★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK187 > 569.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
幕末の安倍晋三(きっこのブログ)
http://www.asyura2.com/15/senkyo187/msg/569.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 6 月 28 日 02:50:06: igsppGRN/E9PQ
 

幕末の安倍晋三
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2015/06/post-accf.html
2015.06.28 きっこのブログ


司馬遼太郎と言えば、実在した歴史上の人物を主人公にした歴史小説家、というのが一般的な認識だろう。もちろん、違ったジャンルの著作も多いけど、代表作とされるのは、坂本龍馬を描いた『竜馬がゆく』、土方歳三を描いた『燃えよ剣』、斉藤道三、織田信長、明智光秀を描いた『国盗り物語』、豊臣秀吉を描いた『新史太閤記』、島左近、石田三成、徳川家康を描いた『関ヶ原』、小幡景憲を描いた『城塞』、秋山好古、秋山真之兄弟、正岡子規を描いた『坂の上の雲』など、多くは実在した歴史上の人物が主人公だ。

これらは「歴史書」じゃなくて、あくまでも「小説」だから、ザックリ言えば「フィクション」だ。だけど、坂本龍馬が実はタイムマシンでやってきた未来人だったり、土方歳三が実は男装の麗人だったりという、今どきのライトノベルみたいな内容じゃなくて、それなりの時代考証に基づいてホントっぽく書かれてる。だから、何も知らずに読むと、実際に起こったことだと勘違いしちゃう人もいる。

司馬遼太郎の歴史小説は、その人物や事件や出来事について多くの資料を集めて、綿密に調べた上で書かれてるので、すべてがフィクションというワケじゃない。実際に起こった歴史的な事件が正確に描かれてて、その上で、そこに登場する人たちの考えや感情やセリフが創作だったりする。そして、そこに完全にオリジナルの枝葉が広がったりもしてるので、一体どこまでが史実でどこからがフィクションなのか分からなくなる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、司馬遼太郎と言えば「長編」とか「大作」とかのイメージが強いけど、短編でも面白い作品がいろいろある。あたしは、今、『アームストロング砲』(講談社文庫)という短編集を読んでるんだけど、これは、幕末の男たちを描いた短編9作が収められている。題名を順番に挙げると、「薩摩浄福寺党」「倉敷の若旦那」「五条陣屋」「壬生狂言の夜」「侠客万助珍談」「斬ってはみたが」「太夫殿坂」「理心流異聞」「アームストロング砲」の9作で、このうち何作かは土方歳三や沖田総司などの登場する新撰組に関連した作品だし、新撰組の隊員が登場しない作品でも、時代背景が同じなので、どこかで関連してたりする。

で、今回、あたしが取り上げるのは、新撰組の隊員は直接は登場しないけど、2番目の「倉敷の若旦那」という作品だ。今日のブログの変なタイトルを見て「なんだろう?」と思った皆さん、ここでようやく種明かしするけど、この短編の中に、安倍晋三にソックリの人物が登場するのだ。もちろん実在した人物で、私利私欲のために権力を悪用して平然と法律を無視する極悪人だ。

この短編は、慶応2年(1866年)に実際に起こった「倉敷浅尾騒動(くらしきあさおそうどう)」を描いた作品で、『オール読物』(昭和40年6月号)に発表されたものだ。ちなみに、この作品は、司馬遼太郎の没後に、倉敷の郷土史家が長年かけて調べてまとめた自費出版の著書からの「盗作疑惑」が報じられた「いわく付き」の短編なんだけど、この点にまで触れると収拾がつかなくなっちゃうので、今回は内容だけに絞って書いていく。

この「倉敷の若旦那」は、ほぼ史実の通りに書かれている。主人公である倉敷の大町人の養子、大橋敬之助(後の立石孫一郎)や、他の登場人物のセリフなどは、もちろん司馬遼太郎の創作だけど、人間関係や事件のあらましなどについては、特に大きく手が加えられている部分はない。実際に起こった事件を下敷きにして、実際に関わった人たちを登場させ、その人たちがどんな会話をしてどんなふうに動いたのかという部分を司馬遼太郎が想像して書いているワケだ。


