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2015年07月17日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆新国立競技場建設費用2520億円を決めた最高責任者にされていた建築家の安藤忠雄東大名誉教授が7月16日午前、東京都内のホテルで記者会見し「私たちが頼まれたのは、デザイン案を決めるまで。選んだ責任はあるが、2520億円になった理由を私も聞きたい」と当惑していることを明かした。安藤忠雄東大名誉教授は2012年11月、日本スポーツ振興センター(JSC)が実施した国際コンペの審査委員会の委員長として、公募46点の中からイラク出身の建築家ザハ・ハディド氏のデザインを採用した。だが、JSCの7日開いた有識者会議で総工費2520億円の建設計画が了承された。安藤忠雄東大名誉教授は、この会議に欠席していたが、総工費2520億円の建設計画に対して、マスメディアが「高すぎる」と一斉に批判し、新聞各社の世論調査の結果、回答者の「80%」が「高すぎるので反対」と答えたので、批判の矛先が、安藤忠雄東大名誉教授に向けられたため、公の場で真相を釈明した。
結局、総工費2520億円の建設計画をまとめたのは、大手ゼネコンである。また、これに繋がった大物政治家が、強い政治的影響力を及ぼしてきたと考えられる。ちなみに政治家は、通常「キックバック」を得ることができる。
当初の見積もり1300億円が、一旦3000億円に膨れ上がったため、文部科学省が6月末、2本のアーチを残すなどハディド氏のデザインを基にした総工費2520億円の建設計画を打ち出した。それでも総工費が当初の予定から2倍近くに跳ね上がっていることから、一般国民の立場から見て、やはり巨額すぎ、見直しを求める声が相次いだ。
◆安倍晋三首相は2013年9月7日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで行った2020年東京オリンピック誘致演説で、福島第一原発の状況について「アンダーコントロール下にある」(本当は「大ウソ」)とオーバートークまでして、東京への招致を勝ち取った。この意味で、総工費を放置していた安倍晋三首相の責任は、甚だ重い。
ひょっとしたら、安倍晋三首相は、「スポーツ利権」にグッサリ食い込んでいる森喜朗元首相(元文相、前体育協会会長、前日本ラグビー協会会長)に遠慮していたのかも知れない。
しかし、この問題を放置しておくと、内閣支持率低下の原因の1つになるばかりか、末代まで恥をさらすことにもなりかねない。
そう危うんだのか、安倍晋三首相は7月16日、首相官邸で記者団に囲まれ、新国立競技場建設費用2520億円に関し「国民の声に耳を傾けながら、東京五輪が成功するよう万全の準備を進めたい」と述べ、計画を見直す考えを示した。また、菅義偉官房長官も同日の記者会見で「国民から高すぎる、不透明との意見がある。謙虚に耳を傾けながら、国民負担をできるだけ少なくするために何が必要かを考える必要がある」と話した。
ところが、森喜朗元首相らが決めた「新国立競技場建設費用2520億円」に対して、新聞・テレビ各社の世論調査の結果、国民有権者の80%が「巨額すぎる」との理由で反対していることが分かり、安倍晋三首相はビックリ仰天した。二階俊博総務会長が7月14日の記者会見で、「世論調査等を見ても、国民の大半がこれに対して疑問を持っているということであることは、これは重要な関心を我々が示さざるを得ない」と述べて、新国立競技場の建設計画の現状について、下村博文文部科学相、遠藤利明東京オリンピック・パラリンピック担当相ら政府側に報告を求めたいという考えを示した。また、二階俊博総務会長は16日の二階派「志帥会」総会で、「はじめから間に合わないとか、違約金がどうだとかではなく、国民が喜べる結論を導くことが、政権を担当しているわが党の責任だ。可能な限り見直すべきだ」と述べている。
◆この新国立競技場建設費用2520億円問題で、「老害」をさらけ出して、大恥をかいているのは、森喜朗元首相である。「立派な新国立競技場建設」を最優先して、アスリートに対する強化費のことを無視しているからだ。
日刊ゲンダイは7月13日午後5時40分、「為末大、有森裕子も…新国立にアスリートも「反対」の大合唱」という見出しをつけて配信した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150713-00000011-nkgendai-spo
このなかで、「招致活動に協力し、五輪で銀、銅メダルを獲得した元女子マラソンの有森裕子氏(48)も、6日のシンポジウムで『オリンピックが、皆さんの負の要素のきっかけに思われるようなことは本望ではない。一人でも多くのオリンピアンが応援していただけるよう、何かできれば』と涙で直訴」と報じた。実に感動的な場面だった。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
安保法案が衆院本会議で可決されたのに、安倍晋三首相の表情には、高揚感がまったくなく、何かおかしい
◆〔特別情報@〕
安倍晋三首相が「強行採決の決意」で臨んだ安全保障法制整備関連法案が7月16日午後の衆院本会議で採決され、与党などの賛成多数で可決、参院に送付され、9月27日までの今延長国会で成立することが確実になった。野党の民主、維新、共産、社民4党は、採決前に退席、生活の党は冒頭から欠席、次世代の党は賛成した。しかし、安倍晋三首相の表情が何かおかしい。高揚感がまったくないのである。一体どうしたのか。安倍晋三首相の体調に異変が起きているのか?
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