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2015年07月01日 「ジャーナリスト同盟」通信
<国民への裏切り>
公明党の党是は民衆・大衆の側につく、これである。平和・福祉を重視する政党のはずだった。自民党と連立を組むさい、自民右傾化を阻止するとも約束していた。それがどうだろう。この2年有余の間に、安倍・国粋主義路線を強固に補完してきた。これは紛れもない事実である。日本国民の全てが記憶している。公明党は民意を代表していない。財閥・死の商人の側に従っている。国民への裏切りは、否定しようもない事実である。
一連の改憲軍拡路線を補完してきている。武器弾薬の輸出にブレーキをかけなかった。恐ろしいことに、平成の治安維持法である特定秘密保護法の強行に率先して棹差してきた。
中国の敵視政策にも加担してきた。極め付きは、いまの戦争法を成立させることに狂奔している。明々白々、日本国民を裏切っている。
<隣人を裏切る>
これまで公明党は、隣国・隣人との友好を基本原則としてきた。これは日本国憲法の国際協調主義が命じるところである。憲法擁護の立場を貫いてきた。
とりわけ中国との友好は、評価されよう。支持母体の創価学会の意向でもあったからだが、厳しい過去史を刻んでいることから、ことさら日中友好は、アジアの平和と安定のために不可欠でもあった。
その立場を放棄した罪は計り知れない。国粋主義の中国敵視政策を受け入れて、日米ガイドラインの悪しき強化と、そのための戦争法制定に必死となっている。隣国・隣人への裏切りである。
<創価学会を裏切る>
仏教を信仰する創価学会は、平和主義を基調とする宗教団体である。仏教は殺傷を禁じる平和宗教である。
創価学会の平和主義は、それゆえに国際社会、とりわけ中国の教育機関で評価されてきた。13億人の中国人にとって、学会は身内のような信頼される信仰の組織だった。
それが公明党の基本政策ともなってきた。それがどうだろう、安倍・国粋主義と連携する公明党は、学会の路線と異なってしまっている。集団的自衛権行使容認の閣議決定に対して、学会は声明まで出して真っ向から反対した。公明党はこの声明を反故にして、国粋主義の側についてしまった。
支持母体を裏切ったことになる。
<池田大作氏を裏切る>
公明党を創立した張本人は、3代会長の池田大作氏である。彼の平和主義は、国家神道・国家主義のもとで、獄死させられた初代会長、同じく入獄させられた2代会長の教訓からのものである。
政治への参加は、再び日本が戦前の国家主義に回帰しないための、ブレーキ役を最大の任務としたものと理解できる。それなのに公明党は、国家主義に率先して加担してしまっている。
筆者の目には、公明執行部の壮大なる腐敗を指摘できる。金に転んでしまったといえないだろうか。無様で情けない。創価学会婦人部は腐敗した幹部を追放する義務があろう。太田・山口・北側・井上は失格である。
<戦争遺児を裏切る>
筆者は戦争遺児を通して公明党と学会を見つめてきた。戦争の影を背負う遺児の人生は、学会とともにあった。大学・結婚・子育てという試練を、彼女は信仰を支えとして生きてきた。
「祈ればかなう」というのが、彼女の自信だった。だが、彼女には悪魔信者がまとわりついていた。彼女の言う「悪魔信者・吉田」によって、あろうことかやくざの元へ引きずり出されて、その恐ろしい歯牙に噛み付かれてしまった。2014年4月28日、やくざハマナの殺人的脅迫によって大動脈を切断、激痛のなかで非業の死を遂げてしまった。
生前の彼女は、特定秘密保護法を強行した太田を警戒していた。「池田先生は必ず太田を許さない」と豪語していた。正論であろう。集団的自衛権という戦争法など論外と言下に否定していたのだが。
いま地獄で呻吟する戦争遺児は、公明党が国粋主義に飲み込まれてしまったことに怒り狂っている。そう筆者の目に映る。
公明党は、5つの大罪から逃亡することは出来ない。学会婦人部から怒りの火の手が上がってきている。
2015年7月1日記(日本記者クラブ会員・武漢大学客員教授)
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