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「集団的自衛権に反対しイジメに憤慨する矛盾
産経新聞 7月20日(月)11時45分配信
岩手県内のJR駅で、中学2年生・村松亮君(13)がいじめを苦に、列車に飛び込み自殺した。「自分の身は自分で守れ」との意見も聴くが、それができれば村松君は命を絶たなかった。毅然とした対処を貫き学校や教師が解決した例は多い一方、イジメ集団は学校・教師が日和見・無能だと分かるといじめを激化させる。村松君は孤立無援に近く、同級生の救いの手の少なさが悲しい。イジメ集団は怖いだろうが、みんなで結束してイジメ集団の暴力に「やめろ」を言い続け、暴力を沈黙させた実例を小欄は身近に知る。
ケンカを奨励はせぬ。むしろケンカを回避する手段として、同級生の結束が不可欠。いじめは度々国会で問題になるが、現実から目をそらす観念論が先行する点で、進行中の集団的自衛権に関する審議にそっくりだ。国連の無力や民主国家の限界を熟知し、自らの暴力に自信を深める無法国家は軍事侵攻を辞さない。かかる危機に直面する被侵略国の対抗力が万全でない場合、同盟・友好国と協力し合う−これが集団的自衛権の行使である。集団的自衛権と生徒が団結していじめに立ち向かう姿には、共通の合理性が認められる。日教組のセンセイ方が嫌悪する集団的自衛権には、いじめ防止のヒントが隠れている。
■孤立無援だった村松君
村松君の死後、父親(40)のもとに同級生や保護者より、悲痛な叫びを裏付ける証言が寄せられた。
(1)「髪の毛をつかんで顔を机に打ち付けられていた」
(2)「複数の男子生徒に殴られていた」
(3)「しつこく砂をかけられていた」
村松君自身も《なぐられたりけられたり首しめられたり》と、担任に提出する生活記録ノートに記した。でも、恐怖と闘い気持ちを奮い立たせ、懸命に身を守ったようだ。記録ノートには、こうある。
《ボクはけんかをしました》
結果《けんかいらいいじめはなくなりました。次にやってきたら殴るつもりでいきます》と綴ってもおり、イジメ集団はひるみ、いじめを中断した。
しかし同級生らの証言通り、相手は(1)腕力が強く(2)群れ(3)執拗だった。(1)(2)(3)は組み合わさることで、威力と凶暴性を相乗的に高め村松君を追い詰めていく。(1)(2)(3)いずれの要素も、村松君の護身能力をはるかに凌駕する。
学校生活の調査(5月)にも村松君は「悪口を言ったり、仲間はずれにしたり、暴力をふるう人がいる」と訴え、担任が「仲裁」。その後、村松君が記録ノートに《次やってきたら殴るつもり》を書き込むと、担任は《なぐるのはダメです。先生が代わりに言います》と返書した。担任がどの程度強くたしなめたのかは定かでないが体罰はご法度。そこをイジメ集団は見逃さない。抵抗した村松君に一旦たじろいだイジメ集団は「向かうところ敵なし」を再確認。6月に入り、いじめを復活させ村松君を絶望のふちに追い詰めた。以降、記録ノートには《死にたい》などの記載が増える。
■団結にひるむ侵略国
残念だが、子供社会は時に国際社会同様、残酷な顔をのぞかせる。侵略国は決死の覚悟で抵抗しそうな国には躊躇するが、イラク戦争時のクウェートの如く国防を怠ると、容赦なく乗っ取る。国連は大国の利害が交差し無力、主要民主主義国家も民主主義故に軍事行使をためらい、話し合い解決を目指す−と見切ると、侵略に着手する。当初こそ、国際の反応を見極めるべく侵略には自制を利かせるが、実力行使に打って出られぬ情勢を再確認するや、侵略をエスカレートさせる。
村松君の反撃後、学校がほぼ無策だった状況はこれに似る。米軍のフィリピン撤退後、中国軍が南シナ海で異常な膨張を開始▽米オバマ政権の国際安全保障への自覚の薄さで、ロシアはクリミアやウクライナ東部を不法占領。《イスラム国》の勢力も飛躍的に拡大した。古くは、ナチス・ドイツを恐れ非武装地帯への進駐→周辺国の併合・割譲を欧州列強が黙認し、第二次世界大戦(1939〜45年)という一大悲劇が起きた。無法国家にとり“話し合い”とは、兵力投射の時間稼ぎなのだ。
そこで同盟・友好国は協力して被侵略国を防衛する。放置すれば自らにも国難が迫るためだ。国際法上の理念は大戦前に確立していたが大戦後、集団的自衛権と名付けられる。
教師による体罰は禁止され、イジメ集団を救う教育も望まれるが、命を絶つ作為・不作為も見逃せぬ。村松君へのいじめに凍り付き、見てみぬフリをした同級生は遺族の慟哭に耳をふさいではならない。なぜ、いじめをやめる声を皆で上げられなかったのか考えるときだ。
■見てみぬフリは禁物
学校への信頼を失ってもいけない。学校には国連同様、暴力に無力な一面があるが規則・秩序を守る生徒は圧倒的に多い。国連軍や国連のお墨付きを得た多国籍軍を背景とする《集団安全保障》が創る平和構造の意義はここに在る。ただ、国連軍創設は常任理事国の利害が絡み、拒否権を行使され実現不可能だ。実際、小欄が参加した専門家のシミュレーションで、国連軍が戦端を開く唯一の局面は《異星人の地球襲来時》。多国籍軍編成も時間がかかる。無力を自覚する国連が公認する、個別的自衛権と集団的自衛権の行使が必要になるゆえんだ。
集団的自衛権行使には、信頼に足る軍事協力国を厳選し、情報交換はじめ共同の作戦立案や訓練を繰り返す、日常の努力がいる。村松君の周りにも日頃から相談し、イジメ集団に注意できる仲良しが多く集まっていれば、最悪の結果は防げたのではないか。
腕力のみで問題は解決しないが、学校や当事者だけの話し合いに頼る手法にも限界が有る。この現実を、年齢にも因るが、子供たちに教えないのは教育の怠慢。「良い戦争」などある道理がない。だが「避けられぬ、勝たなければいけない戦争」が存在する国際の常識と歴史、そして厳しさと正面から向き合わなくては、本当の平和教育とはいえまい。
同級生は、村松君のささやかな抵抗に想いをはせ、今後いじめが起きたなら、勇気と声を絞り出し、結束して友を助けてほしい。見てみぬフリより、ずっと苦しまないはずだ。(政治部専門委員 野口裕之)」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150720-00000502-san-pol
今まで安倍総理がさんざん批判された、「いじめと安全保障が同じなわけないだろう!」という例え話を新聞がまたやるとは思いませんでした。さらに「国連」と「学校」も同一視しています。これでは、「いじめを受けたくないなら強い者に付け」と言っているのと同じではないでしょうか。
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