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「作家 百田尚樹 (公式)オフィシャルウェブサイトより」
「内輪の話を盗み聞きされた」と言い訳! 百田尚樹は言論の自由が全くわかっていない
http://lite-ra.com/2015/06/post-1225.html
2015.06.27. リテラ
最近、ツイッターも非公開にしておとなしくなったと思っていたら、自民党の安倍チルドレンたち勉強会で、またぞろトンデモ発言をして物議をかもしてしまった百田尚樹センセイ。
あの『殉愛』(幻冬舎)で、さくら夫人の一方的な話に丸乗りして嘘をふりまき、たかじんの娘や元マネージャーを攻撃しながら、それについて一切責任も取らず、よくもまあイケシャアシャアと国士ぶって報道機関を批判できるものである。
しかも、今回は「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」「沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」という露骨な言論弾圧発言だ。百田氏は自分が今、なぜ作家として言論活動ができているのか、報道、言論の自由が何を守っているのか、考えたことがあるのだろうか。
いや、この人にそんな説教をしても意味はない。百田氏はおそらく表現の自由のことなど、1ミリも考えたことはないだろう。それは、発言が発覚した当日の夜に百田氏がツイッターやFacebookに投稿した言い訳を読めば明らかだ。
〈ギャグで言った言葉を切り取られた。しかも部屋の外から盗み聞き!卑劣!それにしても、報道陣は冒頭の2分だけで退室したのに、ドアのガラスに耳をつけて聞き耳してるのは笑った。しかし、正規の取材じゃなくて盗み聞きを記事にするのは、ルール違反だし、卑劣だろう!〉
〈私がむかつくのは、報道陣がいたのは、最初の2分だけ、あとは部屋から出て行って、シャットアウト、つまりその後の講演も質疑応答もクローズな場所での発言なのに、それを盗み聞きして報道されたことだ。〉
〈私はラジオやテレビで不特定多数に向けて発言したわけではない。あくまで私的な集まりの場において話したにすぎない。内輪の席での発言だ。(中略)
しかも、私は議員でもなければNHK経営委員でもない。一私人である。〉
百田氏は、政党交付金を受けている公党の勉強会を、居酒屋の常連同士の会話と同じ「内輪の席」だと言い張り、政権与党の若手議員たちが何を考えているのかをチェックする報道を「盗み聞き」と批判しているのだ。
クローズドな会議の内容を報道したら盗み聞きと言うなら、もはや権力チェックなど不可能で、その体制は北朝鮮と変わらなくなってしまう。このオヤジはジャーナリズムの意味も政治報道の真の目的もまったくわかっていない。
さらに唖然とさせられるのは、自分のことを「一私人」だと言い張っている点だ。日本の国のあり方を180度変える安保法案を後押しし、政権与党の勉強会で若手政治家たちに「(政治家は)負の部分はネグったらいい。いかに心に届くか、その目的のためには多少……」などと、アドバイスを送っている人物のいったいどこが「私人」なのか。
調子のいいときは「公」的な使命でやっているというようなことを言いながら、都合が悪くなると「私」に逃げ込む。実は、このやり方は、百田氏が最近覚えた方法論らしい。
百田氏は最近、一度はツイッターを非公開にし、そのかわり、有料メールマガジンを始めたのだが、その定期購読案内にこんな注意書きが掲載されているのだ。
〈当メルマガは私信であり、著作権は百田尚樹にありますので、転載、引用、拡散はいずれも固く禁止させていただきます。〉
おそらく『殉愛』騒動でさんざんディスられたことで、批判を封じるいい方法はないかと考えた結果、「私信」とかなんとか言い始めたのだろうが、そんな理屈が通用すると本気で思っているのだろうか。このメールマガジンは個人的な手紙ではなく、不特定多数に購読を呼びかけ、購読者からお金をとっているメディアなのだ。しかも、誰でも見ることのできる購読案内には、その見本として、今回の勉強会での発言とまったく同じ、普天間基地周辺の住民を貶める文章が書かれていたのだ(現在は別の記事に変わっている)。
〈というのは、普天間基地というのは、周囲に家など何もない畑と荒地の中に作られたのです。
ところが、「基地の近くに行けば、いろいろと商売ができるぞ」と基地周辺に人が住み出したのです。(中略)
