8. 2015年9月07日 12:55:52
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2015年9月7日(月) 主張戦争法案反対世論 理解不足や誤解でごまかせぬ 憲法9条を踏みにじり日本を「海外で戦争する国」に変えてしまう戦争法案に国民の批判が広がり、各地で大きな集会やデモがおこなわれているのに対し、安倍晋三首相や法案担当の中谷元・防衛相は、国民に理解されていないとして「説明をつくす」と繰り返しています。その一方、「決めるときには決める」と採決強行もちらつかせるのですから、国民の納得を得る姿勢ではありません。菅義偉官房長官のように、国民の「誤解」と決め付ける主張さえあります。戦争法案の不当性を棚に上げ、国民の「理解不足」「誤解」などと非難するのは言語道断な態度です。 法案の中身知るほど反対 戦争法案が国会に提出されて4カ月近く、衆院で採決が強行され参院に送られてからだけでも2カ月近くたつのに、国民は安倍政権の「説明」に納得するどころか、反対の声はますます広がり、各地各界で「空前」の反対運動が巻き起こっています。どの新聞、テレビの世論調査でも「反対」は過半数にのぼり、「今国会で成立させるべきではない」という声は7割以上にのぼっています。「政府は説明不足」という声が8割以上から減らないのも、法案の中身が分からないからではなく、国会で審議すればするほど、危険な中身が明らかになるからです。 強まる一方の反対の声に対し、安倍政権はまともに説明するどころか、抑え込むのに必死です。憲法学者や法律の専門家からさえ相次いだ「憲法違反」の指摘に対し、安倍首相は「違憲かどうかを決めるのは最高裁だ」と開き直りました。ところがいまや、当の最高裁の元長官からさえ「集団的自衛権の行使を認める立法は憲法違反」(山口繁・元長官、3日付「朝日」など)といわれる始末です。いいのがれは通用しません。 安倍首相らは国民に説明するといいますが、肝心の「説明」自体が二転三転しています。なぜ集団的自衛権を行使する必要があるのかの説明で、安倍首相は「米艦による邦人輸送」を例にあげましたが、中谷防衛相は米艦に日本人が乗っていなくても集団的自衛権行使はありうるといいました。「ホルムズ海峡の機雷掃海」も当のイランが機雷封鎖はありえないといいだしています。これではいくら安倍政権の「説明」を聞いても、国民が納得できないのは当然です。 米軍の戦争を「後方」支援するために自衛隊が輸送する武器・弾薬には核兵器まで含まれうることや、自衛隊の制服組はすでに戦争法案の成立を見越して南スーダンPKOでの「駆けつけ警護」や南シナ海での「警戒監視」まで検討していたなど、戦争法案の危険性はいよいよ明らかです。にもかかわらず、「戦争法案」だなどというのは国民の「大きな誤解」(菅長官)だといい張る安倍政権の姿勢は、国民の不安に応える姿勢とは程遠いものです。 国民に責任なすりつける 戦争法案に対する国民の批判や反対を「理解不足」や「誤解」と決め付ける安倍政権の主張は、もともと持ち出すこと自体許されなかった憲法違反の戦争法案への支持が広がらない責任を国民になすりつける不当なものです。まともな説明さえできなくなった法案は廃案にするしかありません。 政権の詭弁(きべん)を許さず、戦争法案阻止に力を尽くす正念場です。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-07/2015090701_05_1.html 2015年9月7日(月) 「早稲田から止める」 戦争法案で大学全学集会 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-07/2015090701_03_1.jpg (写真)「戦争法案絶対廃案」とコールしてデモ行進する早稲田大学全学集会参加者=6日、東京都新宿区 「早稲田から止める! 戦争法案 安保関連法案に反対する早稲田大学全学集会」が6日、東京の早稲田キャンパスで開かれ、学生、教員など350人以上が参加しました。 水島朝穂教授が「立憲主義の『存立危機事態』にいかに向き合うか」と題して講演。集団的自衛権容認を閣議決定で変えたことはクーデターだと指摘し、学問の現場が立ち上がることで大学の独立と自由を示し、政権の脅威になろうと呼びかけました。 