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憲法学者から逃げるのか?(C)日刊ゲンダイ
“身内”のネット番組で悦に…改めて分かった安倍首相の本性
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161560
2015年7月8日 日刊ゲンダイ
“珍説明”のオンパレードである。安倍首相が6日から自民党のネット番組で始めた「安保法案」の解説。国民の間に「違憲」の声がどんどん広がり、支持率も急降下。慌てて党のネット番組を使って直接訴える手段に出たのだが、これが突っ込みどころ満載なのだ。
ネット番組は「平和安全法制のナゼ? ナニ? ドウシテ?」。13日までの5夜連続で、安倍首相が「安保法案」について自ら説明。7日のテーマは「集団的自衛権って何? アメリカの言いなりに戦争するの?」で、安倍首相が例として、友達の「スガさん」や「アソウさん」の名前を挙げながら、集団的自衛権の必要性を訴えた。
要するに、友達だから一緒に戦おう、助けよう─―という内容だったのだが、そこには「自分勝手に戦い始めた友達」や「ケンカに無理やり引きずり込もうとしている友達」の説明は一切なし。ケンカならケガで済むが、巻き込まれれば自分はもちろん、家族・親族も殺し合いになるという説明もなかった。
初日(6日)の番組でも、安保法案の必要性について「備えあれば憂いなしだ。戸締まりをきちんとしている家には、泥棒も強盗も入らない」と持論を展開した。ところが、視聴者からは「戸締まりをきちんとすればいいなら個別的自衛権で十分」「友人(米国)と一緒に泥棒や強盗に出掛けていくのが集団的自衛権だ」と批判が続出。番組は「安倍さんが分かりやすくお答えします!」なんてPRしているが、結局は国会答弁と何ら変わらない。安倍首相が的を射ない説明を一方的にノラリクラリ話すだけなのだ。
だいたいネット番組で連夜、グダグダ言う時間があるなら、NHKや民放番組に出て、違憲を訴える憲法学者の質問に真正面から答える方がよっぽどスジが通っている。安倍首相は「(テレビは)どこも呼んでくれない」なんてボヤいているらしいが、突っ込まれてボロが出るのが嫌で逃げ回っているとしか思えない。政治評論家の山口朝雄氏がこう言う。
「『安保法案は必要』という確たる根拠と自信があるなら、テレビでもどこでも出掛けていって、堂々と説明すればいい。それができないのは、自信のなさの裏返しでしょう。テレビに出て相手に論破されたらグウの音も出なくなりますからね」
“身内”のネット番組で好き放題しゃべって悦に入っているなんて、ホント、ヘタレ総理だ。
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