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厚木基地騒音訴訟、自衛隊機の飛行差し止め判決で「防衛力に穴があく」「抑止力の危機」は被害妄想(リテラ)
http://www.asyura2.com/15/senkyo189/msg/694.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 7 月 30 日 22:20:40: igsppGRN/E9PQ
 

                 TOP of 厚木航空基地公式サイトより


厚木基地騒音訴訟、自衛隊機の飛行差し止め判決で「防衛力に穴があく」「抑止力の危機」は被害妄想
http://lite-ra.com/2015/07/post-1338.html
2015.07.30. リテラ


 今日、東京高裁で厚木基地の騒音訴訟をめぐり注目すべき判決が出た。一審・横浜地裁判決に続いて、自衛隊機の深夜と早朝(午後10時〜午前6時)の飛行差し止めと、将来の被害も含めた94億円の賠償が国に命じられたのだ。

 高裁で自衛隊機の飛行差し止め判決が出るのは初めてで、さっそく、ネトウヨや保守メディアから「住民エゴで日本の安全が損なわれる」という原告団批判、そして「深夜の緊急発進ができなくなって、日本の防衛力に穴が開く」「中国の海洋進出への監視強化が必要な時に抑止力が失われる」「緊急時の災害対応もできなくなる」といった安全保障の危機を訴える声が広がっている。


 しかし、これらの主張は防衛の現実を知らない人間の被害妄想か、防衛利権に群がるタカ派の煽りとしか思えない。

 まず、厚木基地の海自航空機の主力は哨戒機であり、潜水艦や不審船の監 視にあたっているが、中国との摩擦が懸念される尖閣諸島などを担当する のは那覇基地、鹿屋基地の哨戒機で厚木基地はメインでない。また、厚木 には他にも飛行試験部隊や空輸部隊がいるが、これは基本夜間は飛行しない。

 しかも、夜間に不審船情報などがあっても本格対応は翌日朝からになるためほとんど関係がない。夜間飛行差し止めで影響を受けるのは、偵察・監視等の緊急対応のケースだけだが、厚木基地ではスクランブル用はもともと1R・2R(ワンレディ・ツーレディ)の2機しかなく、判決が確定しても、この2機ぶんなら十分カバーする方法はある。

 海上自衛隊出身の軍事ライター・文谷数重氏はこう語る。

「たとえば、スクランブル用の1R・2Rを昼間、厚木基地で整備した上、夜間だけ羽田か百里におくという方法があります。長時間任務が終わり、着陸が深夜に及んだ機体の着陸も同じで、一旦、羽田か百里において、翌日、厚木に戻せばいい。
 実はこのやり方には前例があって、滑走路夜間工事で厚木が使えなくなった時期に、厚木の1R、2Rを海自下総基地(千葉県柏市)に展開しています。確か2週間ほど続けていますね」

 演習での夜間飛行も、整備補給能力の欠如などで羽田と百里は難しいが、哨戒機が配備された下総基地なら可能だ。

 救難機の夜間飛行確保はもっと容易だ。厚木には飛行機の墜落、船の遭難、離島の緊急患者輸送のために救難飛行艇やヘリがいるが、飛行艇なら羽田、下総、百里。ヘリコプターなら館山においておけばよい。あるいは、原告団に「救難機だけは例外にしてほしい」と交渉する方法もある。飛行差止めを受けたとしても、原告が許せば飛行は問題ない。

 さらに、想定外の状況が起きたとしても、夜間用は八戸、岩国、鹿屋、那覇の1R、2Rを使えば済むだろう。

 いずれにしても、厚木基地の深夜早朝飛行が差し止められても、防衛や災害救助に致命的な影響を与えるような状況には至らないということだ。

 むしろ、今回の判決について考えるべきは、自衛隊機の夜間飛行を差し止めたところで、騒音問題は根本的に解決しないという現実だろう。厚木基地は米海軍と海上自衛隊が共同使用しているが、爆音源は自衛隊機ではなく、その大半は米軍機なのだ。

 厚木基地には米軍の戦闘機・F-18ライノが配備されているが、これはジェット戦闘機の中でも折り紙付きにうるさい。前出の文谷氏もこう証言する。

「海自八戸に、演習で空自の戦闘機が展開されると、エプロンから1km離れた官舎でも展開した空自F4のエンジン試運転で叩き起こされる。三沢でも滑走路から200m離れた地下室で、F-16の離着陸で会議が途切れた。厚木ならば一度でも相模大塚駅のホームに立てばわかる。レガホ(F-18旧型)でも連続離着陸されると勘弁してくれといった状態になる。今のライノ(F-18新型機)はエンジンを新型化し、性能も上がったが騒音も大きくなっている。昔からの住民でもたまったものではないだろう」

 もちろん、今回の訴訟では米軍の飛行差し止めも請求に入っていた、しかし、一審も二審も「国の支配が及ばない第三者の行為」として差し止めは認められなかった。判決は、米軍を守るために影響の少ない自衛隊機をガス抜きに使ったという印象さえ受ける。

 しかしだからといって、自衛隊がたんに身代わりになった犠牲者かというと、そうではない。厚木基地爆音訴訟はもともと、1973年から始まっているのだが、日本政府は当初、満足な救済策も実施せず高圧的な対応に終始してきた。

 たとえば、70年代末には国は「騒音源の航空機は国防に不可欠の公共性の高いものであるから、他の種類の騒音より多少大きくとも耐え忍ぶべきだ」(朝日新聞1978年1月18日夕刊)などと、今ならネトウヨしかいわないようなことを主張していた。

 今回の判決は、日本政府がこうした不誠実な姿勢で米軍基地問題を放置して、住民の不信感を増大させてきたツケが回ってきたものといえる。政府は今、自分たちが沖縄でやっていることも、必ずや将来、同様の事態を巻き起こすと肝に銘じるべきである。

(野尻民夫)

 

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コメント
 
1. 2015年7月30日 23:11:18 : ZjsLU3xvgk
二点ばかり。

その前にはすべてが平伏するというように
防衛力、抑止力ってのを錦の御旗、葵の御紋にしちゃいかん。


日本国内に於て国の支配が及ばない第三者の行為って何?
植民地だってことを裁判所自らがが認めてる?

しかし、役人てのは臆病なもんだな。


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