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米盗聴に鈍感な日本を笑うニューズウィークの巻頭記事
http://new-party-9.net/archives/2459
2015年8月10日 天木直人のブログ 新党憲法9条
発売中のニューズウィーク日本語版(8月11・18日号)の巻頭記事には、さきの訪米時に撮ったと思われるオバマ大統領と安倍首相の車中の写真が大きく掲げられている。
長い脚を組んだオバマ大統領が、手振り身振りで、なにやら盛んに安倍首相に語りかけ、それを安倍首相が神妙な顔をして聞いている写真だ。
そして、その記事は「同盟国アメリカの盗聴で日本の情報は筒抜け」と題して、要旨次のように書かれている。
米国家安全保障局(NSA)が日本を盗聴していた内容まとめた米政府内部文書を、ウィキリークスが7月末にすっぱ抜いた。
ウィキリークスの創始者ジュリアン・アサンジュはこう記している。「日本にとっての教訓はグローバル監視超大国(米国)が誠意や敬意を持って行動すると期待してはならないということだ。ルールは一つしかない。それは、ルールなどないというルールだ」
盗聴の標的となった35の電話回線の中には、内閣府、黒田日銀総裁など日銀と経済産業省の関係者、三菱商事、三井物産なども含まれていた。
盗聴は006年ー2007年の安倍第一次政権にまでさかのぼり、首相官邸での極秘の話し合いの内容まで米政府に漏れていた。
日米は50年以上にわたる同盟国。この春、安倍首相が訪米した際、オバマ大統領は日本を「世界で最も緊密な同盟国のひとつ」と呼んでいたのだが・・・
この辛辣な書き方は、冒頭の掲載写真と相まって、日本がいかに米国からコケにされてきたかを嘲笑しているのだ。
実際のところ、このニューズウィークの記事を読めば、今回明かされた米国の国家ぐるみの盗聴は、日本にとってこれほど衝撃的なものはないことがわかる。
なにしろ米政府は盗聴内容をすべて盛り込んだ報告書を作成し、政府内で回し読みしてたのだ。
文字通り裸にされていたのである。
アサンジュが日本の盗聴に的を絞って公開したのも、こんなことでいいのかと日本政府の対米従属ぶりに警鐘を鳴らすためだったに違いない。
それにも拘わらず日本の対応はあまりにも鈍い。
唯一、きょう8月10日の産経新聞が、その社説でカンカンに怒っている。
これほどの疑惑を抱えたままでは「不動の同盟国」と胸を張ることなど到底できないと。
まさかバイデン副大統領の謝罪電話で幕引きするつもりではあるまいなと。
安倍首相が直接、オバマ大統領に対し、米国の謝罪と再発防止の確約を取り付けるべきだと。
この当たり前の国民の思いを、誰も言わない。書かない。
朝日新聞が書くことは絶対にない。
私が産経新聞を評価するのは、時として前後の見境なく、その当たり前の事を馬鹿正直に書くからである(了)
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