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「安保法制をめぐる議論も常に「アメリカの存在」を意識しなければ本質を見誤る」
http://sun.ap.teacup.com/souun/18004.html
2015/8/3 晴耕雨読
toriiyoshiki氏のツイートより。https://twitter.com/toriiyoshiki
そもそも「集団的自衛権」という話が持ち出された経緯が到底「現実的」なものとは思えない。
違憲の疑いが極めて濃厚で、かつこれまで政府が墨守してきた「個別的自衛権」の範囲を明らかに逸脱した方針変更が唐突に出てきて、しかも政府は辻褄合わせの無理な説明に終始している。
それが「現実」だ。
それはお笑い種になった安部さんの模型を使っての説明でも明らかだろう。
きちんとまともに説明さえできない、個別的自衛権との違いも明確にできない。
「説明」しようとすればするほど矛盾が露呈する。
政府がこれほどの無理筋を押そうとしている場合はNOを突きつけるのが唯一の「現実的対応」である。
安部政権が日本の安全保障のあり方を正面から問題提起し、憲法改定を含む国民的議論を巻き起こそうというなら、「現実を直視せよ」という議論も一定の説得力を持つ。
だが、政府が有耶無耶のまま国民の懸念や反対を強行突破しようとしているときに「現実を」というのはジャーナリストとしてピンボケだ。
さらに言えば「現実を」と主張する論者のいう「現実」が往々にして極めて単眼的かつ断片的なものであることも指摘しておかなければならない。
彼らの多くが東アジアにおける中国の脅威が「現実」だという。
しかし、世界史的に見れば、アメリカの世界政策の破綻というもう一つの現実が厳として存在する。
ビンラディンもISもアメリカの中東戦略の失敗が生み出した鬼っ子であることを、ジャーナリストを名乗る以上知らないわけはあるまい。
自縄自縛の泥沼で足掻くアメリカを日本が「後方支援」して一緒に泥のなかに足を踏み入れるべき理由が「中国の脅威」であるというのは説得力のある「現実」だろうか?
さらに付け加えれば、中国の将来的な脅威を喧伝し国家主権の危機を強調する論者が、「いまここにある(主権の)危機」を無視しているのがぼくには解せぬ。
尖閣諸島の帰属は確かにこれから深刻な争点になりかねない問題だが、首都圏上空の管制権をアメリカに握られたままなのは現時点で存在する問題だ。
騒音問題で自衛隊には補償を求めることができても米軍はアンタッチャブルであるというこの「現実」は独立国として早急に主権の回復を求めるべき問題ではないのか。
アメリカ軍の作戦行動が優先され、首都の玄関口である羽田への民間機の発着が制限を受けるという現実は「脅威」ではないのだろうか?
その先に戦後70年の沖縄の忍従という問題があるのは言うを俟たない。
中国の下風に立つのは「脅威」だが、アメリカの支配下にある「現実」は問題ではないと考えているらしい「ジャーナリスト」の存在はぼくには信じられないが、ま、そういう人もいるのだろう。
だが、彼らがいう「現実」には常に眉に唾つけて接しなければならないと思う。
盗聴されてなお、ろくに抗議すらできない「情けない国」にぼくたちは住んでいる。
集団的自衛権の問題は立憲主義、民主主義の問題であるのと同時に、深層においては「アメリカのポチ」であることを「現実的」だとして肯んずるか否かの問題であるように思う。
誤解のないように。
こう書いたからといってぼくは「反米主義者」じゃないよ。
大のMac信者だし、イーストウッドに心酔してる。
ジャズも大好きだ。
あの国は良くも悪くも懐の深い国です。
ぼくは「アメリカのポチであることをもって現実的とみなそうとする」日本人の心根が嫌なだけです(右翼だネw)。
釧路に向かう飛行機のなかで保阪正康さんの「安倍首相の『歴史観』を問う」を読んでいたら、昭和史は形に例えれば三角錐で、表面からは見えない重要なその底面はアメリカだという記述が出てきた。
我が意を得る思いである。
安保法制をめぐる議論も常に「アメリカの存在」を意識しなければ本質を見誤る。
殊更に「中国の脅威」を持ち出し、アメリカがこの国でふるう支配力に触れない「現実論」は、議論上の「陽動作戦」だと見て大過ないものと思う。
最近「保坂さん」とか「安部さん」とか誤変換に気がつかず投稿しちゃうケースが多いな。
失礼なことです。
自省。
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