連帯あいさつとして、白井聡・京都精華大学専任講師は、政治的発言をしづらい空気に「日本に革命的転換が求められている。学内でもはっきりものを言う文化をつくる始まりに」と激励。恵泉女学園大学の川島堅二学長は、学長名で安保法案反対声明を出したことに関わって、早稲田からも総長名声明をと訴えました。 各界卒業生から、日本共産党の田村智子参院議員が国会論戦を報告し、「廃案へ最後までとことんやりぬく」と表明。インターネット上のメディアIWJ代表の岩上安身(いわかみやすみ)さんは、「いまジャーナリズムが頑張らなければ」と強調。映画監督の是枝裕和さんは、「政権に対峙(たいじ)し、新しい社会をつくるのに寄与したい」と語りました。 集会後、大学から高田馬場までデモ行進し、新宿での「学生と学者による街宣行動」に合流しました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-07/2015090701_03_1.html 2015年9月7日(月) 戦争法案「理解」進むほど反対広がる 違憲の法案は廃案を NHK「日曜討論」 井上氏が発言 日本共産党の井上哲士参院議員は6日のNHK「日曜討論」に出席し、参院での審議が大詰めを迎えている戦争法案について、各党参院議員と議論しました。井上氏は、8月30日の国会包囲行動に12万人が参加したことなどを挙げ、「法案への『理解』が進めば進むほど国民の反対の声が広がり、行動が広がっているのが現状だ」と指摘。民主党の大野元裕・「次の内閣」防衛相らも同様の認識を示しました。 井上氏は加えて、共産党の仁比聡平議員が暴露した内部文書で、自衛隊トップの河野(かわの)克俊統合幕僚長が昨年総選挙直後の訪米で米軍幹部に「夏までの法案成立」に言及していたことが明らかになったことをあげ、その徹底究明を求めました。 自民党の佐藤正久・国防部会長は「(法案への理解は)まだ十分ではない」と認める一方、「今国会内できちんと結論を出したい」として、成立強行を図る考えを示しました。 安倍晋三首相が集団的自衛権を行使する「存立危機事態」を認定する要件として挙げていた「邦人輸送中の米艦防護」について、中谷元・防衛相が「日本人がいるかどうかは絶対条件ではない」と答弁したことについて、各党の議論が集中しました。 井上氏は「(集団的自衛権の行使について)『総合的判断』という言葉があったが、あいまいで政府の判断に委ねられるということが浮き彫りになった。もともと集団的自衛権は『他国防衛』であり、憲法違反なのに、限定的なら許されるという解釈改憲のために『存立危機事態』という考えをむりやりつくった」と指摘し、「それに対して憲法学者が声を上げてきましたが、ついに最高裁元長官の山口(繁)さんも違憲だと述べました」と強調しました。 国会最終盤の対応と維新などの野党が提出した修正案が議論となり、井上氏は「憲法違反の法案をつくらせないことが、何よりも大事だ」と述べ、戦争法案の廃案に向けて奮闘する決意を表明しました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-07/2015090701_02_1.html 2015年9月7日(月) 「戦争法案廃案」学生と学者が宣伝 ホコ天埋める1万2000人 東京・新宿 戦争法案を必ず廃案に追い込もうと「安全保障法案に反対する学生と学者による街頭宣伝行動」が6日、東京・新宿で取り組まれました。強い雨が降るなか、歩行者天国となった大通りは1万2000人(主催者発表)であふれました。学生や学者ともに「戦争反対」「安倍はやめろ」の声を響かせました。日本共産党の志位和夫委員長、民主党の蓮舫代表代行、社民党の吉田忠智党首、元公明党副委員長の二見伸明氏がステージで手を結んでアピールしました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-07/2015090701_01_1.jpg (写真)「戦争法案絶対反対」など抗議のコールをする学生と学者の街宣行動=6日、東京都新宿区 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-07/2015090701_01_1b.jpg (写真)そろって訴える(壇上左2人目から右へ)蓮舫、志位、吉田、二見の各氏=6日、東京都新宿区 主催はSEALDs(シールズ=自由と民主主義のための学生緊急行動)と安全保障関連法案に反対する学者の会です。 