http://www.asyura2.com/15/senkyo188/msg/786.html
Tweet |
新国立「白紙」、無責任の果て 費用膨らむも対応後手[日経新聞]
首相、安保法案の逆風に背押され
2015/7/18 2:00
新国立競技場の建設計画は迷走の末、安倍晋三首相が白紙に戻した。安全保障関連法案の衆院採決による内閣支持率低下への危機感が背中を押した。ただ、整備費の膨張はかねて指摘されていた。関係者の責任転嫁、無責任体制が招いた、遅すぎる決断だった。
「本当に見直せないのか、研究してほしい」。首相が下村博文文部科学相にこう促したのは6月下旬だ。当初の2倍近い2520億円まで膨らんだ整備費。下村氏が「このままの案で済むのか不安がある」と相談した。
首相は17日、1カ月前から検討していたと強調したが「見直しありき」だったわけでもない。10日の国会答弁は「見直しは困難」とした。2020年の五輪に間に合うのか、損害賠償請求訴訟は起こるのか――。すぐに結論は出なかった。この間、首相は有森裕子さんら新国立計画に反対するアスリートのブログに目を通していたという。
「ラグビーにこだわらなければ五輪には間に合う」。13日の週になって文科省側は首相官邸に回答。17日、首相は官邸に五輪組織委員会の会長、森喜朗元首相を招く。
森氏は19年のラグビーワールドカップ(W杯)への活用に固執しているとされ「説得役」が必要だった。「あきらめてください」。首相の協力要請に、森氏は「やむをえませんね」と承諾した。
政権内では支持率低下への危機感が高まっていた。「マイナス要因は摘み取った方がいい」。安保法案の衆院採決が近づくなか、複数の自民党幹部が首相に進言した。「地元に戻ると圧倒的に反対論が強い」といった悲鳴も党内に上がる。官邸から複数の与党幹部に計画見直しが伝わったのは、採決前日の14日だ。
首相周辺は「見直さなければいつまでも批判され支持率を左右する。芽を摘み取れた」と語る。
一方、デザインを手掛けた建築家、ザハ・ハディド氏は17日、ホームページで声明を発表し「デザインが原因で建設費が高くなったのではない」と反発した。ザハ氏側が訴訟を起こすリスクはある。
ただ、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は6月、竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長に「デザインは争点ではない」と容認姿勢を示していたという。国際公約は覆せないとしてきたが、もっと早く見直せたかもしれない。
「僕はもともと、あのスタイルは嫌だった。生ガキみたいだ」。森氏は17日のBS番組収録でこう突き放した。東京都の舛添要一知事は同日の記者会見で、計画白紙について「朝令暮改をやるな」と批判した。
下村氏をはじめ、五輪関係者は早くから問題に気がついていたものの、当事者意識はどこか希薄だった。首相の決断という形をとらなければ決着できない、無責任体制をはからずも露呈した。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS17H6A_X10C15A7EA2000/?dg=1
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK188掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。