‥‥そんなワケで、ぜんぶを書いたら長くなりすぎちゃうし、これから作品を読もうと思ってる人にはネタバレになっちゃうから、導入部分だけを紹介する。まず、主人公の大橋敬之助は、播州の大庄屋の生まれて、幼いころから剣術や学問を学んでいた。17歳の時に倉敷の裕福な商家、大橋家の娘のお慶と結婚して婿養子になり、二男一女の3人の子どもをもうけて、婿養子としての役割も果たして、「大橋の若旦那」と呼ばれるようになる。大橋家は大町人だったので、町人と言えども「苗字」と「帯刀」を許されていた。

当時は「天保の大飢饉」で、全国的にコメの不作が続いていたため、コメの値段は3年で8倍にまで跳ね上がり、自殺する人や行き倒れになる人が続出した。そんな中、ここ倉敷の下津井屋という大きな商人は、他の領地にまで手代を走らせて、カネにものを言わせて百姓からコメを買い集め、瀬戸内の港で船に積み込み、京都や大阪へ運んでボロ儲けをしていた。

当時、領主は、コメなどの特定物資を領内外に移送することを「津留(つどめ)」と言って禁止していた。「津」とは「港」のことで、港が運搬の起点になっていたのでそう呼ばれていた。つまり、この下津井屋は、「津留」を破って、密輸出でカネ儲けをしていたワケだ。

下津井屋がコメを買い占めるため、倉敷のコメの値段はさらに高騰し、町民たちの暮らしは限界に達していた。そこで、商家の月まわりの当番だった大橋敬之助は、持ち前の正義感で下津井屋の悪事を調べ上げ、密輸出の証拠とともに倉敷の代官所へ訴え出た。しかし、これほど大掛かりな悪事を働いていた下津井屋のことだから、当然、代官所にも手を回してある。当時の代官、大竹左馬太郎のところには、下津井屋からワイロが届けられていた。時代劇でよく見る、和菓子の折の中に大判が敷き詰められている例のアレだ。

だから、いくら大橋敬之助が訴え出ても、代官所は、そう簡単に下津井屋を呼び出して罰することはできなかった。でも、大橋敬之助も負けていなかった。自分の商家のお金をどんどんつぎ込んで調査を続けて、これでもか、これでもかと新たな証拠を持って行った。そして、とうとう代官所も下津井屋の悪事を認めざるを得なくなり、下津井屋の一味を呼び出して、当主の吉左衛門には「手錠」、息子の寿太郎には「入牢」という罰が与えられた。「手錠」というのは、牢には入らなくて良いが、決められた期間、鉄製の手錠をして生活しなくてはならないという刑罰だそうだ。

もちろん、下津井屋は激怒した。だって、これまでタップリとワイロを渡しておいたのに、「これじゃあ話が違うじゃん!」ってことだ。そして、この作品では「この事件とはなんのかかわりもない」と解説されてるけど、この事件の直後、下津井屋に刑罰を与えた代官の大竹左馬太郎は更迭されたのだ。

そして、大竹左馬太郎の代わりに倉敷の代官所にやってくる新任の代官は、旗本の桜井久之助だった。下津井屋の一味は、江戸から赴任してくる桜井久之助を途中の大阪で待ち伏せし、大阪での宿を探し出し、まんまと大金をつかませることに成功した。そのため、桜井久之助は倉敷の代官所に着任早々、この下津井屋の事件を裁き直し、下津井屋を「無罪」、訴え出た大橋敬之助を「敗訴」としたのだ。このクダリを「倉敷の若旦那」の本分から、そのまま引用する。


(引用ここから)
桜井久之助は着任早々、右の事件をさばきなおし、
「倉敷は港ではないから、津留があるわけがない」
という新解釈によって下津井屋一味を無罪とし、敬之助は敗訴となった。
(引用ここまで)

※司馬遼太郎著『アームストロング砲』(講談社文庫)の「倉敷の若旦那」より引用


そう!この悪代官、桜井久之助こそが「幕末の安倍晋三」なのだ!倉敷に港がないことは最初から分かっていたワケで、だから下津井屋は他の領地の瀬戸内の港を使って密輸出をしていたワケで、それに関する証拠はすでに大橋敬之助が山のように提出していたワケで、だからこそ先代の代官の大竹左馬太郎はワイロを受け取りながらも下津井屋を「有罪」にするしかなかったワケなのに、おいおいおいおいおーーーーい!「新解釈」って何ですかーーーー!?

