http://www.asyura2.com/15/senkyo190/msg/292.html
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安倍内閣が提出した安保法案に基づいて、日本が限定的な集団的自衛権行使をする場合の具体的なイメージが沸かないという人がいるようです。
米国は、そのように日本が限定的な集団的自衛権行使をする場合の具体的な事例を公表しています。
米軍は、日本の限定的な集団的自衛権行使によって、自衛隊にNATO加盟国並みの役割ができると期待しています。
日本の集団的自衛権行使の典型例は、昨年にジョナサン・グリナート米海軍作戦部長が述べているように、米海軍の空母を中心にして、海上自衛隊の自衛艦が、米海軍の空母や駆逐艦とともに空母打撃群(※)をつくることです。
[注※]空母打撃群とは、通常、1隻の航空母艦とその艦上機、複数の護衛艦、補給艦によって構成される米海軍の戦闘部隊のことです。
つまり、台湾有事や朝鮮半島有事において、海上自衛隊と米海軍が空母打撃群を作って日米の海軍力を統合し、中国人民解放軍や北朝鮮軍に対して攻撃をおこなうことが集団的自衛権行使の典型例です。
グリナート米海軍作戦部長は、日本のヘリコプター搭載護衛艦「くらま」や、米国海軍の空母ジョージワシントン、ストックデール駆逐艦、グリッドレイ駆逐艦などの艦名を具体的に出して、日本の自衛隊がNATO加盟国の軍隊のように集団的自衛権を行使する例を紹介しています[文献1−3]。
安倍内閣の提出した安保法案では、日本の限定的な集団的自衛権行使における武力行使においては、日本が個別的自衛権の行使として認められるすべての種類の武力行使が可能です。
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【参考文献】
[1] 米海軍幹部、自衛隊にNATO加盟国並みの役割期待(日本経済新聞)
( 2014/5/20 9:51)
【ワシントン=吉野直也】米海軍の制服組トップ、グリナート作戦部長は19日、ワシントンで講演し、安倍政権が限定的な集団的自衛権の行使を認めれば、米軍は英仏など北大西洋条約機構(NATO)加盟国並みの役割を日本に期待できると指摘した。
集団的自衛権の行使容認で「米空母部隊などと自衛隊が共同作戦をできるようになる。将来的にはNATOの加盟国と同様の共同作戦を展開することも考えなければならない」と表明した。
一方、ラッセル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)やメデイロス米国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長は19日、ワシントンで自民党の河井克行衆院外務委員長らと面会し、安倍政権が検討する限定的な集団的自衛権の容認を「歓迎し、支持する」と伝えた。
ラッセル氏らは南シナ海のベトナム沖における中国の石油掘削について東シナ海の沖縄県・尖閣諸島付近での挑発と同様の行動であるとの認識を強調した。河井 氏は会談後、記者団に「力による現状変更、この(中国による)企てには日米とも大きな懸念を持っている」と語り、東シナ海や南シナ海での国際法を無視した 中国の動きに自制を改めて求めた。
(http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM20017_Q4A520C1EAF000/)
(http://www.asyura2.com/14/senkyo165/msg/669.html)
[2] グリナート米海軍作戦部長が、CSIS(戦略国際問題研究所(米国))でおこなった講演(※)
(2014年5月19日)
”我々の頼もしい同盟国は日本であり、私は、日本が北東アジアの安全保障の鍵であると考えています。
我々は日本との一層の統合を歓迎します。
しかし、私が先に述べたように、日本は条約上の同盟国であり、これまで日本と軍事演習をしてこなかったというものではありません。
ここで写真を渡してください。
我々が編隊航行訓練と呼んでいる軍事演習において、ここに我々のストックデール・ミサイル駆逐艦と、我々のグリッドレイ・ミサイル駆逐艦がいて、日本のヘリコプター搭載護衛艦の「くらま」が一緒にいます。
我々はこのような演習を常時おこない、さらに包括的な作戦をおこないます。
あなたは、そんなことは知っていたというかもしれませんが、多くの人たちは、このことを知りません。
そのような軍事演習は常時、日本と進めていきます。
しかし、我々は空母打撃群の統合も、おこなっています。
次の写真を渡してください。
これは、空母ジョージワシントンであり、これは日本の海上自衛隊が一緒に共同作戦中の空母打撃群です。
このように、将来に日本の海上自衛隊が集団的自衛権を行使ができるようになると、我々のNATO軍事同盟のように海上自衛隊と一緒に統合し、空母打撃群の展開をNATO軍事同盟のように海上自衛隊と統合できる機会を得るでしょう。
我々が考えなければならない機会だと思います。”
(新共産主義クラブ・訳)
(http://www.navy.mil/navydata/people/cno/Greenert/Speech/140519%20CSIS.pdf#page=3)
※この講演の直後、グリナート米海軍作戦部長は、安倍総理大臣のもとへ表敬訪問しました。
[3]グリナート米海軍作戦部長による安倍総理大臣表敬(概要)
(平成26年5月27日)
本27日午前11時00分から約30分間,安倍晋三内閣総理大臣は,訪日した米国のジョナサン・グリナート米海軍作戦部長(Admiral Jonathan W. Greenert, Chief of Naval Operations)の表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭,安倍総理大臣から,第7艦隊司令官としての功績等,これまでのグリナート作戦部長による日米同盟強化への貢献を高く評価する旨述べるとともに,今般の旭日大綬章の受章に祝意を述べました。また,日米は共に「海洋国家」であり,この地域に平和と安定をもたらしてきた,開かれ安定した海の秩序を守り抜く考えである旨述べました。
2 これに対し,グリナート作戦部長から,米海軍と他の同盟国海軍との関係は,アジア太平洋地域へのリバランスにとり非常に重要であり,信頼を醸成し,同盟を強化するための鍵である旨述べました。
3 また,安倍総理大臣から,我が国が「積極的平和主義」の立場から,集団的自衛権等と憲法との関係に係る検討を含む様々な取組を推進していることを説明し,地域と世界の平和と安定にこれまで以上に貢献する旨述べました。これに対し,グリナート部長から,北東アジアにおける安全保障の鍵である強固な同盟国との間で,より効果的な運用上の協力を行う観点からも,日本における集団的自衛権の行使に係る憲法解釈の見直しの議論を歓迎し,支持する旨述べました。
4 双方は,引き続き,年末までのガイドライン見直し等を通じ,日米同盟の抑止力・対処力の強化に努めることで一致しました。
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/st/page4_000487.html)
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