http://www.asyura2.com/15/senkyo187/msg/699.html
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【自民党の報道圧力発言(1)】
注意受けた大西氏、「朝日報道、懲らしめないといけない」「何か問題ある?」
http://www.sankei.com/politics/news/150630/plt1506300033-n1.html
自民党の若手勉強会「文化芸術懇話会」の発言をめぐり、党から厳重注意処分を受けた大西英男衆院議員は30日、国会内で記者団に対し「(発言に)問題があったとは思えないが、慰安婦問題などで社会的制裁を受けない朝日新聞などを懲らしめる方法について質問しただけ」などと説明した。記者団とのやりとりの全文は以下の通り。
◇
「みなさんにお話ししておきますけど、常にマスコミはつまみ食いするんだよ。都合のいいところだけ編集して、まったく本人の意図と違うような報道の仕方っていうのが極めて多いんだよ。まず、最初に申し上げるけど、私は一言も『政治家や党が財界に圧力をかけて、マスコミを懲らしめろ』ってことは言っていない。それが今、そういう報道をされているでしょう。そんなことはない。私が言わんとしたことは、政治家や政党が言論の自由を抑圧するようなことを言ってはいけないということを、はっきり言っているんだよ。あの中で。しかし、百田尚樹先生が講師だから、こういったマスコミの一部、例えば朝日新聞の、ここ朝日新聞の人いるか?
慰安婦問題の捏造(ねつぞう)記事。あれが世界をめぐって、日本の名誉や信頼がどれだけ傷つけられたか分からない。あるいは今の安全保障法制について、まったく事実無根の『戦争に導く』あるいは『徴兵制』。まったく関係ないじゃないか。日本が戦争に巻き込まれないための抑止力を高めようとしているのに、そう報道している一部マスコミがある。こういうことを懲らしめないといけないんじゃないかと。マスコミのやりたい放題じゃないかと。そういうことで何かいいお知恵はありませんかと百田先生にお尋ねした。何か問題ある? そして『何か問題がある?』というところだけ、どこかのテレビは報道しかねないから、私はあえて言わないですけどね。そういうことですよ。真意は」
−−大西氏の口から「広告料をなくしたほうがいい」という趣旨の規制について発言はしたのか。
「自由主義世界で、資本主義社会で、広告料をなくすなんてことができるの? 広告を出す企業は、自らの信念と良識に基づいて、選択をしなさいというのが私の気持ちですよ。日本の国を過てるような、そういった誤った報道をするマスコミに対して私は広告なんかは自粛すべきじゃないかな、とは個人的には思いますよ。だけど政治家として政治権力を使うとか、政党の力でそういうことをやるというのは民主主義の根底を揺るがすことですよ。言論の自由や表現の自由というのは民主主義の根幹ですよ」
−−与党議員がそういう発言をすることでメディア規制につながる懸念はないのか
「それは今の安保法制に対する論議と同じ。まったくそんな考えはない、ないんですよ。そんなことが今の日本国憲法の中でできるんですか。マスコミ規制とか、表現の自由を規制するなんてことができるわけないでしょ。ましてや日本国憲法を変えようといったら、国民の支持が得られるはずないでしょ。そんな道なんかわれわれはまったく考えていない。自由民主党ですから。自由な言論、民主的な政治制度、それによって、国民の幸せを追求していこうというのが、わが自由民主党ですから。そんなマスコミ規制をするとか、言論を弾圧するなんてことは、絶対にあり得ないことですよ」
−−木原稔前青年局長が更迭され、大西氏を含め3人は厳重注意処分を受けた。この結果はどう考えるか。
「今、安保法制、日本の将来にとって大事な法律が審議されています。この安保法制にまったく関係のない、党内の私的な有志の集まりの勉強会での発言については、事実無根の発言、表明すらされている。野党は、それを党利党略に使っているということは事実ですよ。しかし、われわれがここでそれを主張しても、野党の堅い石頭には通じないでしょう。私どもは自ら退くことは退いて、安倍晋三首相や多くの関係者が心血を注いでこの問題にあたっているんですよ。そういう方にご迷惑をかけないように、それぞれが責任をとったということですよ」
【自民党の報道圧力発言(2)】
注意受けた大西氏、「民主主義社会の根本を否定する発言は一言もしてません」
