http://www.asyura2.com/15/senkyo191/msg/500.html
Tweet |
まもなく誕生から30年目を迎える「ビッグエッグ」【PHOTO】iStock
新国立競技場問題 急浮上した「五輪後は巨人軍の新球場に」計画の真相 〜読売グループはすでに動き始めた!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44932
2015年08月27日(木) 伊藤 博敏「ニュースの深層」 現代ビジネス
■「赤字垂れ流し」は避けられるが…
新国立競技場の新整備計画が大詰めを迎えている。
「ゼロベースから見直す」
安倍晋三首相が、7月17日、電撃的な白紙撤回を発表して以降、遠藤利明五輪担当相をトップに関係閣僚会議を開き、新計画策定に向けた基本的な考え方や方向性を議論してきた。
その結果、8月14日に公表された「基本的な考え方」では、@原則としてスポーツ専用競技場、A屋根は観客席の上部のみ、B設計・施工を一貫して行う公募型プロポーザル方式、C大会後は民間事業への移行、などが明らかにされた。
そのなかで突如現れたのが、オリンピック後、読売ジャイアンツの球場として生まれ変わるのではないかという観測だ。つまり、それを視野に新整備計画がまとまるのではないか、と私は見ている。国交省関係者が解説する。
「斬新なキールアーチが総工費を膨らませたザハ・ハディド案への反省から始まっているだけに、工費の上限は1500億円程度、開閉式の屋根は設けず、構造はできるだけシンプルにし、大会後は民間委託してプロが活用する、と方向性は固まった。そうなると、将来のジャイアンツ球場を念頭に、逆算した整備計画になる」
伏線がある。安倍首相の白紙撤回前から後藤田正純代議士(元内閣府副大臣)が持ち歩いていた新国立ジャイアンツ球場案だ。
五輪用の競技場は、シンプルな構造にして600億円で建設。それに350億円をかけて開閉式の屋根を設ける。そのうえで、隣の第二神宮球場を五輪後、ラグビーやサッカーが可能な新秩父宮スタジアムにする――。
読売ジャイアンツが、「五輪大会以降、新国立競技場をホームグランドに使用する」との観測は、以前から一部の関係者の間で取り沙汰されていた。
■読売グループは動き始めている
ホームグラウンドの東京ドームは、1988年に開業、そろそろ建て替えを検討する時期を迎えている。また、新球場は、器の限界があって伸び悩む観客動員数、客単価の向上にもつながる。
事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)にとっても、新国立の年間数十億円の維持費を賄うための使用料が懐に入り、渡りに船だ。五輪大会以降の赤字補填を税金で拠出する懸念が払拭され、財務省にとっても望ましい。
当初の開閉式のハディド案の際、年間収入は、年間80日のスポーツ関連イベント、年間12日のコンサートと、ありえない机上の計画で黒字を捻出することになっていた。ジャイアンツ球場案は、赤字垂れ流しにはならないという意味で現実的だ。
既に、読売グループはジャイアンツ球場に向けて舵を切っている。「五輪後に改修し、プロ野球、サッカー専用球場に」といった観測を読売系のスポーツ紙や日本テレビが流し、読売新聞は、安倍首相の白紙撤回の前から社説で「見直し論」を展開していた。
下村博文文科相は、後藤田代議士にプランを示された時から乗り気だった。だが、文科省にもJSCにも、ハディド案を覆すような発想はなく、独自に新たな計画を捻出する知恵と技術を持つ人材はいなかった。
加えて、舛添要一都知事に新国立建設費として500億円の拠出を求めて感情的に対立した。舛添都知事が「(読売新聞系の)報知が仕掛けている。下村文科相は民間への払い下げを考えているようだが、そんなものに都民の税金は出せない」と、噛み付き、一時、ジャイアンツ球場案を引っ込めた。
しかし、議論が深まるにつれ、プロ活用が現実味を帯び、それが8月14日の「基本的な考え方」につながった。
8月18日、産経新聞のインタビューに応じた下村文科相は、「公設民営化」について次のような見解を示した。
「ナショナルスタジアムにこだわる必要はない。2020年以降は民間委託するが、(活用方法として)野球やサッカーのホームグラウンドにするのは、十分にありうる話だ」
既に政府は、陸上競技と球技の両立を可能とする可動式観客席を見送る方針を固めている。原案では、観客席8万席のうち1万5000席を可動式として整備することになっていたが、経費削減の対象となった。
国際的な陸上競技大会を開催するのに不可欠なサブトラック問題も解決していない。東京五輪では神宮外苑の軟式野球場に仮設して国際基準を満たすが、五輪後、神宮側は軟式野球場を継続する考えだという。
■他の選択肢が弱すぎる
つまり、このままでは国際大会が開催できないわけで、それが球技専用という発想につながっている。一方、ジャイアンツ球場案だけでなく、1万5000席を陸上トラック部分に増設、サッカーワールド杯の招致に必要な8万人会場の球技場へと変更する、という案もある。
もっとも、近く発表される新整備計画で明らかになるのは、総工費と資金使途だ。五輪後の使途まで決まるわけではない。
ただ、シンプルな構造で建設費を抑制し、五輪後の運営までを視野に入れると、読売ジャイアンツ球場以外の選択肢は、それほど多くないのは事実。新国立を巡る議論は、「読売への払い下げ」を抜きには語れない。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK191掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。