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洞爺湖サミットには2万1000人の警察官が(C)日刊ゲンダイ
空前の予算規模 安倍政権がサミットでばらまく2400億円
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161443
2015年7月5日 日刊ゲンダイ
「地方創生の観点も踏まえ、政府としてしかるべき検討をした」(菅官房長官)とは、よく言った。来年5月に開催される三重県の伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)。ナント、ほかに8つもの場所で閣僚会合を開くという。“サミット史上初”の巨額の税金が投じられるのは確実だ。
安倍政権は3日、伊勢志摩のほかに新たに8つの開催地を発表した。財務相会合は仙台、外相会合は広島、国交相会合は軽井沢、農相会合は新潟といった具合だ。決まった8都市はいずれも早くから招致活動してきた。政府はほぼすべてに「GO」を出したことになる。
「サミットの開催地には貴賓室の増設、プレスセンターの建設など莫大なカネが落ちる。“サミット利権”が欲しい自民党議員や首長は招致活動の争奪戦を繰り広げてきました。結局、安倍首相はすべてにいい顔がしたかったということでしょう」(関係者)
元外交官の天木直人氏はこう言う。
「地方創生だか何だか知りませんが、税金バラまき以外の何物でもありません。サミットはとにかくお金がかかる。警察官の警備費用などを積み重ねると巨額の税金が必要になります」
サミットの開催期間は基本的に3日間。08年の北海道洞爺湖サミットは首脳会合から晩餐会まで1カ所で行う“集中型”だったにもかかわらず、総額262億円の税金が投じられた。全国から約2万1000人もの警察官を動員。“テロ対策”の名目のもと、24時間態勢で空中警戒管制機(AWACS)を飛ばし、要人輸送にあたるヘリコプター改修などにも予算が計上されたためだ。00年の沖縄サミットにも814億円ものベラボーな税金が投入されている。
3日、伊勢志摩のホテルなどを視察した警察庁の金高雅仁長官は「サミットの安全確保は日本警察の大きな責務」と宣言したが、今回のサミットの予算が史上空前の規模になるのは間違いない。
「当然ですが、閣僚会合が開催される8カ所すべてに厳重な要人警護の必要があります。高速道路などの陸路の移動があれば、そのための警備も必要になります。きっと洞爺湖サミットの何倍もの警察官が動員されることになるでしょう。場合によっては予算が沖縄サミットの2倍、3倍に膨らむ可能性がありそうです」(天木直人氏)
3倍とすれば、ザッと2400億円かかる計算だが、それだけの税金があれば生活苦に陥っている老人を何人救えることか。弱者救済より利権政治家と外国にドヤ顔することを優先する安倍政権は本当に酷い。
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