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自民党不信を強めている公明党(C)日刊ゲンダイ
巨大与党が知事選で事前逃亡の「存亡危機事態」 永田町の裏を読む/高野孟
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/162430
2015年8月6日 日刊ゲンダイ
政権が末期に近づくと、「水鳥の羽音に驚く平家」のような精神衰弱的な動揺に陥りがちになる。
2日投開票の仙台市議選の結果に対する与党の反応がまさにそれで、定数55に対して自民党は前回より4議席も増やして過去最多の16議席を確保、公明党も1つ増やして9議席と全員当選を果たしたにもかかわらず、4日に官邸で開かれた政府与党連絡会議では「安保法案で逆風が吹いていると認めざるをえない」(井上義久公明党幹事長)などと悲観的な話に終始したという。
確かに野党は健闘していて、とくに共産党は投票率が下がった中でも得票数を増やし、5選挙区のうち3つの区でトップ当選を果たし、前回と同じ7議席を得た。前回は全5区で自民系候補がトップを占めたのと対照的で、明らかに共産党の安保法制審議での頑張りが無党派層の支持も集めていることをうかがわせる。
民主党も前回の7議席に対して9議席に伸ばし、無所属で統一会派を組む東北電力労連の加藤健一を含めると10議席になる。都心部の青葉区の全15議席を見ると、その加藤がトップで2、3位が民主党、4位が初議席を得た維新の新人で、5位と7位にようやく自民党が出てくる。6位と8位は共産党。12位から最下位までに自民党の4人が並んでいるありさまである。自民は選挙上手で何とか議席を確保したが、ひとつ間違えばバタバタと落ちかねない情勢だったということだろう。
この仙台の結果を受けて、本紙も既報の官邸による岩手県知事選“不戦敗”という逃げ腰路線はいよいよ確定的となった。
自民党の東北出身議員は「ご存じのように、岩手では生活の党の小沢一郎代表が共産党の志位委員長と直談判して独自候補擁立を引っ込めさせたので、沖縄に続いて岩手でも“オール野党”に自公が大敗するのはほぼ確実。そうなると野党陣営では、来年の参院選も“オール野党”でという機運が高まって、下手をすれば、自民党不信を強めている公明党だってそちらに乗り換えようとするかもしれない。そんなことになるくらいなら、不戦敗のほうが少しは傷が浅いかな、という惨めな選択に追い込まれている」と解説する。
昨年10月の福島県知事選では、自公は直前になって独自候補擁立を断念。民主・社民が推す相手候補に「押しかけ相乗り」して不戦敗の不名誉だけは避けようとしたが、今回はそれさえもできずに、巨大与党が大事な県知事選で負けを恐れて事前逃亡するという自民党の「存亡危機事態」になりそうだ。
▽〈たかの・はじめ〉 1944年生まれ。「インサイダー」「THE JOURNAL」などを主宰。「沖縄に海兵隊はいらない!」ほか著書多数。
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