http://www.asyura2.com/15/senkyo188/msg/892.html
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「日本政治の現状を分析する2時間ほどの講義を行いました(岩上安身によるインタビュー):山口二郎氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/17888.html
2015/7/19 晴耕雨読
https://twitter.com/260yamaguchi
おじさんの一人として、若者がここまで身をとし戦ってくれていることに、ただ、感謝、涙あるのみです。
昨日、沖縄県議会議員の勉強会で話をしました。
国会前の若者が、安倍晋三から沖縄守れというコールを叫んでいたことを紹介したら、みんな本当に感動していました。
沖縄のみんなに代わって、国会前に集まったみんなにお礼を申し上げます。
年を取ると、涙もろくなっていけないね。
ある友人からのメールで、丸山先生、安東仁兵衛、筑紫哲也、みんな天上であんたの話を聞いているだろうと言われて、涙が止まらなかった。
今、若い人たちが国会前に集まっているのを見ると、自分たちの世代のふがいなさを若い人がカバーしてくれているようで。。
BBC News - Japan's lower house approves change to self-defence law http://www.bbc.com/news/world-asia-33546465 … 私もインタビューに答えました。
NHK戦後70年ニッポンの肖像、戦後保守政治における吉田的なものと岸的なものの対比を論じている。
御厨さんが安保反対は岸反対であり、それは戦前反対を意味していたと、的確なコメントをしていた。
岸の大衆重視は自分に服従する大衆重視だとも。
安倍政治の意味付けもここから浮かび上がってくる。
今日は、IWJの岩上さんのインタビューに答える形で、日本政治の現状を分析する2時間ほどの講義を行いました。 http://iwj.co.jp
参院合区案合意「無効と言わざるを得ぬ」 自民・石破氏:朝日新聞デジタル http://t.co/Js6eHuyp7c
動機はともあれ、自民党内で軋轢が起これば安保法制のごり押しもしにくくなる。
安倍の求心力低下はここにも表れる。
学問は権力の下僕ではない…京大有志の声明、共感広がる:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASH7J7503H7JPTIL049.html …
学問と平和を愛する研究者の良識に感服。ほかの大学でもどんどん同じような声を出していこう。
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https://twitter.com/iwakamiyasumi
7月18日(土)「岩上安身による法政大学教授・山口二郎氏インタビュー」の模様を実況します。
先日強行採決された安全保障関連法案の問題点を中心に、立憲主義と民主主義について、政治学の立場からお話をお聞きします。
岩上「本日は法政大学教授の山口二郎さんにお話をお聞きします。山口先生は、国会前でスピーチを2回行っていますよね。『安倍が自由を滅ぼすか、我々が安倍を倒すのかの戦いだ!』とおっしゃりましたよね。我々が岐路に立っているという認識を示されています」
山口氏「今年はちょうど、戦後70年という節目の年です。戦後民主主義について考える時、憲法について考えることが出発点です。日本国憲法のユニークな点は第1章の『天皇』と第2章の『戦争の放棄』です。天皇制を残す代わりに戦争の放棄を宣言しました」
山口氏「天皇制は象徴天皇制であり、戦前とは違う。第2章の『戦争の放棄』は、第2次世界大戦後の国際秩序の柱であるわけです。そのことは、天皇陛下ご自身もよく理解されています。今年の年頭の所感で、満州事変に触れたことが重要です」
山口氏「今の日本を見ていると、1930年代とよく似ています。満州事変以降、報道の自由と学問の自由が政府によって抑えこまれました。戦争を支持させるように世論を動員していきました。慰安婦問題など、昨今の歴史修正主義的な動きはこれと通底しています」