この桜井久之助の「倉敷は港ではないから、津留があるわけがない」というトンチンカンな説明は、「自衛隊の行く場所は戦闘地域ではないから、リスクがあるわけがない」とまったく同じ構造の屁理屈だ。ま、これくらいの支離滅裂さがなければ、多くの憲法学者の指摘を無視することなんてできないだろうけど、それにしても、誰がどう見ても完全に法律に違反していた「有罪」の事件を、結論ありきのトンチンカンな「新解釈」で正反対の「無罪」にしちゃうなんて、まさに「幕末の安倍晋三」だろう。


‥‥そんなワケで、このデタラメなお裁きに激怒した大橋敬之助は、城下町の刀屋へ行き、百両を支払って「摂津鍛冶鬼神丸国重(せっつかじ きじんまるくにしげ)」という二尺三寸の業物の刀を手に入れる。そして、私利私欲のために悪行三昧の親子に天誅を下すため、仲間とともに覆面をして下津井屋に押し入り、当主の吉左衛門と息子の寿太郎の首を撥ねた。それから、話はどんどん進み、最終的には多くの兵を従えて倉敷の代官所と浅尾藩陣屋を襲撃する。これが「倉敷浅尾騒動」なんだけど、天誅の目的だった「幕末の安倍晋三」こと桜井久之助は広島へ出張中で助かり、代官所に詰めていた幕府側の上級武士たちも自分たちだけトットと逃げ、殺されたのは身分の低い者たちばかりだった。ま、詳しくは「倉敷の若旦那」を読んでほしいけど、いつの世も、権力者と金持ちが手を組んで一般市民を苦しめる構図は同じだと思った今日この頃なのだ。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2015年6月28日 03:58:33 : 92ttk25rYM
>いつの世も、権力者と金持ちが手を組んで一般市民を苦しめる構図は同じだと思った今日この頃なのだ。

ネット時代の今は、そうはいかないよ。今度こそ張本人らを国民が裁かなければ、もう日本が大切に守り通した大自然も文化も歴史も国家という枠組みもはなくなるんだよ。


2. 罵愚 2015年6月28日 04:18:21 : /bmsqcIot4voM : fFuZjuQMHM
 ねつ造記事は朝日にかぎらない。NHKだっておなじような番組をたれ流しているし、マスコミ全体の偏向体質は議論の余地はない事実だと思う。大学だって、憲法学者らが憲法の正当性や現実社会との整合性議論は放置して、欠陥部分を隠ぺいした護憲の議論ばかりしている。保守と革新、左翼とか、右翼という政治理念や思想ではなく、政治や政策とはかけ離れた戦後利得者たちの既得権擁護の運動にすぎない。実態はそうなんだが、テレビも新聞もかれらにのっとられているから、国民はその実態を知ることができないで、だまされている。
 大東亜戦争末期の大本営発表とおなじだな。国民は真実を知る方策をもたない。いつか、じわりと知ることになるのだろうが、それが遅すぎて、間に合わなくなるんじゃぁないかと、わたしは心配している。

3. 2015年6月28日 04:33:59 : KzvqvqZdMU
きっこたんも つぃに中国の戦争政策の協力者になったのか。

中国による戦争勃発を防ぐ為の、日本の憲法解釈の変更と法整備、
これに非難を浴びせ、安倍打倒を叫ぶのは中国の手先と疑われても
しかたあるみゃい。


[32削除理由]:削除人:アラシ

4. 安倍ヤラナイカ 2015年6月28日 05:21:09 : EuG0FRbnMbsR6 : QOZPRGjq9E
02*03の糞共!
少しは本文の内容にこじつけてしゃべれ池沼共。

5. 2015年6月28日 06:29:02 : snAc501eHi
坂本龍馬の正体が分かるにつれ、司馬遼太郎のくだらなさが身にしみてわかる年になり申した。

若き頃、これぞ政治家がと思い込まされていた。

なんと、英米の小間使い、幕府の壊し屋だったのですね。

武器商人であった英国商人;グワバ-の小間使い。

アメリカの南北戦争の使用済みの武器が、長州・薩摩に輸入され倒幕に役立ったのです。

長州は、鉄砲・大砲がないと幕府に勝てる訳ありません。
薩長同盟など、一回の身分の低い浪人が出来る訳ありません。
グワバ-の指示ものに、武器を餌に結ばせたのでしょう。
その時、長州は、幕府から責められ毛利家存亡の危機にあったのです。
武器を調達できる坂本龍馬の申し出に首を縦に振るしかありません。
この武器で、商人・農民が構成員であった奇兵隊が幕府に太刀打ちできたのです。

この時点で、明治維新政府は、英米に落ち開国の道をたどることになったのです。

結局尊皇攘夷運動は、結局開国を要求された幕府と同じになったわけですが、
幕府は日本自主独立精神があったのに対し、明治新政府は、英米の庇護のもとに成立する半ば植民地のようになったのでないでしょうか?

