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安倍政権は「完投」のために、 どこで解散の刀を抜くだろうか 安保法案成立&総裁選再選は間違いないが…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45143
2015年09月07日(月) 田崎 史郎「ニュースの深層」 現代ビジネス
■安保の季節」が終わる
首相・安倍晋三は8日に告示される自民党総裁選で再選され、2018年9月まで3年間の総裁任期を手に入れる。その任期を全うすれば、首相在任期間は1期目を加えると小泉純一郎、中曽根康弘を抜き、戦後で佐藤栄作、吉田茂に次ぐ歴代3位の長期政権になる。
だが、今後3年間、政権の求心力を維持するのは容易なことではない。アベノミクスが成果を挙げたかどうかの結果を求められるのに加え、来年夏の参院選を終えると「ポスト安倍」をめぐる動きが顕在化してくるのは避けられないからだ。
安全保障関連法案は今月中旬に成立する見通しだ。安倍は12年末に再登板して以来、ため込んできた「政治的資産」を使い果たすつもりでこの法案に取り組んできた。安保法案成立によって、安倍にとっての「安保の季節」は終わる。
安保法案の参院での可決・成立時点で、安倍に対して激しい批判が浴びせかけられるであろう。だが、内閣支持率は衆院での採決を強行した7月中旬から8月上旬にかけて下落し、不支持率を下回ったが、8月下旬にはふたたび上回った。このため、成立時点で支持率が下がっても、政権を揺るがすことにはなるまい。
安倍は法案成立後、通常国会閉幕時点で行っている記者会見を今月25日ごろに行い、その後、ニューヨークで開かれる国連総会に出席、帰国後の10月上旬に内閣改造・自民党役員人事を断行する方針だ。それらを通じて、安保法案からの局面転換を図ると同時に、来年7月の参院選と総裁任期の「完投」に向けて、政権の目標を掲げ直すことになるだろう。
国内政策では経済最重視に「原点回帰」(首相周辺)し、地方創生、女性の活躍、子ども子育てなどに力点をおく。外交面では、10月末にもソウルで開かれる日中韓首脳会談をテコに改善を図る一方、プーチン・ロシア大統領の年内来日の実現を目指す。
外交面でも経済政策面でも大きな意味を持つのは、環太平洋連携協定(TPP)の合意が成るかどうかだ。カナダの総選挙(10月19日投票)前の今月中に閣僚会議を開いて決着しないと、交渉が漂流しかねない情勢だ。政府はTPPを「最高最大の成長戦略」(官房長官・菅義偉)と位置づけており、合意しない場合、今後の経済運営に影を落とすことになろう。
そうでなくとも、2期目は政権の求心力が落ちるものだ。自民党の党則で「総裁は引き続き2期を超えて在任することができない」と規定されている。すなわち、安倍の総裁任期は18年9月までだ。
この終わりをにらみ、ポスト安倍を目指す地方創生担当相・石破茂、外相・岸田文雄らが動きだす。党内には20年東京オリンピック・パラリンピックまでの安倍続投を期待する人たちもいるが、現段階では難しい。
■「来年夏解散」には消極的
来夏の参院選までは参院選での勝利が自民党の最大目標となるので、党内の動きは抑えられる。しかし、参院選が終わった時点で総裁選まで2年となり、ポスト安倍の動きが始まることになる。
安倍が任期を全うするための「武器」は衆院解散権と人事権だ。来夏の参院選との同日選は前回の解散から1年半しか経過しておらず、安倍自身も極めて消極的だ。早くても2年を経過する来年末だが、17年4月に消費税を10%に引き上げる再増税を控える。
昨年4月に8%に引き上げた後、景気後退に見舞われたことから「10%に引き上げたら、その後半年間、衆院解散は難しい」(自民党選対幹部)とみられている。また、衆院解散を断行した場合、自民、公明両党で衆院の3分の2という圧倒的多数を失う可能性が高い。
となると、安倍は時折、解散風を吹かせても結局、解散しないまま、解散権をポスト安倍の首相に譲り渡すこともあり得る。
その中で、念願の憲法改正を行う力を維持できるだろうか。いずれにしても、任期を全うするまでの3年間は、これまで以上に厳しい政局運営を強いられることになるに違いない。(敬称略)
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