http://www.asyura2.com/15/senkyo189/msg/334.html
Tweet |
川崎中1少年殺害事件以降少年・少女を巡る事件は後を絶たない(C)日刊ゲンダイ
政権が注力すべきは教育の「存立危機事態」日本経済一歩先の真相/高橋乗宣
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/162024
2015年7月24日 日刊ゲンダイ
相変わらず少年・少女がコトの中心となるニュースが多発している。愛知・日進市の高3男子は「ストレスがたまっていた」という理由で強盗殺人に及び、岩手の中2男子は2カ月前からいじめ被害を担任の教師に訴えていたのに、周囲は自殺を防げなかった。
名古屋市の専修学校では2年男子の耳たぶに無理やり画びょうを刺したとして、同級生5人が逮捕された。福島・郡山市の中2女子が3週間も行方不明になった末、1人で出頭して保護された事件も謎めいている。
今年2月に川崎市の河川敷で中1男子が凄惨を極める集団リンチで殺害されて以降、少年・少女を巡る事件は後を絶たない。まるで常態化している印象さえ受けるのは非常に気がかりだ。
専門家は「学校のケアが大事」と声を揃えるが、まさしくその通り。問題はそのケアが上っ面だけで、生徒一人一人にキメ細かな教育指導が行き届いていないことだ。
背景に大きく横たわるのは、やはり少子化だ。どの学校も生徒集めに一苦労で、「なるべく悪い評判が地域に立たないように」という圧力が、生徒たちと本気で向き合い、気合を入れた指導を施しにくい環境を生み出している。
さらに日本の教師は想像以上に忙しい。事務作業に追われて休む暇なしの状況は、OECD加盟34カ国のうち最も多忙を極める。過酷な労働環境の下、担任の教師1人だけにクラス内の個々のいじめにしっかり対応し、しかるべき指導を求めるのは酷であろう。
ましてや高校生のスマホ普及率は8割を超え、「女子高生の1日平均利用時間は7時間」という実態調査の結果もあるほど。「友人」と言っても、スマホを通じた結びつきだけ。いじめもスマホをきっかけに始まる時代だ。生徒たちの実態を把握するのは、従来以上に困難となっている。
教育現場の諸問題をいかにして立て直すべきか。その解決は難しいが、現政権は手をこまねいている場合ではない。10年後には、いわゆる「団塊の世代」が皆、後期高齢者となる。この「2025年問題」を迎える頃に社会の担い手となっているのが、現在の中高生たちである。
今以上に厳しい時代を任せるのにふさわしい人材を育成しなければ、この国の未来は真っ暗闇だ。文科相の仕事は新国立競技場の見直し問題だけではないはずだ。
安倍政権は、今こそ教育の「存立危機事態」に注力すべきである。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK189掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。