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例えになっていない安倍首相の例え話
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2015.07.21 きっこのブログ
安倍晋三首相は、もとから国会の答弁などでも意味の分かりにくい変な例え話を多用するクセがあったけど、ここに来て、もはや自分自身でも何を言ってるのか理解してないんじゃないかと思われるほどの支離滅裂な例え話を連発するようになった。この異常な様子が顕著になったのは、7月7日の夜に生出演した自民党のインターネット番組からのようだ。この番組の中で、安倍首相は、集団的自衛権について説明するために、次のような例え話をドヤ顔で炸裂させたのだ。
安倍首相 「友人の菅(すが)さんが『我が家に強盗が入ったから助けてくれ』と電話して来ても、私は菅さんの家まで行って助けることはできない。この場合は(日本の)存立危機の事態とは見られないからだ。しかし、『安倍は生意気だから殴ってやる』と言っている不良がいたとする。私が友人の麻生さんと一緒に歩いていると、その不良が3人ぐらい、突然現われて麻生さんに殴りかかったとする。このような場合、私は麻生さんを助けることができる。これが集団的自衛権だ。今回の法制でこれが可能になる」
あまりにも酷い例え話なので、たぶん専門のライターじゃなくて安倍首相が自分で考えたんだと思うけど、なんですかこれ?自衛隊が武力を行使して戦争することになるかもしれないという国家の最重要案件について、こともあろうに「近所の不良のケンカ」に例えて説明するなんて、とても正常な感覚を持ち合わせているとは思えない。
つーか、何で「安倍は生意気だから殴ってやる」と言ってた不良たちは、ムカついてる安倍君じゃなくて無関係な麻生君に殴りかかるの?すでに前提の部分からして矛盾してると思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、この例え話は、内容は不適切だけど、かろうじて意味は理解できなくもない。でも、昨日20日に生出演したフジテレビ『みんなのニュース』では、出演者たちだけでなく、全国の視聴者がテレビの前でひっくり返るほどのトンチンカンな例え話を、安倍首相は連発させてくれた。
まず最初に、安倍首相は、アメリカの国旗をあしらった大きな家と、同じ敷地内にある「離れ」、そして、道路を挟んで建っている日の丸をあしらった家の模型を使って、集団的自衛権の説明を始めた。まず、アメリカの家が火事になって大きな炎が上がる。その炎が「離れ」に燃え移り、そこから日本の家にも燃え移りそうになる。そこで、日の丸のマークをつけた日本の消防士が、日本の家を守るためにアメリカの「離れ」の消火を手伝う‥‥という説明だ。
だけど、これはあたしが分かりやすく解説したから誰にでも理解してもらえるワケで、テレビでの安倍首相の説明では、いったい何を言いたいのか分からない。滑舌が悪いのはともかくとして、自分自身がダンドリを把握してなくて、先に登場させなきゃならない「アメリカの消防士」を出すのを忘れ、「日本の消防士」よりあとに慌てて登場させたりと、もう完全にグダグダだった。
あたし的には、「戦争」を「火事」に例える意味が分からないし、火事で燃えてる家を「消火」することがどうして「武力行使」に当たるのかも分からなかった。ようするに、アメリカの家がどこかの国から発射されたミサイルで破壊されて、その被害が「離れ」や日本の家にまで波及する恐れがあると判断された場合、日本の自衛隊は米軍と一体になって敵国に武力行使できるようにする‥‥ってことが言いたいんだろうけど、そのまま表現すると「戦争」そのものになっちゃうので、強引に「戦争」を「火事」に、「武力行使」を「消火」に置き換えたんだろう。
普通、こういう例え話というものは、そのままだと分かりにくい話を少しでも分かりやすくするために使うものなのに、安倍首相の場合は、「戦争」という血なまぐさいものから国民の目をそらすために例え話を使う。あくまでも「平和のため」だと言い張るために例え話を使う。マクラに書いた「近所の不良のケンカ」にしても、実際には武装した敵兵と殺し合いをするのに、それを「殴った」「殴られた」の不良のケンカでごまかそうとしている。
