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安倍談話に対する各紙の主な見解
安倍談話、各紙の社説割れる 毎日「日本が侵略か特定避けた」 読売「反省踏まえつつ針路示す」
2015年8月18日05時00分
「極めて不十分な内容」「真剣な気持ちが十分伝わる」。戦後70年の節目に発表された安倍晋三首相の談話(安倍談話)をめぐり、新聞各紙の社説は評価が割れた。テレビは、NHKと在京の民放キー局の大半が記者会見を中継するなど、力を入れて報道した。
安倍談話は14日に閣議決定され、安倍首相が発表した。過去の首相談話で盛り込まれた四つのキーワード(植民地支配、侵略、反省、おわび)を中心に、各紙が15日付の社説で論評した。
朝日新聞は「何のために出したのか」との見出しで批判した。「侵略」「植民地支配」は「主語はぼかされた」と指摘し、「反省」「おわび」は「歴代内閣が表明したとして間接的に触れられた」とした。恵村順一郎・論説副主幹は「安倍首相の歴史認識がぼやかされている。村山談話からの後退は明らか」と述べた。
毎日新聞は「侵略」について「日本の行為かどうかの特定は避けた」と記した。アジアに損害を与えたことを明確に示した村山談話とは「対照的」で、「誰に向けて、何を目指して出されたのか、その性格が不明確」とした。
中日・東京新聞は「日本による植民地支配に対する反省とお詫(わ)びを表明したとは、受け取りがたい」と懸念を示した。深田実・論説主幹は「談話を出すことに意味はあった。しかし、国内外で大多数の人々の共感が得られたかと言えば疑問が残る」と述べた。
一方、読売新聞は「先の大戦への反省を踏まえつつ、新たな日本の針路を明確に示した」として「前向きに評価」した。「侵略」を明記したことで「国際社会の信頼を高め、『歴史修正主義』といった一部の疑念を晴らす」と歓迎した。
産経新聞は「謝罪を続ける宿命」を戦後世代に背負わせてはならないという文言に着目。「重要なのは、この談話を機会に謝罪外交を断ち切ることだ」と主張した。日本経済新聞は「侵略」や「植民地支配」について「何を反省すべきかをはっきりさせた」と評価。安倍首相に「どうすれば未来志向の外交関係を築けるかに傾注してもらいたい」と注文した。
ブロック紙や地方紙では批判的な論調が目立った。沖縄タイムスは、村山談話のキーワードを踏襲してはいるが「どこか傍観者的」と指摘。信濃毎日新聞(長野)は「言葉の裏を見極めたい」と見出しを掲げた。
(清水大輔、吉浜織恵)
■民放4局も中継
14日午後6時から始まった安倍談話の会見は、NHKと日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビが中継した。音好宏・上智大教授(メディア論)は「夕方のニュースの時間帯を狙って、戦略的に会見を設定したのでは」とみる。
20年前の村山談話の会見は、8月15日の午前11時から。当時の新聞テレビ欄を見ると、NHKだけが中継を予定していた。
各局が注目したのは過去の首相談話で盛り込まれた四つのキーワード。TBSでは中継中、画面に四つの文言の一覧表を出し、発言されるとチェック欄に「△」が並んだ。中継後、記者が「言葉としては出てきたが、主語が誰なのか過去の談話と違ってあいまいだった」と説明した。フジテレビではキーワードは一部引用だが、すべて言及されたとした。村山富市元首相と中継をつなぎ、会見中も小さい画面で表情を映し続けた。
NHKは約40分間の会見すべてを中継。安倍談話はキーワードを明記し歴代内閣の立場を引き継ぐ姿勢を明らかにしたと解説した。午後9時のニュースで首相を招き、「侵略」の主語は何かなどを問うたが、明確な答えはなかった。
(星賀亨弘)
■英紙「最終的に談話を継承」
14日に発表された安倍談話。米英の主要紙も、社説で論評している。
米ワシントン・ポストは14日付電子版で、「残念なことに安倍氏は謝罪を繰り返す気はなかった」としたうえで、談話は「批判勢力が恐れていた内容より、融和的だった」と指摘した。
米ウォールストリート・ジャーナルは17日付電子版で、「真摯(しんし)とは言えない謝罪」と題する社説を掲載。「おわび」の言葉を使って「過去の謝罪を繰り返したのは一安心」とした。
英フィナンシャル・タイムズは17日付の社説で、「最終的に過去の談話を明確に引き継いだ」とした。中韓が歴史問題を蒸し返す傾向も指摘したうえで、「アジアの平和を展望するために、過去に区切りをつける時だ」とした。
■政治との整合性、点検を
服部孝章・立教大名誉教授(メディア法)の話 社説は各紙の安倍政権へのスタンスを反映して割れた。メディアに求められるのは、談話の内容が今後、政治の動きと整合性がとられるかチェックし続けることだ。「いかなる武力行使も二度と用いない」ことが安保法制の審議でどう議論されるのか、外交にはどう影響するのか、読者に判断材料を示す必要がある。読者や視聴者は重大なテーマでは報道を比較することが大切だ。談話は日本の方向性を示し、私たちと無関係でない。様々な意見や考えを知ることが民主主義社会の基本だ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11919558.html
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