11. 2015年8月03日 20:27:24
: dzEBNPhJ66
礒崎氏 発言陳謝し取消す 辞任は否定 8月3日 14時22分 動画http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150803/k10010176511000.html安全保障関連法案を審議している参議院の特別委員会は、法案を巡り「法的安定性は関係ない」などと発言した礒崎総理大臣補佐官を参考人として招致しました。礒崎氏は「大きな誤解を与えてしまったと大変申し訳なく思う」と述べて陳謝し、発言を取り消す一方、総理大臣補佐官を辞任する考えはないことを明らかにしました。 安全保障関連法案を審議している参議院の特別委員会は、礒崎総理大臣補佐官が法案を巡り「法的安定性は関係ない」などと発言したことを受けて、3日、礒崎氏を参考人として招致しました。 冒頭、礒崎氏は「もとより私は平和安全法制において、法的安定性が重要であることを認識している。今回の平和安全法制は合憲性と法的安定性は確保されていると認識している」と述べました。そして、礒崎氏は「『法的安定性は関係ない』という表現を使ってしまったことにより、大きな誤解を与えてしまったと大変申し訳なく思う」と述べて陳謝し、発言を取り消す考えを示しました。 一方で、礒崎氏は「今後は特別委員会の審議にご迷惑をおかけすることのないよう、総理補佐官としての職務に精励していく」と述べ、総理大臣補佐官を辞任する考えはないことを明らかにしました。 このあと、鴻池委員長が質問を行い「礒崎氏は『法案は9月中旬にあげたい』との発言も行ったと聞いている。参議院で法案の審議をしているさなか、このような発言はいかがかと思う。参議院は衆議院の下部組織や官邸の下請けではない」と不快感を示しました。これに対し、礒崎氏は「発言は『相手方もあるので、なかなか簡単にはいきませんよ』ということを強調したかったものだが、時期的なことを申し上げたのは極めて不適切だった」と説明しました。 このあと、民主党の福山幹事長代理は野党側を代表して質問し、「総理大臣補佐官が『法的安定性は関係ない』と言い放った。まさにちゃぶ台をひっくり返したも同然で、責任は極めて重い。みずからの判断で職を辞するべきだ」とただしました。これに対し、礒崎氏は「今後は先生方のご指導を賜って総理大臣補佐官の職務に専念することによって責任を果たしたい」と述べ、理解を求めました。また、民主党の福山氏が「安倍総理大臣から進退についての話はあったのか」と質問したのに対し、礒崎氏は「安倍総理大臣から連絡があったのは、先週火曜日の夕刻だ。私のほうから『ご迷惑をかけた』と申し上げたところ、安倍総理大臣からは、『誤解を生むような発言をすべきでないので、注意しなさい』というお叱りを受けた。進退についての言及はなかった」と述べました。 さらに、礒崎氏は民主党の福山氏から、「雑誌で『今回の解釈の変更が違憲という話は聞いたことがない』などと言っているが、何を根拠にしているのか」と指摘されたのに対し、「私の感覚を言ったまでであり、きちんとした根拠が無いなかで発言したことは軽率で、おわびを申し上げたい」と述べました。 一方、礒崎氏は、「特定秘密保護法に関連した報道番組のキャスターの発言に『放送法に規定する中立義務違反だ』とツイッターに投稿したのは問題だ」と指摘されたのに対し「総理大臣補佐官の発言として、行政に関わることは、もっと慎重に発言すべきだった。一般に、放送の公平性という原理は、放送法に規定されており、各放送事業者が自主的にお守りいただくべきだ。具体的な内容について発言することはやはり問題があり、今後は具体的な発言はしないようにしたい」と述べました。 「職務精励で責任果たす」 礒崎総理大臣補佐官は記者団に対し「誠心誠意、説明に努めたつもりだ。総理大臣補佐官としての職務に精励することによって責任を果たしていきたい」と述べました。