‥‥そんなワケで、バカバカしい模型まで作ってトンチンカンな説明をした安倍首相は、このあとも意味不明な例え話を炸裂させた。続いての名作は、「安保法制は戸締りと同じ」という、これまた理解不能のものだった。
安倍首相 「安保法制は『戸締まりをしっかりしよう』ということなんです。かつては雨戸だけ閉めておけば泥棒を防いで自分の家の財産を守ることができました。でも今は、振り込め詐欺の電話が掛かって来て、自分の財産を電子的に盗られてしまうということもあります。そういう事態にも備えておかなければいけません。今は何も起こっていなくても、まさにそうした事態に備えて『戸締まり』をしておく。そうすれば何かよこしまな考えを持っている人は『日本を侵略するのをやめておこう』となるんです」
おいおいおいおいおーーーーい!何言ってんの?この人!何で武装した自衛隊を地球の裏側の紛争国まで派遣することが日本の「戸締り」になるの?逆に日本の防衛は手薄になっちゃうじゃん!それとも、武装した自衛隊を振り込め詐欺のアジトに送り込んで一網打尽にするつもり?どうして「振り込め詐欺」と「集団的自衛権」がつながるの?‥‥って、何を聞いたところで答えは返って来ないだろう。だって、これ、言ってる本人もチンプンカンプンで自分が何を言ってるのか分かってなさそうだもん(笑)
‥‥そんなワケで、今回のあまりにも強引な「安保法制」は、もちろん、「日本のため」じゃなくて「アメリカのため」だ。多くの人は、安倍首相が今年4月26日から8日間の日程で行なった訪米の中で、集団的自衛権の行使容認を盛り込んだ安保法制の今夏の成立を勝手に宣言して来ちゃったと思ってる。ま、首相が正式に宣言したって点で言えば、その通りなんだけど、これには、ちゃんとした前フリがあった。
それは、ちょうど1カ月前の今年3月26日、自民党の高村正彦副総裁の訪米だ。この時、高村副総裁は、3月20日までに自民党と公明党だけで水面下でまとめた安保法制の草案を携えていた。もちろん、アメリカのための「集団的自衛権の行使容認」が盛り込んであり、米国防総省で高村副総裁と会談したカーター米国防長官は、この草案の内容を「歴史的な素晴らしい取り組みだ」と高く評価した。そして、この時点で、1カ月後の4月末の安倍首相の訪米時に米議会で正式に発表するという密約も交わされた。
そして、4月26日から訪米した安倍首相は、シナリオ通りに「集団的自衛権の行使容認」を目玉にした安保法制の今夏の成立を明言し、拍手喝采を浴びたってワケだ。一方、日本の自衛隊という「無料の軍隊」を手に入れる算段のついたカーター米国防長官は、約1カ月半後の6月17日、イラクで「ISIL」と戦う治安部隊の兵士が大幅に不足していると公表した。これは米下院軍事委員会の公聴会での発言で、米軍はイラクで「ISIL」と戦うために、今年の秋までに2万4000人の新兵を訓練することになっているのだが、6月の時点までに約7000人しか集まっておらず、計画は大幅に遅れている、とのこと。
このニュースは、日本ではほとんど報じられなかったけど、このニュースと時を前後して、安倍首相は、どうしても今国会で安保法制を成立させたいがために、国会を90日間も延長すると発表した。どうしても秋までにあと1万7000人の兵士が必要なアメリカ政府と、どうしても秋までに安保法制を成立させて「集団的自衛権」という名の「戦争参加権」を自衛隊に配布したい安倍首相、両者のオモワクは、まるでパズルのピースのようにピッタリと一致する。
‥‥そんなワケで、自民党と公明党による安保法制の衆議院での強行採決を受けて、内閣支持率は軒並み下落し、支持と不支持が逆転しちゃった。「毎日新聞」は支持35% 不支持51%、「朝日新聞」は支持37%、不支持46%、「東京新聞」は支持37% 不支持51%‥‥って、この辺の媒体は当然だろうけど、安倍政権の広報紙とも言える「産経新聞」と「FNN」の合同調査でさえも支持39.3%、不支持52.6%と大逆転しちゃった。ま、安倍首相本人は、未だに「国民の理解が進んでいないので丁寧に説明を続けて行く」などと壊れたテープレコーダーのように同じセリフを繰り返すばかりで、いっこうに国民の声を聴こうとせず、アメリカのほうばかり見て政治をやっているので、このままずっと意味不明な例え話を続けてもらって、どこまで支持率が落ちるのか身を持って実験してみてほしいと思う今日この頃なのだ。
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