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安倍談話の閣議決定を前にして書いておかなければいけないこと
http://new-party-9.net/archives/2484
天木直人のブログ 新党憲法9条
いよいよ今日8月14日の夕刻に安倍首相による70年談話が閣議決
定されて、公表されることになる。
その前にどうしても書いておかなければいけない。
安倍談話については、私も随分いろいろな事を書いてきた。
時として矛盾する事も書いてきた。
それは安倍談話の内容や安倍首相の心境が最後まで不明であったからだ。
安倍談話の内容や安倍首相の心境もまた、揺れ動き、変化した。
その不確定さに振り回されたのだ。
しかし、いまとなっては馬鹿を見た思いだ。
安倍談話など出させてはいけなかったのだ。
あの安保法制案と同じように、まともに相手にせずに一蹴すればよ
かった。
しかし、最終的には安倍首相が判断することだ。出させないといったところでどうする事も出来なかった。
一時、個人談話にするという話が出た事があった。
その時だけが、唯一私が小躍りした時だった。
しかし、さすがの安倍首相も馬鹿ではなかった。
いや、官僚たちがそれを許さなかった。
かくして安倍談話は閣議決定を経て、日本政府の談話となる。
そしてそれは、明日以降、村山談話にとって代わる談話として
ことあるごとく引用されることになるだろう。
これこそが安倍首相と彼をとりまく官僚たちの思う壺だった。
安倍談話が村山談話を完全に否定するものであれば、村山談話は生き
続ける。
そして村山談話との対比において、安倍談話は内外の批判を浴び続
け、安倍首相は墓穴を掘る事になる。
それに気付いた安倍首相と取り巻きは、全体として村山談話を踏襲す
る事にして、村山談話を逆手にとることにした。
100%同じものでなくては許さない、と左翼、反安倍サイドが批判
するのは自由だ。
しかし、侵略や植民地支配を認め、謝罪の意が伝わるような文言を使
い、それでも不十分だと批判するなら、批判する方に批判が向く。
これが安倍首相の読みに違いない。
こうして安倍首相は70年談話の歴史認識の部分を乗り切る事が出来た。
しかし、70年談話の主要な部分はそこではない。
圧倒的に重要な部分は未来志向の部分だ。
そしてここが極めて重要なところだが、はじめは村山談話の否定で始
まった安倍談話だったのが、いつかの時点で未来志向の部分に完全に重
点が移ったのだ。
そして、その未来志向の部分が、いつかの時点で、積極的平和外交に
なり、その中心である日米同盟強化、すなわち集団的自衛権行使容認、
すなわち安保法制案の成立、ということになって行った。
この重点の移行は、安保法制案が国民的反対にあって支持率を低下さ
せた安倍首相にとって、渡りに船だった。
すなわち、村山談話の踏襲という歴史認識部分の譲歩を装いながら、
それでも中国が文句を言うようなら中国が悪い。
その中国が軍事的拡張をここまで増長している中で、日本の安全保障
を中国から守るには、日米同盟を強化するしかないではないか、こう国民に迫
ることにしたのだ。
これこそが、70年談話、すなわち安倍談話の、最後にたどりついた
一大目的なのだ。
しかし、それは、日本が対米従属から未来永劫脱却できないことを宣
言する最悪の談話となる。
すなわち、安倍談話は、村山談話を否定するから最悪の談話ではな
く、日米軍事同盟を解消し、憲法9条を最強の安全保障政策として世界
に掲げようとする立場を真っ向から否定する談話と言う意味で、より深刻で
悪い談話なのである。
きょう8月14日の夕刻から私は、歴史認識を否定する安倍談話との戦いではなく、
憲法9条を否定して対米従属の日米軍事同盟に邁進する安倍談話との戦いに舵を切る。
村山談話を維持・発展させる戦いには敗れたが、対米自立に向けた戦
いに負けるわけにはいかない(了)
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