4人の学生と5人の学者が交互にスピーチ。合間には「戦争法案絶対廃案」「国民なめんな」「勝手に通すな」と参加者が声を合わせてコールし、会場は歓声や口笛に包まれました。 スピーチした国際基督教大学4年生の女性は「命は取り戻せない。それなのに『責任を持つ』ということがどれだけ無責任か、首相は知るべきです」と訴え。 大学4年生の男性は「いま声を上げているのは、戦争法案が成立すると『暮らしを守りたい』『未来を守りたい』という誰もが考える当たり前のことが失われてしまうことを人々が知っているからです。抵抗の声をあげていきます」と話しました。 国立天文台名誉教授の海部宣男さんは「世論調査で半分以上がこの法案に反対なのに、力で押し通すことは民意の圧殺というしかない。憲法9条は日本や世界の宝です。徹底的に立ち向かっていきましょう」と呼びかけました。 スピーチに立った志位委員長は「どんなに安倍政権が多数をもっていても、憲法違反の法律は通すことはできない」と強調。「戦争法案を廃案に追い込むために最後までがんばりぬこう」と呼びかけると、大きな拍手と歓声がわき起こりました。 行動に参加した早稲田大学4年生の男性は「何も行動しなかったと後で思いたくないから参加しました。さまざまな立場の人が自らの思いで行動している場に民主主義を感じる。これからも行動したい」と語りました。 山梨県甲府市から参加した女性(26)は「絶対廃案にしたい。声を上げることで少しずつでも社会の意識は変わると思う。続けていきたい」と話しました。 「こういう取り組みは初めて見ました」と話すのは買い物で訪れた東京都府中市の会社員の女性(26)です。「若い人が多くてイメージが変わって、行動が身近になった。みんな同じように危機感を感じているんだと思えました。デモなどにも行ってみたい」 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-07/2015090701_01_1.html 2015年9月7日(月) NHK日曜討論 井上議員の発言 27日の国会会期末まで3週間となった6日、NHK「日曜討論」で戦争法案について10党の参院議員が議論しました。日本共産党の井上哲士議員は「憲法違反の戦争法案は廃案しかない」と主張しました。 理解が進むほど国民は反対 自衛隊暴走にも不安広がる 司会者から、戦争法案に対する国民の理解について問われた自民党の佐藤正久・国防部会長は「十分ではない」と述べつつ、「政府は問題点にしっかり答えている」と強調しました。井上氏は自衛隊の内部文書を暴露した共産党の質問にもふれながら、こう答えました。 井上 12万人の(8月30日の)国会前集会、私も参加しましたけど、ものすごい熱気でした。理解が進めば進むほど国民の反対の声が広がっている。そして、学生・若者、ママたち、学者など、いてもたってもいられないという行動が広がっているのが現状だ。それに加えて、アメリカ軍と一体となった自衛隊の暴走にも不安の声が広がっています。先週、私たちは自衛隊トップの(河野克俊統合幕僚長の)昨年末の訪米記録の内部文書を明らかにしましたけど、総選挙直後、まだ与党協議も始まっていないのに「夏までに法案が成立する」とか、沖縄知事選の結果にかかわらず新基地建設するとかを表明している。これは驚くべき内容だ。この問題の究明は法案審議にとっても不可欠であり、この点でもさらに審議が必要です。 軍事的な悪循環起こすより9条に基づく平和外交こそ 戦争法案の必要性について、与党側は中国、北朝鮮「脅威」論を前面に出してきました。井上氏は憲法に基づく平和外交の重要性をのべました。 井上 参院の審議に入って、与党側から中国脅威論をあおる質問が相次ぎました。共産党の議員が日中はお互い貿易最大相手国であることをあげ、(岸田文雄)外相に「中国は脅威か」と聞くと、「脅威とは考えていない」と答弁しました。脅威があるから法律ではなくて、むしろ法案を通すために脅威をあおっている。私たちは軍事的な悪循環を起こすようなやり方ではなくて、憲法9条にもとづく平和の外交こそがこの問題の対案だと考えています。 存立危機事態 要件あいまい 元最高裁長官も「違憲」と批判 集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」の要件について、政府が繰り返しあげてきた「日本近海で邦人輸送中の米艦防護」という事例が成り立たなくなっている問題が議論になりました。