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辛坊治郎にヨイショされ竹田恒泰と嫌韓トーク…安倍首相が『そこまで言って委員会』でネトウヨに癒されてご満悦!
http://lite-ra.com/2015/09/post-1459.html
なんなんだこの番組は? 先日、本サイトでスクープしたとおり、安倍首相は4日の国会をサボって関西へ行き、読売テレビの2番組に出演したが、4日の『情報ライブ ミヤネ屋』生放送に続いて、昨日6日、『そこまで言って委員会NP』(以下、委員会)が放送された。
『ミヤネ屋』の内容が安倍首相の主張をなんの批判もなしに垂れ流す“タイコ持ち番組”だったことは既報のとおりだが、『委員会』は、超タカ派の主張を繰り広げ、ネトウヨから絶大に支持されている番組で、安倍首相は同番組に過去に十数回も出演している。より安倍礼賛色が強くなることは火を見るよりも明らかだったが、実際、放送された内容は、想像をはるかに超えるトンデモっぷりだった。
「左翼くんの安倍政権・安保法制徹底チェックスペシャル」と銘打たれた今回の放送。安倍首相の出演は番組開始30分後ぐらいからだったのだが、その前に冒頭から「左翼(ひだり・つばさ)くん」なる着ぐるみのゆるキャラが登場。この「左翼くん」に「国会前の安保反対デモは国民の声」「安保法案の正体は戦争法案だ」といったようなことを言わせ、それに対して、コメンテーターが一斉に反論して袋だたきにするという仕掛け。ようは咬ませ犬をつかって、安倍首相がスタジオ入りする前に安保法制反対論をつぶしておくという“地ならし”を行ったのだ。
しかも驚いたのは、いざ安倍首相が登場すると、「左翼くん」が退場してしまったことだ。「左翼くんの安倍政権・安保法制徹底チェックスペシャル」はタイトルだけ、『委員会』は安倍首相に最初から安保法制について反対派の意見をぶつける気などツユほどもなかったわけである。
では、『委員会』は代わりに安倍首相に何を問い、何を語らせたのか。
盛大な拍手と歓声(「ウヒョー!」という声まで聞こえた)に包まれながらスタジオに姿を現した安倍首相。まずは司会の辛坊治郎からの「いま国会開会中で、(出演は)じつはまずいんじゃないですか?」という質問に、「国民にしっかりと説明せよと言われておりますので、総理大臣の役目として、こういう番組をつうじて、国民のみなさまにわかりやすく説明したいなと思いまして」と返答する。
国会をサボって全国ネットでもない偏向番組に出演する理由の説明にはまったくなっていなかったが、もちろん辛坊はスルー。そして、安保法制について安倍首相にこう話しかけたのだ。
「安保法案の話で、一般の反対している人の意見でいうと、この法律が通ると、もうほんとに世界中で自衛隊が戦闘行為が実際にできそうなイメージをもっている人が多いんだけど、今回の法律どう読んだってそんなことは一行も書いてないんで、なんでここまでの誤解が広がっているんだと思います?」
明らかに自衛隊が戦闘行為に参加できる法律なのに、「そんなことは一行も書いていない」「戦争法案は誤解」だと先回りして言い分を代弁。しかも、安倍首相が「私たちの説明の仕方にも問題があったのかなあと」と答えると、辛坊は「まあ!謙虚ですね!」とすかさずフォローし、会場は爆笑という、吐き気を催すような茶番劇を見せつけたのだ。
しかも、驚いたことに、安保法制に関する質問はこれと、◯×形式で答えるコーナーの「安保法案は戦争法案ではない」という質問くらい(もちろん安倍の答えはYES)。後はひたすら、安倍首相を礼賛し、マイナスイメージ払拭の機会を与え、オトモダチ感覚丸出しの馴れ合いトークを繰り広げたのだ。
たとえば、先述の◯×形式で答えるコーナ―では、こんな調子だ。
Q.日本には偏向しているメディアがあると思う
安倍 △「この番組に出てるコメンテーターのような方が出れるような番組がね、増えればいいんではないかと言う人もいますね」
Q.週刊誌の吐血報道は誤りである
安倍 ×「(咳をして手をみせるというギャグをとばしつつ)高杉晋作じゃありませんけど(笑)」
Q.うちの妻は布袋寅泰の大ファンである
安倍 ◯「YESですね」
Q.辻元清美議員はイライラの総合商社だ
安倍 ×「非常に有意義な議論を……」(会場爆笑)
Q.橋下大阪市長は近い将来国政進出すると思う
安倍 ○「可能性はあるんじゃないですかね」
Q.日本はアメリカのポチではない
安倍 ○「YESですね」
Q.委員会は東京でも放送するべきだ
安倍 ○「関西でなければ見れないっていうのもブランドなんですがね、でも東京でも見てみたいって人多いですよ」