岩上「改めて、ジョージ・オーウェルを読む必要がある、と」
山口氏「全体主義支配のエッセンスをオーウェルは見抜いていました。それが、言葉の意味の管理です。権力は『戦争は平和である』『自由は隷属である』『無知は力である』という新語法をすりこむ」
山口氏「今の為政者は、自らの権力を正当化するために、過去の歴史に手を突っ込んでいじろうとする。そうやってストーリーを作れば、権力は未来において永続していく。こうした図式をオーウェルは見抜いていたわけです」
岩上「維新案が国会の中で出てきました。個別的自衛権を強化する、とされる内容でした。これについて、賛成・反対の議論が行われました」
山口氏「合憲だというのなら、わざわざああいった法律を作る必要はなかったのではないでしょうか」
岩上「青井未帆先生によると、自衛隊は米軍と同居中で、調整メカニズムに米軍の司令官が常駐する仕組みになっていると。こうなると、日本の中枢神経が空っぽになって、文官による統制が取れず、米軍の自由裁量ですべて決まってしまうのではないか」
山口氏「これまでは憲法9条があったから、米国の要求に対して線引をすることができました。今回の安全保障関連法案で、憲法9条を事実上骨抜きにすることは、米国の言いなりになりますよ、ということを自ら宣言することを意味します」
岩上「政府、自民党によるメディアへの圧力として、古賀茂明さんの例があったと思います」
山口氏「ひどい誤報があって、総務省がチェックするということは理屈としてはありうると思います。しかし、自民党の部会がチェックするというのはおかしなこと」
岩上「NHKは、採決の日の審議の模様を中継しませんでした」
山口氏「賛成するにしても反対するにしても、国民にとって貴重な判断材料です。NHKはどうなっているのか、と思いますね」
岩上「百田尚樹さんが『沖縄の2紙をつぶせ』と発言しました。他方で、松井一郎大阪府知事は『百田さんに言論の自由がある』と言っています」
山口氏「言論の自由には責任が伴います。しかし、例えば普天間について、デマを流し放題。言論の自由を言う資格はない」
岩上「国立大学から人文社会系の学問を追放してしまおう、という方針を文科省が出していますね」
山口氏「文学や哲学、歴史学、政治学といった金にならない学問はいらない、ということですね。これは信じがたい蛮行です。焚書坑儒と同じです」
山口氏「東大、それから京大の山極総長はしっかりしているので大丈夫だと思いますが、それ以外の大学は心もとないですね。なぜ、ナショナリズムを高らかに主張する人々が、そういうことをするのでしょうか」
岩上「櫻井よし子氏、百田尚樹氏、花田紀凱氏が鼎談をし、『クマラスワミ報告が撤回されないようなら、国連を脱退しろ』とまで発言しています」
山口氏「ホロコースト否定で雑誌をつぶした人物がいまだ言論界にのさばっているのは問題だと思いますね」
山口氏「国際社会は日本をまともな文明国だと見ていないフシがあります。ドイツではネオナチが徹底して糾弾されますが、日本では野放し状態です。そうした中で、日本の右翼が甘やかされてきたという側面がある」
岩上「安倍総理がまったくの嘘を言えてしまうのはなぜでしょうか」
山口氏「これは安倍晋三という人物のパーソナルな問題だと思います。非常に幼児的で、自己愛が強い。石原吉郎が書いていますが、実戦の経験が少ないことに劣等感を持っている人物です」
山口氏「教科書検定についてですが、関東大震災における朝鮮人虐殺について、『はっきりしたことは分からない』と書け、と。実証主義を政治的な道具として利用しているということですね。事実があるにも関わらず、両論併記によって戦争という『森』を隠す」
山口氏「日本の戦後政治は、1960年が転換点でした。安倍晋三の祖父である岸信介は憲法改正の一里塚として、安保条約の改正を図りました。衆議院は通過しましたが、国民の激しい抵抗により、岸内閣は退陣に追い込まれました」
山口氏「丸山眞男先生は、60年安保の時に先頭に立って民主主義を擁護しました。我々学者は、2015年の今日、丸山先生のような役割をはたすべきであると思うんですね」
