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「日米共同部設置」と言う名の米軍・自衛隊一体化の危険性
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2015年9月6日 天木直人のブログ 新党憲法9条
私はある雑誌に頼まれて、安保法制案の諸問題について、きょう締め切りの原稿を書いている。
その要旨は、一言で言えば、安保法案が今国会で成立しても、しなくても、日米軍事同盟が続く限り憲法9条は否定されることになる、国民がこの点に気づき、政治が本気で日米安保体制の是非を議論し、その結果、米国から自立することの必要性に気づかない限り、日本の前途は危うい、というものだ。
書き進むにつれて、日本の政治状況とそれを許す国民の意識には絶望的にならざるを得ないが、私の結論は明るい。
世界は必ず憲法9条の先見性に気づく。日本は今こそ憲法9条を世界に掲げる時だ。憲法9条が輝く時が必ず来る。
これがイラク戦争に反対した私が確信をもって断言できる結論だ。
しかし、結論は明るいが、日本の政治状況が絶望的であることに変わりはない。
きょう9月6日の読売新聞が小さく報じていた。
防衛省は、全国の陸上自衛隊を一元的に指揮する「陸上総隊司令部」を2017年末までに創設するのに合わせ、在日米陸軍の司令部のあるキャンプ座間(神奈川県)に「日米共同部」(仮称)を設ける方針を固めたと。
驚くべきはその記事がさらにこう続けているところだ。
すなわち、同様の組織は海自にも空自にもある。自衛艦隊は米軍第7艦隊、航空総隊は米空軍第5空軍と同じ基地に司令部を置いている。日米共同部の設置で、陸海空の緊密な日米連携が実現する見通しだ、と。
これは米軍と自衛隊が文字通り一体化していくという事である。そしてそれはとりもなおさず自衛隊が米軍の指揮下に入るということだ。
そのうち、米国がすべての在日米軍基地を日本に返還し、日本政府はそれを自衛隊基地にした上で共同使用と言う形で文字通り日本全土を米軍基地化していくだろう。
いや、もはやその兆候は表れている。
日米共同訓練や統幕長の安保法案成立発言が国会で暴露されたが、それは氷山の一角なのだ。
そして日米安保体制の重要性を認める限り、それに反対する事は誰も出来ない。
いまこそ日米安保体制の是非をめぐり、国民的な議論を行う時である。
その最後の機会が今である(了)
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