これが、明治維新の実態。

司馬遼太郎は、実態を詳しく書いていませんね。
騙されましたわ。

今の自民党安倍政権、自立精神など全くなく、従米隷属です。
なんと、歴史は繰り返す、、のようですね。
従米政策で日本が良くなれば良いのですが、経済・政治両面から搾取され続けるのですから、日本は、懸命に汗流し働くのですが豊かになれません。

日本に自主独立精神が、再度目覚めることを期待しているのです。


6. 2015年6月28日 06:51:40 : RRHB3K9wS6
>>04さんに賛同。

 02の馬具(こちらの方が適切と思う)は「立憲主義」の論理と全く別個に扱うべき「現実主義」の議論を「故意に混ぜ」込んで、煙に巻いている。何度指摘しても改めないのだから「政権の馬具」と判断するのが妥当でしょうね。


7. 2015年6月28日 06:57:31 : XXpsLnUgyk
>2. 罵愚 2015年6月28日 04:18:21 : /bmsqcIot4voM : fFuZjuQMHM

あんたも妄想垂れ流しまくっているのだから人のことはいえないでしょ。


8. 2015年6月28日 07:29:27 : XXpsLnUgyk
この記事に限らないが、最近、記事の冒頭を狙って「幸福の科学の会員政治討論板」の連中(「罵愚を含む」)が、阿修羅を荒らしにきている。
右翼的な発言結構だ。わたしはそれを責めるのじゃない。そうではなく幸福の科学の会員たちが、意図的に集団で記事のトップを荒らす行為は見苦しいといっている。こういうことを放置してもらいたくない。あきらかにこれは集団荒らしだ。

9. 2015年6月28日 09:21:18 : OGCCgWlEHA
自衛隊の行くところは非戦闘地域といった小泉も同じ。
そんなのが80%の支持率ってえのが日本だよ。

10. 2015年6月28日 14:51:55 : leSwsH6EVs
>>05

いやまったくその通り。

英雄譚に興味をなくして、ごくあたりまえの市井の人々の営みに
人間そのものに目の焦点が合うようになってからは
司馬遼太郎をもう読めない。


11. 2015年6月28日 18:33:42 : Ba3dVcxY96
本文>「天誅の目的だった「幕末の安倍晋三」こと桜井久之助は広島へ出張中で助かり、代官所に詰めていた幕府側の上級武士たちも自分たちだけトットと逃げ、殺されたのは身分の低い者たちばかりだった」

 安倍の天命はどうなるか、今は、10121216ムサシ改竄選挙の圧倒的多数議員と、そうか・統一・勝共・幸福などに取り囲まれ、出鱈目のヤリ放題、無法のバーゲンセールで、我が世の春を謳歌しちょるが、天網恢恢、天の怒りを買ったときにゃあ、てえへんなこつになるそうだな。阿倍は、そんときに備えて保険かけちょるようにも見えんし、要は相当なバカ・阿呆つうこっちゃたな、教養とか学の微塵も感じさせねえデキソコナイだな。我欲のために、国家・国民をゲエコクに売り渡し、國民の恨み・怒りを買っちょっても、その先を1%でも考えねえつんだから、こらあオメデテエンガ裃つけて歩いちょるようなもんだ。自公つう担ぎ手も、ワッショイ・コラショイと阿呆神輿を担いじょるが、お笑い通り越して、涙がでるね。ワッショイ・コラショイと国家・国民を売り渡す売国神輿が、百田発言など、千鳥足・一杯機嫌でフラツイチョルが、この國の斜陽から敗退を象徴しちょるようだ。天命は、安倍と自公に結論ださねば、天命の名がすたる状況だ。



  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK187掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
政治・選挙・NHK187掲示板  
次へ