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経済のグローバル化が叫ばれて久しい(C)AP
円安のデメリットだけ残ったアホノミクス 日本経済一歩先の真相/高橋乗宣
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/162927
2015年8月21日 日刊ゲンダイ
改めてアベノミクスは「アホノミクス」だと裏付ける内容だ。4〜6月期の実質GDPは前期比0.4%減、年率1.6%減となった。各メディアは「3四半期ぶりのマイナス成長」と報じたが、バカも休み休み言えという感じがする。安倍政権の発足以来、経済成長率はずっとマイナス基調ではないか。
4〜6月期は特に輸出がメタメタで、実質GDPの寄与度で見ると、前期比4.4%減、年率16.5%減というヒドイありさまだった。「中国など海外景気の減速が想定を超えていた」という評価が多いが、今後も中国経済は人民元切り下げの影響など、先行きは不透明だ。異次元緩和で、いくら円安という“追い風”を吹かせても、輸出先の景気が悪ければ、輸出が伸び悩むのは自明の理。輸出が悪化すれば、アホノミクスを続けても、いよいよ円安のデメリットしか残らなくなる。
個人消費も相変わらず振るわず、設備投資もリーマン・ショック以前の水準を下回ったまま。安倍政権が設備投資減税や法人税減税などの企業優遇策に踏み切っても、効果なし。大企業を中心に、内部留保は山のように積み上がっているにもかかわらずである。
この惨憺たる状況で、つくづく実感させられるのが、消費主導・設備投資主導の経済成長はとうに期待できなくなったということだ。
経済のグローバル化が叫ばれて久しい時代だ。多くの企業は国内の生産設備を増強するよりも、低コストの海外に工場を設置した方が儲かると考える。アベノミクスには当初、円安に誘導すれば企業の国内回帰が起こるという期待もあったが、夢のまた夢。どれだけ企業を優遇しても、設備投資で景気を押し上げる効果は皆無に等しい。
いまの日本を見渡すと、景気の起爆剤となり、成長を主導する“エンジン”を失っている。産業の空洞化を放置しているうちに、2025年までには団塊の世代が75歳以上となる。国民の4人に1人が実に「後期高齢者」という社会は、すぐそこに迫っている。現状のままだと、膨張しきった社会保障費を負担しきれず、財政破綻にまっしぐらではないのか。
日本経済の活力をもう一度、取り戻すにはどうすればいいのか。海外に視線を移せば、空前の日本食ブームだ。日本産の高付加価値野菜の需要も高まっているという。このトレンドをうまく生かせば、瀕死の農村部をよみがえらせることも可能ではないか。むしろ、日本人が当然のこととして見落としがちな「伝統の技法」に、経済再生のヒントがあるように思える。
こうした課題こそ、経済最優先を掲げた政権なら、真っ先に取り組むべきだが、今や安倍首相は「安保最優先」。日本経済にはスキマ風が吹きすさぶばかりである。
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