やがて、基地の周囲に住む人たちは「基地の騒音がうるさいから迷惑している」と騒ぎ始めました。「基地が家の近くにあるから、精神的苦痛を味わっている」と。中には「基地はいらないから出て行け」という人も現れました。
これって何かおかしくないでしょうか。静かでも何でもなかった町に、基地がやってきたわけではありません。騒音がうるさい基地のそばにわざわざやってきたのは住民です。〉
ちなみに、この百田の住民批判は事実ではない。現在の普天間基地の敷地部分には1925年段階で1万人近い住民が住み、役場や小学校もあった。そして、戦後、住民が収容所に入れられているうちに、米軍が土地を占領して建設を始めたため、住民は帰村した際にやむなく米軍から割り当てられた周辺の土地に住み始めたのである。
自分は、政治的主張のために沖縄の歴史をねじまげ、住民の心を傷つけているのに、批判されたくないからと「私信」だと言い張る。まさに、卑劣なやり口と言わざるをえない。
さらに今回の自民党勉強会での発言をめぐって、百田氏はもうひとつ卑劣な手口を使って言い逃れをしている。
それは、大きな問題になった「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」発言について、だ。百田氏はFacebookでこれを〈誰かが「沖縄の二紙はやっかいですね」と言った言葉を受けて、「ほんまや、つぶれたらいいのに」と軽口で言ったにすぎない〉などと弁明したが、それは真っ赤な嘘だ。
実際は、複数の記者がもっと断定的な口調で、「つぶさないといけない」と発言をしたのを聞いている。実際、朝日から読売、産経まですべての新聞がほとんど同じ表現で百田発言を報じている。
「沖縄の二紙はつぶさなあかん」(朝日)「沖縄の新聞社はつぶさなあかん」(読売)「沖縄の二紙はつぶさないといけない」(産経)
「つぶれたらいいのに」と「つぶさなあかん」ではまったく意味が違う。百田氏は弁明の途中で発言のニュアンスを巧妙に変え、ごまかしをはかったのだ。
そういえば、『殉愛』のときもそうだった。百田氏は同書で、さくら夫人は「結婚していない」とはっきり書き、「『殉愛』の内容は100%真実」と言っていた。ところが、さくら夫人の離婚歴が発覚すると、「知っていたが、プライバシーを明かす必要はない」などと言い始めた。
「さくらさんはお金を一切望まなかった」という記述もそうだ。金銭要求の事実が判明すると、「遺産をもらって何が悪いのだろう」と論点をずらしていった。
そして、次から次へと矛盾が噴出して収拾がつかなくなると、裁判で決着をつけるというポ―ズでこの問題から逃走をはかり、その後、ツイッターを非公開にしてしまったのだ。
ところが、その裁判についても、〈裁判は面白いことになると思う。虚偽と言われては、本には敢えて書かなかった資料その他を法廷に出すことになる。傍聴人がびっくりするやろうな〉などと挑発を繰り返していたにもかかわらず、今に至るまで、百田氏本人が出廷したという話は聞かない。
ようするに、この人、戦争とか男気とかが大好きなただのお調子者のおっさんで、ほとんど何も考えていないのだろう。ちょっとした情報を聞いてはその気になって、やたらオーバーでテキトーなことを言う……。そして、後になって、嘘がバレたら、またその場しのぎのテキトーな言い訳をして、嘘を積み重ねていく。そういう意味では、本来はマジメにこの人の言葉を検証・批判する必要はないのかもしれない。
しかし、恐ろしいのはそのただのお調子者のおっさんを、政権与党の若手議員たちが今も勉強会に呼び、その意見をありがたく拝聴し、我が意を得たりと、全く同じ意見を大合唱していることだ。
たとえば、勉強会の出席者で、「(沖縄メディアは)左翼勢力に完全に乗っ取られている」と発言した長尾敬議員は、自身のツイッターで〈沖縄のあの2大メディア対策は如何に?という、私の質問に対してお答えくださいました〉と、百田氏の例の言論弾圧発言を引き出したことを自慢げに語っている。さらには、騒動になった後も、琉球新報社の潮平芳和編集局長のコメントの一部を引用し、こんなツイートをしている。
〈>琉球新報は今後とも不偏不党、言論の自由を重んじ、公正な取材活動と報道に努める。はっ?空耳? 私が現場で見聞きする実態を、公正に取材し報道しているとは思えないのですけれど。〉
反対意見を弾圧し、言論・報道の自由なども完全に無視。安倍首相がどれだけ知らん顔しても、百田尚樹氏の発言の中身は、自民党の安倍チルドレン、そして安倍首相の思想そのものなのである。
(小杉みすず)
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