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天皇直訴男・山本太郎はネットで圧倒的なヒーロー?
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2015/09/13/post-311.html
サンデー毎日 2015年9月13日号
牧太郎の青い空白い雲 連載537
日本初の"公害"足尾鉱毒事件を告発した明治の政治家・田中正造は1901(明治34)年12月10日、東京市日比谷で、帝国議会開院式から帰る途中の明治天皇に「公害に苦しむ住民の困窮」を直訴した。
警官に取り押さえられて直訴そのものは失敗したが、東京市中は大騒ぎ。号外も配られ、直訴状の内容も広く知れ渡った。
明治政府は困り果て、「狂人が馬車の前によろめいただけだ」と不問にする。田中は直訴直前「迷惑がかからないように」と妻・カツに離縁状を送っていた。直訴は死を覚悟する「行動」だった。
× × ×
それから1世紀たって、「直訴男」が現れた。2013年10月31日の園遊会。山本太郎参議院議員が天皇陛下に手紙を直接手渡した。軽〜い「直訴」だ。宮内庁は「常識外れ!」として、手紙を事務方で預かり「陛下には上げていない」としたが......原発事故で起こった福島の子供たちの被ばく、原発の高線量エリアで働いている作業員らの健康や放射線管理など......フクシマの窮状を訴えていた。
山本クンはまさに「平成の田中正造」だった。
× × ×
二人が致命的に違ったのは、メディアとの関係である。明治の新聞は(報道の自由がないのに)「直訴騒ぎ」を好意的に報じた。
それに比べ、山本クンは単なる「変わり者」扱いだった。参院議長から厳重注意。皇室行事への参加を任期中は認めない処分が言い渡された。それを漫然と報道したメディアは(表現の自由が認められている時代なのに)なぜか、「お上(政府)寄り」だった。
× × ×
山本クンは相変わらずメディアから無視されている。が......実はネットで今や「ヒーロー」なのだ。
安保関連法案を審議する参院特別委。山本クンは「バナナの叩(たた)き売り」のような口調で、安倍さんを翻弄(ほんろう)。そのたびにネットは、ヤンヤヤンヤの喝采を浴びせている。
たとえば8月25日の質疑。「本日は17分しかありません。本日は総理との一騎打ちであります。後ろの方、助太刀はおやめください」と切り出す。事務方が大臣の耳元で「答え」を教えるのを皮肉っているのだがヤジは飛ばない。むしろ与野党議員ともに固唾(かたず)をのむ。
国会審議は......普通、役所が事前に質問者から「質問取り」をして「想定問答集」を作成。大臣は当日、このアンチョコで答弁するのだが、山本クンは「質問内容」を教えない。だからシーンとなる。
「総理! 我が国はジュネーブ諸条約、国際人道法など国際法に違反する他国への支援、協力は行わないということを総理のお言葉で確認していただけますか」と聞く。
「仮にある国がですね、国際法、国際人道法上の原則に違反する行為を行った場合、我が国はそのような行為を支援することがないのは当然であって、自衛隊がご指摘のような共犯者になることはございません」と安倍さんは胸を張る。
すると......突如、イラクの戦場の話になる。「米兵に殺された中には生後5カ月、3歳、5歳のファイズさんの子供たち。そして3歳の甥(おい)っ子、5歳の姪(めい)っ子も無慈悲にも殺害された。総理、これ、戦争犯罪ですよね? 国際法違反ですよね? いかがですか?」
安倍さんは困る。「今、山本議員からご紹介した事案について私は承知をしておりませんので、ここで論議をすることは差し控えたいと思います」と何度も繰り返す。
思うつぼである。安倍さんがやろうとしているのは「(戦争犯罪を繰り返す)アメリカによる、アメリカのための、日本の戦争法案!」である。このやり取りでよく分かる。安倍さんは「次」が読めず身構える。滑稽(こつけい)である。山本クンは「(知らないと言うなら)イラク戦争を検証する第三者委員会を設立しろ!」と畳み込む。
見事だ。ニコニコ動画の国会中継は山本クンのお陰で、視聴率が上がっている?
× × ×
「新党 今はひとり」→「新党ひとりひとり」→「生活の党と山本太郎となかまたち」と名前を変えた"超少数派"の山本クン。でも、ネットではヒーローになっている。新聞、テレビはいつまでこの常識外れの議員を無視できるか? 興味津々である。
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