そのうえで礒崎氏は、記者団が「これで国民は、納得、理解できたと思うか」と質問したのに対し「一生懸命説明したので、ご理解を賜りたいと思っている」と述べました。 自民 谷垣幹事長 「明確に釈明」 自民党の谷垣幹事長は記者会見で、「礒崎総理大臣補佐官は、ことばは足らなかったが、法的安定性そのものが不必要だと考えているはずもなく、本人から明確な釈明があり、それはリーズナブルなものだった。補佐官という立場なので、発言はやはり過不足がないよう注意してもらいたい」と述べました。 自民党の伊達参議院幹事長は記者団に対し、「礒崎氏には『舌足らずのところがあったのだろうから、きちんと説明し陳謝するところはしたほうがいい』と伝えておいたので、よかったと思う。きちんと謝罪をしたので辞任の必要はないし、今後、騒動は収まるのではないか」と述べました。 公明 西田参議院幹事長 「陳謝、撤回は当然」 公明党の西田参議院幹事長は、記者団に対し、「陳謝、撤回は、極めて当然のことで、当然のことを、当然のようにしたというのが率直な感想だ。法的安定性が、いかに大事かを改めて共有し、確認したので、総理大臣を補佐する重要な役割を、きちんと果たしていくかどうかを、しっかり見守っていきたい」と述べました。 民主 枝野幹事長 「総理の任命責任追及する」 民主党の枝野幹事長は国会内で記者団に対し「礒崎補佐官は、ことばづかいが間違っていたと言い訳をしているが、一連の答弁では、法的安定性について、しっかりとした認識を持っているとは受け取れなかった。安倍総理大臣の任命責任を厳しく追及していかなければならない。これは、『礒崎問題』というよりも『安倍問題』だ」と述べました。 維新 柿沢幹事長 「本心とは誰も思わず」 維新の党の柿沢幹事長は国会内で記者団に対し「礒崎氏の答弁が本心であると受け取った国民は、誰1人としていない。この場を適当に言い繕って乗り切れば大丈夫という考えが、ありありと見えたやり取りだった。任命権者である安倍総理大臣は一蓮托生のまま、国民の失望が広まるような方向に突き進んでいくのかどうかということを、よくよく考えられたほうがいい」と述べました。 共産 山下書記局長 「法案違憲性を追求」 共産党の山下書記局長は、記者会見で、「法的安定性は関係ないという発言自体、極めて重大で、礒崎氏の辞任や解任を求めてきたが、今後もそれは変わらない。発言の内容が、非常に重大な法案そのものの違憲性を示すものになっている点についても、引き続き追及していきたい」と述べました。 社民 吉田党首 「総理が罷免すべき」 社民党の吉田党首は記者会見で、「『法的安定性は関係ない』という発言を取り消して済む話ではないし、官邸の一員が、参議院における審議や手続きについて発言するのも、極めて不見識だ。礒崎補佐官は、自発的に辞任すべきだが、辞任しないのならば、安倍総理大臣が罷免すべきだ。法治国家としての在り方について、国民が不安や疑念を抱いているのに、安倍総理大臣は、事柄の重大性を理解していないのではないか」と述べました。 国会前でも批判の声 国会周辺で開かれた安全保障関連法案に反対する集会では、礒崎総理大臣補佐官を批判する声が相次ぎました。 3日は国会の周辺で保育園の関係者など主催者の発表でおよそ450人が参加して法案に反対する集会が開かれ、「子どもたちを戦争にかり出すような安全保障関連法案は廃案にすべきだ」などと訴えました。 また法案を巡り、「法的安定性は関係ない」などと発言し、参議院の特別委員会が参考人として招致した礒崎総理大臣補佐官に対し、「発言を撤回すればいいものではない」とか「許されない発言だ」など批判の声も相次ぎました。 名古屋市から参加した20代の男性は、「発言に対して国民が怒っているということを礒崎氏には認識してもらいたい」と話していました。また、滋賀県から参加した50代の女性は、「礒崎氏の発言は国民をばかにしている。あきれるしかない。いずれ辞任してもらいたい」と話していました。
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