタゴタ続きの東京五輪をめぐり、組織委トップとして責任論が浮上している。
新国立競技場の建設計画に続き、大会エンブレムまで見直されるという前代未聞の事態に、五輪招致を推進した猪瀬直樹前東京都知事は「森会長に任せておけば、ガバナンス喪失の新国立競技場やエンブレム問題だけではすまない」「五輪の敗戦が待ち構えているような予感がする。考えると背筋が寒くなる」とツイッターで批判した。
7月に自民党会派を離脱した脇雅史・前同党参院幹事長は、産経新聞のインタビュー(8月24日朝刊)で、森、古賀両氏と青木幹雄元参院議員会長の3人を名指しし、重鎮の弊害を指摘した。
前出の小林氏は「これらのOBがモノを言っても、その声は永田町に届かなくなってきている。長老が政治を動かす時代ではなくなったということだ」と分析している。
[ZAKZAK(夕刊フジ) 2015/9/9]
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