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1日、総合防災訓練での安倍首相(C)日刊ゲンダイ
安保法案を花道に安倍退陣というシナリオの現実味 永田町の裏を読む/高野孟
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/163331
2015年9月3日 日刊ゲンダイ
安倍晋三首相は1日の記者会見で、自民党総裁選に立候補すると宣言した。全派閥が安倍再選支持を表明しているという自民党内の「一強多弱」の下、他の立候補者はおらず、8日の告示日に無投票当選が確定する公算が大きい。「しかし」と大手新聞のベテラン政治記者が言う。
「どうも安倍の気力がなえている。週刊誌や日刊ゲンダイが書き立てた健康悪化説もさることながら、むしろ精神面が危なくて、とりわけ戦後70年談話の後では魂が抜けているんじゃないかと思わせる場面もある。安保法制を参院で強行採決したら、それと引き換えに再度政権を投げ出すこともないとは言えない」と。
確かに、安保法制論議はやればやるほどボロが出て、全国各地の反対デモはかつてなく盛り上がっている。これで強行採決に出れば、国会周辺は先日の12万人を上回るデモに取り囲まれるだろう。
祖父の岸信介は、60年安保を衆院で強行採決したものの参院審議は進まず、30万人に達したデモに怯えながら官邸に立てこもり、「30日ルール」を使って条約を自然成立させはしたが、それと同時に辞意表明しなければならなかった。限りなく憧れているお祖父さんと同じ運命をたどるなら、安倍はそれで幸せなのかもしれない。
同記者が続ける。
「いや、安倍は祖父を超えようと妄想してきた。岸は安保を成立させた後、宿願の“自主憲法制定”に手を着けたかったが果たせなかった。『それを僕がやり遂げますから、お祖父さん!』というのが安倍の心を支えてきたモチベーションで、だから、正面からの改憲が難しいとみて96条改正という裏口を狙ったが挫折し、今度は安保法制で解釈改憲を目指したが、小林節教授にまで『違憲』と言われて追い詰められた。自民党内は、いまは安倍支持でまとまっているように見えるが、実は誰もが『安倍では来夏参院選は惨敗必至』と思っていて、安保法案の強行採決を“花道”に安倍に引いてもらおうという密かなシナリオも動きだしている。安倍にしても、参院選で惨敗すればどうせ改憲の夢は吹き飛ぶんだし、そうなってから惨めに辞任するよりも花道論に乗るほうがマシだと考えるかもしれない」
なるほど、安保法案を改憲への入り口にしようとしたのに、逆にこの審議を通じてその道が閉ざされてしまった。それが安倍の気力喪失の原因なのだ。なお、私に届いたワシントン情報では、米政府も「安倍は長くて参院選まで」と見切ってポスト安倍の検討に入ったという。
▽〈たかの・はじめ〉1944年生まれ。「インサイダー」「THE JOURNAL」などを主宰。「沖縄に海兵隊はいらない!」ほか著書多数。
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