http://www.sankei.com/politics/news/150630/plt1506300035-n1.html
−−大西氏の発言は問題なかったということか。
「問題はあったとは思えませんけれども、ただ政治家として、こういう誤解、曲解を与えるような発言、こうやってみなさんに説明をしなければ分かってもらえないような発言は、今後ね、慎んでいかなければいけないという反省はしてますよ。ね、あなたたちは勝手なところだけ自分たちの思いでつまみ上げて、そして自分たちの考えで記事を捏造(ねつぞう)することが、みなさんすべてじゃないですよ、そういう方々もいらっしゃることなんだよ。そういう新聞もあることなんで、私どもはきわめて、どんな角度からみなさんが追及しようとも、あるいは曲解しようとも、誤解を与えないように、これからね、気をつけていかなきゃいけないと思ってますよ」
−−勉強会の中では「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなることが一番だ。われわれ政治家には言えない。ましてや安倍首相は言えない。文化人、民間人が経団連に働きかけてほしい」と発言しているが、圧力をかけるように要請しているのではないか。
「それはね、よくね、私の表現を聞いてほしいと思うんだけれども。百田先生に質問しているんですよ。『そういう方法もあるんじゃないですか』ということをお尋ねしているんですよ。ですから、私どもはマスコミを懲らしめるという、その発言は穏当を欠いていましたね。だけど、私たちも腹が煮えたぎっているんですよ。それは日本の名誉をおとしめ、日本の信頼を傷つけた朝日新聞の捏造記事。これに対し朝日新聞は社会的な責任を何もとってないじゃないですか。こんなことが許されるんですか。それによって世界の、これはね、みなさん、みなさんの子供たちの中で留学している子供たち。『おい、慰安婦、女性差別の日本人』っていって学校でいじめにあっているんですよ。アメリカやその他で。私どもが聞いているのは、朝日の記者も、海外特派員の中でそうやっていじめにあった子供がいたということも聞いてますよ。そういうことが許されていいんですか。マスコミだけが第3の権力? 第1の権力? 何も問われない。言論の自由という美名のもとで。そういうことではね、日本の国を過つし、日本国民の尊厳、名誉が汚されると思うんですよ。私はそれについて申し上げたわけでございまして、私はきわめて民主主義的な考え方を持ってます。言論の自由、表現の自由、そして多くのマスコミの人たちがそれぞれの、自分たちの思想信条をどのように語ろうと、それは自由ですよ。それが民主主義社会の根本じゃないですか。それについて否定するような発言は一言もしてません。それはよく報道してくださいよ、みなさん。はい、以上ですか?」
−−批判するのは自由だと思うが、経団連を使って圧力をかけることに言及されているということは、言論弾圧をしようとしているのではないか。
「そんなことはありませんね。例えば、みなさん、何でこうやって給料をもらってらっしゃるの? それは広告料でしょ。そして新聞は視聴料というか、購読料でしょ。ですから、そういう国民の信頼を得なきゃいけませんよね。だから、マスコミにきちっと正す。マスコミにしっかりその意義に基づいて、あるいは民主主義的な原点に返って、おやりになるんであれば、スポンサーも大事にしなきゃいけませんね。そして、視聴者も、あるいは購読者も大事にしなきゃいけないでしょ。それらの信頼を勝ち得ていかなきゃいけないじゃないですか。お互いですよ。私も政治家として選挙で選ばれてきているんですから。もうね、あなたたちの生まれる前。私は28歳から政治の世界に飛び込んでね。地方議会で40年余。そして国会にようやく66歳で当選しましたよ。そうしたなかで、私も信なくば立たず。私を支えてくれる、あるいは国民の信頼を得られなければ、われわれ政治家は働いていくことができないんですよ。私の事務所やブログを含めて、多くの人たちが頑張れと、よく言ってくれたと、そういう激励の声が多いですよ。そして皆さんね、ブログを見てください、私の。全部、今言ったことは書いてあります。昨日、今日じゃないんです。もうブログを書き続けて、毎晩、遅くまでかかって大変ですけどね。これだけは私は有権者への義務と責任だと思うから、書き続けていますから。その中に一言もそんな民主主義を冒涜(ぼうとく)するような言葉はないはずですよ。たまたま、あの発言の前日のブログには、沖縄のことについても私は触れていますよ。いま、沖縄のみなさんと悲しみを苦しみを共有しなきゃいけないんですよ。われわれ本土は」
