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Christian Today, Japan
安保法案反対で国会前に12万人 全国300カ所以上でも続々と反対の声
http://www.christiantoday.co.jp/articles/16923/20150830/830-demo-against-security-bills.htm
安保関連法案に反対する大規模な抗議行動が30日、小雨が降りしきる中、国会周辺で行われた。主催者発表で約12万人が集まり、現在参議院で審議中の同法案をめぐっては最大のものとなった。この日は、国会前の行動とともに、全国各地でも同時に抗議行動が行われ、大阪市の扇町公園では、主催者発表で約2万5千人が集まり、「戦争アカン!」と書かれたプラカードを掲げ、「戦争反対」「いのちを守れ」などと訴えた。こうした抗議行動は全国300カ所以上で行われ、同法案反対の民意を大きく印象付けるものとなった。
国会前では、これまでおのおので声を上げていた、学生や若者による「SEALDs」、主婦らによる「安保関連法案に反対するママの会」、中高年を中心とした「MIDDLEs」、60、70代主体の「OLDs」なども共に声を上げた。抗議行動開始とされていた午後2時の1時間ほど前には国会北側で、自由の森学園の高校生を中心に、レ・ミゼラブルの「民衆の歌」の合唱があるなど、さまざまな世代がさまざまな形で安保法案反対を訴えた。日比谷公園の霞門近くには、十字架を掲げるのぼりも多く見られ、各教会で午前中の礼拝をささげた後、急いでやってきたというキリスト者たちが数多く集まった。
霞門近くの街宣車からは、午後2時ちょうどから「戦争法案、絶対!」「9条守れ!」などのコールが始まり、地鳴りのような民衆の声が周囲を包んだ。数分に及ぶコールの後、街宣車の上に登場したのは野党議員たち。民主党の菅直人元首相は、「60年安保闘争では、安倍首相の祖父にあたる岸信介元首相が安保条約を強行採決の末、国会を通過させた後、その混乱の責任を取る形で岸内閣を解散させた。しかし今回、通過させてから解散ではなく、通過する前に廃案へ追い込もうではありませんか」と訴えた。
また、今月、同法案の参議院審議中に自衛隊・統合幕僚監部の内部文書を暴露した共産党の小池晃議員も登壇。「霞ヶ関で今日のような光景は見たことがない。この法案は、参議院で審議中にボロボロになってきた。廃案まであと一歩です。今の自民党は、まるで戦前の軍部の独走のようだ。皆さん、最後まで諦めずに共に闘いましょう」と語った。
文化人からも反対の声が上がった。日本新聞労働組合連合の新崎盛吾中央執行委員長は、ジャーナリストの立場からスピーチを行った。「70年前の戦争で、新聞は戦争に加担したという事実があった。戦後、私たちの先輩は、『もう二度と戦争のためにペンを取らない、カメラを持たない、輪転機を回さない』と誓った。われわれは、その誓いの下に今まで仕事をしてきた。しかし、安倍政権は、私たちの取材をも取り締まる法律、特定秘密保護法案を成立させ、集団的自衛権の行使を認め、現在の安保関連法案の審議に入った。『戦争は秘密から始まる』といわれるが、まさにその通りになっている。これを防ぐことができるのは、世論の力だと私は思います。世論を反映してこそ、新聞であり、テレビ番組である」と語った。
作家の落合恵子さんは、「今日、それぞれの事情を超えて、ここにこれだけ大勢の人々が集まった意味は大きい。戦後70年を、新たな『戦前』にしないために、私たちが闘う。民意に耳を傾けるのは、民主主義の基本。政権与党の議員たちは、この光景を今どこで見ているのか。笑って見ているのなら、そのうち泣かせて見せようじゃないか!」と大声で語ると、それに応えるように群衆からは「おう!」と声が上がった。
この日デモに参加した日本バプテスト連盟東京北教会の魯孝錬(ノ・ヒョリャン)牧師は、「私は韓国で生まれ、韓国で育ちました。兵役も2年経験しました。その2年間は、自分が自分でいられなくなるほどの苦痛を味わいました。キリスト者として『殺してはいけない』と十戒にもあるのを知っているのに、人を殺す訓練をするわけです。日本には、憲法9条という素晴らしい憲法がある。戦争はしてはいけない。だれも戦争に出してはいけない。心からそう思っています」と話した。日本バプテスト連盟では、教団の名前が入ったのぼりを立て、関東近県の牧師や信徒が集まっていた。
また、日本基督教団本所緑星教会の信徒である藤野知恵子さんは、「私たちは、平和をつくり出すことを怠ってはいけないと思います。平和をつくり出すためには、みんなが戦争に行かなくて済むような環境が必要です。だからこそ、この法案には反対なのです。私のような小さな力も、何もしないでいるよりは少しでも行動しなくてはと思い、今日は国会前へやってきました。私たちに行動する力を与えてくださり、神様が祝福し守ってくださっていることを感謝致します」と話した。
これまでも安保法案反対の抗議行動に参加してきたという、日本ナザレン教団小岩教会の津田望さんは、「私の人生の中で、これほど多くの人を目の当たりにしたことはありません。老若男女、あらゆる言語、あらゆる宗教、あらゆる政党の旗が揺れ動いていました。『平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる』。デモの間、この聖句が頭をぐるぐると回りました。『平和を喜ぶ』でも、『平和を願う』でも、『平和を祈る』でもなく、『平和を実現する人々』。私たちクリスチャンは、今この時期に平和を実現させなければならない。まさに『シャローム』です。デモの最中、雨がどんどん強くなって、これまで数回のデモに使用した『九条壊すな』のプラカードは、芯まで濡れてとうとう再起不能になってしまいました。もう使わなくて済むことを願っています」と語った。
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