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原爆を投下した米国を糾弾することこそ対米自立の切り札である
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2015年7月25日 天木直人のブログ 新党憲法9条
今朝(7月25日早朝)の「朝まで生テレビ」のテーマは国際情勢と安保法案であった。
いつもなら不毛の言い合いで終わるガス抜き番組だ。
ところがこの時は違った。
被爆地広島から放映したこともあり、出演者も視聴者も広島の被爆体験者が多かった。
話が米国の責任に及んだ時、思わぬ発言が飛び出した。
あの原爆は人体実験だったということについては、今では少しでも勉強をしたものなら知っている。
田原総一朗も、その通りだ、ポツダム宣言を受け入れて全面降伏したのに落としたのだ、と盛んに繰り返していた。
しかし、驚いたのはそのあとに続いた広島の関係者の発言の数々だった。
被爆者救済のために治療したはずが、被曝が及ぼす人体への影響を調べ、その調査資料は今もって米国が独占していると。
原爆投下の人体実験にとどまらず、放射能物質を体内に注入しいわゆる放射能物質による攻撃まで当時研究していたと。
これらが、当時の資料で判明していることが明らかにされたのだ。
極めつけは司会者の、そのような米国との対等な日米同盟はありうるのかという質問だ。
あの青山繁晴が、自分は記者をしていたからよく知ってるが中曽根首相をはじめ、米国に対等に外交をした首相は一人もいなかった、と暴露した。
宮家邦彦に至っては、米国と対等に接することのできる国など世界でどこにもいない、などと捨て台詞を吐く始末だ。
最後は、こんな原爆投下した米国を許していいのか、日本は言うべきことをもっとはっきり言うべきだ、の大合唱となった。
これは米国議会で日米は和解したと追従演説をして喜んでいる安倍首相に対するこれ以上ない批判だ。
その安倍首相が国民の意思に反して安保法制案を強行採決しようとしている。
まともな日本人なら賛成できるはずがないことを証明する番組で終わった。
私がこの番組を見て思ったことは、原爆を投下された日本は最強の切り札を持っているという事実だ。
日本の政治家が本気でこのことを世界に訴えたなら、核保有国は誰ひとり抗弁できないはずだ。
いまこそ日本は最強の切り札を切る時である。
広島、長崎の体験を最大限に活用しない政治は犠牲者に対する冒涜だ。
福島の悲惨さを隠して原発再稼働に踏み切る安倍政権は末代まで禍根を残すことになる(了)
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