しかも、こうした安倍首相の回答に、辛坊はじめ、読売新聞特別編集委員・橋本五郎、元米国務省日本部長のケビン・メア、元外交官で評論家の宮家邦彦、安保法制を合憲だと主張する日本会議系憲法学者の百地章、ネトウヨのアイドル・竹田恒泰など、安倍応援団のコメンテーターたちが聞いていて恥ずかしくなるようなヨイショを連発する。
たとえば、70年談話については、辛坊が「誰にも突っ込まれないような、本当に針の穴を通すような(よくできた)もの」、百地が「私は大変感動しました。よくやってくださったと思います」、宮家が「非常に歴史的な談話だったと思っているんです」とこぞって大絶賛。アメリカ議会の演説についても、ケビン・メアが「アメリカ国民の琴線に触れましたよ」「泣いている議員もいました」と褒め、辛坊が「アメリカ人が言うんだから間違いない」とお追従を述べた。
さらには『委員会』ならではのネトウヨトークもあった。竹田恒泰が韓国の朴槿恵大統領について「日米韓の三ヶ国首脳会談のときにせっかく安倍総理が韓国語でちょろっと話しかけたのに『フーン!』ていう態度をしたでしょう」と嫌韓丸出しの悪口を繰り広げると、安倍もうれしそうに「聞こえにくかったのかねえ、私の発音がアレだったのか」と答える。
予備自衛官の葛城奈海にいたっては、拉致問題に触れて安倍首相に「いざとなったら自衛隊を救出に使うよということを言っていただきたい」などと、北朝鮮への武力侵攻を提案する始末だった。
そして、番組の最後には、前述の「左翼くん」が再登場。辛坊の「それでは左翼くんと内閣総理大臣、歴史的な握手です!」というかけ声のなか、安倍首相と左翼くんががっちり握手をかわしたのである。
なんという茶番、なんというグロテスクな内容だろう。わが国の総理大臣は国会をサボって、こんな低レベルのネトウヨバラエティに出演していたのだ。これが民主主義国家のトップに立つ者のやることだろうか。
しかも、問題なのは、すでに本サイトで指摘したように、この番組出演が例の『殉愛』騒動の“黒幕”Iによって仕掛けられたということだ。
Iは『委員会』の制作会社A社の代表で、やしきたかじんの死後は百田尚樹氏とともにさくら夫人のイメージアップに奔走。たかじん利権を自分たちのものにしようと動いていたとして有名な人物だ。
さくら夫人が「OSAKAあかるクラブ」への寄附2億円の放棄を同団体に求めて協議を行った際には、百田とIが同席していたことが明らかになっている。いくらたかじんとの仲が深かったからとはいえ、どうしてIが寄附放棄を迫る現場に立ち会う必要があったのか。
さらに、『百田尚樹『殉愛』の真実』(宝島社)では、たかじん死去後、追悼番組を予定していた毎日放送に対し、Iが「これを流すと大変なことになるぞ」と脅して中止させたことも暴かれている。
また、このIは右翼人脈にも深く関わっており、在特会とのつながりも指摘されている。『委員会』は、元・在特会事務局長の山本優美子氏をゲストに招いたり、竹田恒泰氏が「在特会がいいこともしたんです」と擁護したりと、排外主義を肯定するかのような内容を日曜午後に堂々と流布しているが、その根本には、制作者のひとりであるI自身の志向が色濃く反映されているという。
そして、このIがもっとも深く食い込んでいる政治家が、安倍首相なのである。
「安倍首相が『委員会』に出演するようになったのも、もともとはIさんがきっかけだった。安倍首相が『笑っていいとも!』出演時にも花を贈っていた。Iさんが『殉愛』騒動があって、読売テレビがさくら夫人を切った後、I さんを切れなかったのも、安倍首相との人脈をもっていたからではないか」(在阪テレビ局関係者)
今回、安倍首相の来阪に会わせて、『委員会』出演をセッティングしたのもIだったという。事実、4日に安倍首相が読売テレビ入りしたときの映像が『ミヤネ屋』で流れていたが、そこには安倍首相を取り巻くIの姿が映し出されていた。
そう考えると、安倍首相がこのタイミングでこの偏向番組に出演したのは別に驚くような話ではないのかもしれない。安倍はもともと、『委員会』とその下劣なネトウヨ人脈にどっぷりと漬かっていたのだ。そして、ここにきて安保法制で総批判を受けたことで、ホームで慰められたいとネトウヨの巣窟に帰ってきたというだけなのだろう。
もっとも、そんな人物が一国の総理大臣を務め、こんな番組を放送する連中が堂々とテレビ局を名乗っていられるというのは、やはり、民主主義の国としては驚きを禁じ得ないが……。
(小杉みずず)
[リテラ 2015/9/7]
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