自民党の佐藤氏は「国民が犠牲になるまで守ることができなくていいのかという安倍首相の問題意識を示したものだ」と述べ、現実性のない観念的な事例であることを事実上、認めました。井上氏は、こう批判しました。 井上 国会での議論で、総合的判断という言葉がありましたが、結局(要件が)あいまいで政府の判断にゆだねられるものだということが浮き彫りになりましたね。もともと総理が具体例としてあげてきた米艦防護の例もそうですし、ホルムズ海峡の機雷掃海の件も、およそ立法事実として成り立たなくなってきていますよ。もともと集団的自衛権は「他国防衛」であり、憲法違反なのに、限定的なら許されるという解釈改憲をするためにこの「存立危機事態」という考えをむりやりつくった。だからこそ、いろんな問題がでてきていると思います。それに対して憲法学者が声をあげてきましたけど、ついに、元最高裁長官の山口(繁)さんも違憲だと述べました。(集団的自衛権の行使が憲法上許されないとした)「72年見解」の枠のなかで、行使できるというのは論理矛盾でありナンセンスだと、ここまでいわれています。政府は最高裁こそ憲法の番人だといってきましたが、その元長官がここまで言われているわけですから、私はこういう法案は廃案しかないと思います。 「(存立危機事態での武力行使は)必要最小限の武力行使という憲法の精神にのっとったもの」との佐藤氏の発言に、井上氏は反論しました。 井上 日本が攻められていないのに、他国に対する武力攻撃を排除するわけですから、必然的に海外派兵につながってくる。総理は「一般に海外派兵は憲法上禁止されている」と言いますが、それは法案に明記されていません。そして、一般ですから例外はあると。それは政府が判断をするわけですから、実際上は歯止めがありません。先日(8月12日)、沖縄で米軍のヘリが墜落する事故がありました。アメリカの特殊作戦部隊に日本の自衛隊の特殊作戦部隊が「研修」と称して、ヘリに乗っていたことが明らかになりました。イラク戦争やビンラディン殺害事件など、国際法違反の作戦に参加していたような特殊作戦部隊との訓練が行われている。これはまさに「専守防衛」と相いれないことを示していると思います。 非人道的兵器も輸送可能の危険なフリーハンド与える 戦争法案では、従来の海外派兵法で「非戦闘地域」に限っていた自衛隊の活動範囲を「戦闘地域」まで広げ、武器の輸送や非人道兵器を含む弾薬の輸送、提供ができるようになります。 井上 もともと輸送などの兵たん活動は武力行使と一体不可分なのに、政府は「後方支援」という名前に変えて、他国の武力行使と一体でなければいいんだという、国際法で通用しない主張をしてきました。しかも、今回支援内容が大きく拡大します。私は(国会で)輸送の問題を質問しました。クラスター弾や劣化ウラン弾、これは在日米軍も保有していますが、この輸送ができるのかと聞くと、法律上はできるという答弁でした。その後、批判が広がり、輸送も含めて考えてないという答弁に変えました。しかし私の質問には、移譲、つまり譲り受けに当たらない形であれば輸送は条約上否定されないと答えているのです。結局、時の政府の判断でこういう非人道的兵器も輸送できるようにする、危険なフリーハンドを与えることは絶対あってはならないと思います。 違憲の法案は修正ではなく廃案にする以外にない 今国会の成立について、自民党の佐藤氏は「国会の会期内に結論を出していきたい」と表明。井上氏は「廃案しかない」と強調しました。 井上 憲法違反の法案ですから、対案とか修正ではなくて、私たちは廃案だと考えています。(法案修正で)国会の関与を強めることはどの問題でも大事だと思いますが、この法案も衆議院であれだけ国民の反対の声があったのに与党が多数で強行しましたから、国会だけで歯止めになるのかと。もともと、国会が多数で決めたとしても、これはやってはいけないよというたがをはめているのが憲法です。憲法違反の法案をつくらせないということが、なによりもいま大事なことであり、廃案しかないと思っています。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-07/2015090704_02_0.html?_tptb=032 |