【自民党の報道圧力発言(3)完】
注意受けた大西氏「誤解と言ってもマスコミも国会も許さないじゃないですか」
http://www.sankei.com/politics/news/150630/plt1506300037-n1.html
−−そうすると、朝日の報道を考えたときに、思わずああいう言い方をしたが、真意ではないということか
「それはね、ご意見をうかがったんですよ。勉強会ですから、あれは。百田先生を講師としてお招きして、われわれがこういった問題についてどういう指針を受けたらいいか、あるいはどういう参考の意見があるか。広くいろんな方々の意見を聞かなきゃだめでしょ。それで私たちの政策を固めていくわけで…」
−−意見ではなくて質問だったと
「質問ですよ。あくまで。それはよく読んでくださいよ。それはわれわれ公人ですから、まったく非公式の会をICレコーダーかなんかで盗聴したといっても言い過ぎではないような形でね、それを鬼の首を取ったようにね、われわれの発言を批判するというのは、われわれ自由な勉強ができないじゃないですか。だけど、われわれ、これからは気をつけますよ。みなさんが常に壁に耳をあてていることを考えて。本音の勉強なんかできないでしょうな」
−−一部のマスコミを懲らしめるためには、今でも場合によっては経団連などに働きかけるのはあり得ると考えるのか
「私はそういう考えはありません。そういう方法もあるでしょう。ですから、百田先生の、文化人のご意見をうかがったんですよ。質問したんですよ。私はそうすべきだということを一言も言っていません」
−−質問かもしれないが、そういうやり方もあると思っていたのではないか
「ありません、ありませんね」
−−どうしてあのような質問をしたのか
「だから、マスコミにとって何が一番困るんですか。広告料収入が入らないことでしょう。だから、そういう意味ではそういう方法もあるんじゃないですかと、一つの方法論として私はお尋ねしたまでですよ」
−−そういう方法論を考えているのなら、言論の自由を規制しようという考えがあるということではないか。
「だから、まったくないんですよ。日本国憲法の中で言論の自由を規制するなんてことができるはずがないでしょ。そしてまた、そんなことはあってはならないことですよ。お互い意見を戦い合わせるなかで、あるいは異なった主張をし合うなかで、われわれはよりよい明日をつくっていこうというのが、議会制民主主義の根本じゃないですか。そのときに、そんな一つの私たちの自民党のイデオロギーだけを金科玉条として、あとの意見は抑圧していくというのでは、戦前のファシズムじゃないですか。そんなことは絶対に許されない」
−−懲らしめる気がないのに、なぜ広告を引き上げるべきだという選択肢が思いつくのか
「懲らしめようという気はあるんですよ。あるんですよ。一部マスコミですよ。だって社会的制裁を受けていないじゃないですか。朝日新聞はどうしたんですか。日本や日本国民の名誉や信頼を傷つけて。いま世界中をあたかも慰安婦問題で、女性を抑圧したというのが広がっているじゃないですか。これ、いいんですか。逆にこれ、いいんですか。そんなことで。そういうことで、私はこれは何らかの国民的な方法を考えていかなきゃいけないなと。それについて百田先生のご意見をうかがったということです」
−−大西氏はそうした報道をしている社に対して、経団連をつかって広告料収入を絶つという方法で懲らしめる考えがあったのか
「ありません。断じてありません」
−−党の処分については、メディアが曲解して書いたことにより野党が強く出ていて身を引かれたと。自身の発言に問題があったとは思わないということか
「私の発言に誤解や曲解を受ける部分がまったくなかったとは言いません。だから、冒頭言ったでしょ。私もこれから議会人として、誤解や曲解を受けないように発言は慎んでいきたいと思ってますよ。そして、政党人として、この難局のときに、私たちはあんな発言はないと、誤解だ、誤解だと言ったって、マスコミの皆さんが許さないじゃないですか。国会でも許さないじゃないですか。そういうことで、この大事な安保法制の審議が遅れるということは、日本人の一人としても、座視できない。党の先輩がお考えになった処分であれば、それを慎んで受けよう。早く国会を円滑化してほしいですよ。本来の日本の平和を守るためにはどうしたらいいかを論議してほしいですよ。以上です。ありがとね」
[産経ニュース 2015/6/30]
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