山口氏「日本的平和主義が、1960年以降に定着しました。自分を守るために自衛隊を持つのであるから、海外で武力行使をしたり、集団的自衛権を行使したりしてはいけない。専守防衛と自衛隊の保持はコインの裏表の関係にあるわけです」
山口氏「政治家の側が、9条を変えて軍隊を持ちたい、と考えた。それに対して、市民と学者が、それでは駄目だ、と抵抗した。そうした中で、日本の平和主義は生まれたわけですね」
山口氏「私とすれば、2015年の安全保障関連法案への反対は、第2の安保闘争であると考えています。他方、自民党は、本土の矛盾を沖縄に押し付けてきました。安保法制と辺野古を遮二無二進めているのは、安倍政権の弱さのあらわれだと思います」
山口氏「村山談話や河野談話が出されるなど、1990年代前半は、保守・革新を超えて、日本の戦争責任に向きあおうというコンセンサスが存在しました。細川政権がもう少し続いていれば、ポスト冷戦に対応する安全保障政策が作れていたかもしれない」
山口氏「なぜ政治が劣化したかというと、政党が中央集権化し、派閥がなくなったことがあげられます。派閥には色んな弊害がありましたが、独裁を防ぐシステムになっていました。TPPも、派閥が機能していれば出きていませんよ」
岩上「自民党が野党を経験したことで変質した、ということですが」
山口氏「野党時代の自民党を支えたのが日本会議です。野党は権力がないから、イデオロギー的に賛同する団体が支持するわけですね。自民党は日本会議に借りを作ったんですね」
山口氏「丸山眞男先生が言った『無責任の体系』というのは、戦犯たちが『空気に従っただけだ』と責任逃れをしたことを指しています。既成事実への屈服、権限への逃避、主観的願望と客観的事実との区別ができないこと、などが特徴としてあげられます」
山口氏「この構図は、福島第一原発事故の時に突きつけられたことです。今回の新国立競技場建設問題も同じです。ギリギリのところで白紙に戻したわけですけど」
岩上「ロバート・ライシュに『逆進主義』という言葉がありますね」
山口氏「逆進というのは、抑圧された人々が戦って勝ち取ってきた権利を元に戻す、ということです。反知性主義も、米国が本家本元ですね」
山口氏「安倍政権のブレーンとして、北岡伸一さんという方がいます。彼は、『憲法は最高規範ではなく、上に道徳律や自然法がある。憲法だけでは何もできず、重要なのは具体的な行政法だ』などと発言しました」
山口氏「集団的自衛権とは、戦争に参加することであるというリアリズムが、安倍総理や北岡さんには欠けています。お花畑にいるのは、安倍さんや北岡さんですよ」
岩上「ヤマサクラという、米軍の合同演習の計画があります。原発銀座である若狭湾で中国軍を迎え撃つ、というシミュレーションを行っています。主たるバトルゾーンは日本列島である、というふうに考えられているわけです」
山口氏「中国が軍備増強をし、海洋進出をしていることは事実なので、これは注意をしなければいけないとは思います。しかし、日本の安全保障の最大の前提として、中国と戦争をすることは絶対に避けなければいけない。中国を挑発することは愚の骨頂」
岩上「我々は、どういったところから反撃をすべきでしょうか」
山口氏「矛盾の押し付けこそが全体主義です。ですから我々は、押し付けられる矛盾に対して批判し続けることが必要です。そして、個々人でバラバラになるのではなく、議論をすることが重要」
山口氏「大事なのは、来年の参議院選挙。安倍総理が健在ならば、憲法改正を争点にしてくるでしょう。それに対する批判勢力をいかにして作るか、ということが大事です」
岩上「オール反自民を作る時、いつも共産党を除く、という話になってしまいます」
山口氏「沖縄は、反基地ということで、自民党出身者から共産党までが結びつきました。次の参議院選挙では、憲法と民主主義の擁護ということで、非自民で結集しなければなりません。今は、抵抗の段階。『腹八分』での結集が大事です」
岩上「民主党の長妻昭さんが、集会で共産党の志位さんと手をつながない、というシーンがありましたが」
山口氏「私としては、まず民主党の代表代行があの場に来て、スピーチをしたことを評価していただきたいと思いますね」
以上で「岩上安身による法政大学教授・山口二郎氏インタビュー」の実況を終了します。
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