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2人は対談で意気投合(C)日刊ゲンダイ
「戦闘地で撤退は通用せず」首相は百田氏との対談で語っていた
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161671
2015年7月12日 日刊ゲンダイ
安倍首相は10日の衆院平和安全法制特別委員会でまたまた、「審議は深まった。決めるべき時には決めていただきたい」と答弁、15日の委員会での戦争法案強行採決をにおわせた。採決を急ぐ理由は明らかで、審議をやればやるほど、議論が深まるどころか、ボロが出るのだ。この日も答弁もむちゃくちゃだった。
安倍首相は自衛隊が戦争に巻き込まれない根拠として「戦闘が起きれば、ただちに部隊の責任者の判断で一時中止、あるいは退避する」と繰り返している。
ところが、安倍首相自身が、「そんなことできるわけがない」と語っていたのが、国会で暴露されたのである。質問したのは今や、安倍首相の天敵になってきた民主党の辻元清美衆院議員。突き付けたのは2013年、ワックから出された安倍首相と百田尚樹氏との対談本、「日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ」だ。そこで安倍首相はこう語っていたのである。
〈私はASEANの国に説明しました。「オランダ軍が攻撃を受けて、日本に助けを求めてきた際、日本は『ここは戦闘地域になったので、私たちはこれから撤退します。お先に失礼しますが、オランダ軍の皆さん、どうか頑張ってください』と言い残して帰国することになるんです」と。このように説明をするとASEANのどの国のリーダーも大変驚かれます。(百田氏が「国際社会では通用しませんね」と言うと)通用しません。そんな国とは活動したくないと思われて当然です〉
辻元議員は「総理は国際的に通用しないことを自衛隊にやらせようとしているのか」と詰め寄ったのだが、安倍首相の答弁は意味不明だった。
「辻元さんが言っているのはPKOですね。いや、イラクのですね。それは結構。後方支援活動ではない。駆け付け警護的な活動になる。PKOにおける駆け付け警護を念頭に置きながら述べたわけでございまして。新たな法制については、今までとは変わり、新たな建て付けになるわけです。今度の法改正では駆け付け警護ができるようになったわけです」
安倍首相が対談で語っていたのはイラクのサマワで自衛隊が行った復興支援活動のことであって、PKOではないが、新たな法改正により、重要影響事態法における後方支援でもPKO活動でも自衛隊は戦闘に巻き込まれるリスクを負う。
「その時に逃げていたら、他国軍のお荷物になるだけです。自衛隊OBの泥憲和さんは『安全な場所で活動なんてきれいごとに過ぎない』『弾が飛んできて逃げたら、格好の標的になるだけ』と語っています」(ジャーナリスト・横田一氏)
戦争法案のインチキ、ペテンは今や、誰の目にも明らかだ。
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