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安保関連法案反対デモの中心に立ち、広く名が知れるようになった学生団体「SEALDs(シールズ)」(自由と民主主義のための学生緊急行動)。その訴えのなかに、先を見すえた政党への思いがある。
「リベラル勢力の結集」である。ホームページに掲げられた提言には、こうある。
「立憲主義、生活保障、平和外交といったリベラルな価値に基づく野党勢力の結集が必要」「野党結集は、市民の政治参加を促し、機能不全が嘆かれて久しい代表制を活性化させる、新しい政治文化を創出する試みです」
無党派のゆるやかな集まりだから全体をしばる方針ではないけれど、いまの政治へのもどかしさが強くにじむ。
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中心メンバーの奥田愛基さん(23)は6月下旬の取材で、はがゆさを口にしていた。「野党がバラバラに選挙に立ってだれが楽しいんですか。もう振り回されるのはいやっす。リベラルの一点で結集のハラを決めてほしい」
2012年と14年の衆院選。似たような政策を掲げる野党がバラバラに戦って共倒れして、巨大与党が生まれた。その構造を、なぜ変えられないのかという思いだ。
だからデモには野党議員も招き、市民の側から結束を促してきた。先月30日に各団体が呼びかけた国会周辺の大規模デモでは民主、共産、社民、生活の各党首が結集。「こうした集会に顔を出したことはほとんどない」という生活の小沢一郎代表が現れ、「最後の最後まで戦い抜く」と訴えた姿が印象的だった。
しかし国会に目を転じれば、バラバラの野党に迫力はない。参院が採決しなくても衆院の3分の2以上の再議決で法案成立が可能となる「60日ルール」もちらつき、野党からは「なかなか決定打がない」という嘆きも聞いた。
そんな状況を憂えて、元民主党参院議員の円より子氏(68)が「『60日ルール』を覆し、廃案にだってできる!」とブログに書いた。衆院で自自公3党が3分の2以上を占めていた1999年、通信傍受法(盗聴法)の参院審議で、委員会の野党理事として60日を大きく超えて粘った経験の持ち主である。
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円氏は「盗聴法は結局成立したけど、野党が結束して徹底的に国会で戦った。廃案をめざすのに、変に妥協してすんなり通したら信頼を失ってしまいますよ」と話していた。
数で負けても世論を背に野党が結束して戦い抜くことは、次につなげる意味もあった。それでも、そこから政権奪取をうかがう勢力をつくるまでには長い年月を要した。ましてや、今回はどうか。
安保国会の終幕は近い。与党は今国会成立へ突き進む。デモで結束を誓った野党は維新の分裂とともに共闘態勢を強め、民主と維新は野党再編へと歩み出した。だが、なお「橋下新党」という波乱要素が芽生え、それを揺らす。
来夏の参院選に向け、野党は民意の受け皿をつくることができるだろうか。「リベラル結集」の前途を築くのは、もっぱら政党の仕事である。
9月6日 朝日新聞朝刊より
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