1. 2015年6月26日 21:47:39
: NOj01cpE8k
2015年6月26日自民党勉強会における沖縄を冒涜し報道統制を狙う暴言に抗議する(談話) 社会民主党幹事長 又市 征治 1.昨日開かれた安倍晋三首相に近い自民党の若手議員が立ち上げた勉強会「文化芸術懇話会」の初会合で、講師として呼ばれた作家・百田尚樹氏が、「(普天間基地は)もともと田んぼの中にあり、周りには何もなかった。基地の周りに行けば商売になると、みんな何年もかかって基地の周りに住みだした」、「うるさいのは分かるが、そこを選んで住んだのは誰だと言いたい」、「沖縄で米兵がレイプ事件を起こしているが、沖縄ではそれ以上の件数で沖縄県民がレイプ事件を起こしている」、「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」などと発言した。作家だからといって、世界一危険な普天間基地に関する歴史的事実を無視し、思い込みで勝手なことを発言するのは許されない。百田氏の暴言は、沖縄県民及び沖縄二紙に対する冒涜であり、社民党は、満腔の怒りをもって抗議するとともに、発言の撤回を強く求める。また、こうした百田氏を報道機関であるNHKの経営委員に任命していた安倍政権の責任も厳しく糾弾する。 2.同勉強会で、出席議員から、米軍普天間飛行場の移設問題で政権に批判的な沖縄の地元紙について、「左翼勢力に完全に乗っ取られている。沖縄の世論のゆがみ方を正しい方向に持っていく」、「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけて欲しい」、「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」などの発言があった。この間、自民党自体が「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い」という文書を在京のテレビキー局に送付したり、NHKとテレビ朝日幹部を呼びつけて事情聴取したりするなど、民主国家にあるまじき圧力をかけてきた。政権に批判的なマスコミを規制すべきだとする上記の発言は、こうした政府・自民党の動きと軌を一にしたものであり、若手議員の発言だからとはいえ断じて看過できるものではない。報道介入や言論弾圧を示唆し、権力による報道統制を肯定する暴言に断固抗議する。 3.「文化芸術懇話会」は自民党青年局長の木原稔議員が代表であり、首相側近の加藤勝信官房副長官や、萩生田光一・党総裁特別補佐も参加した。今回の百田氏や若手議員の暴言・妄言は、安倍政権の本音と体質が露呈したものにほかならない。憲法で保障された表現の自由に対する重大な挑戦であり、第二次世界大戦以来の沖縄県民と沖縄の新聞の歴史認識への根本的な欠如を憂慮する。社民党は、報道・言論の自由を含む表現の自由を抑圧する動きに対して断固反対するとともに、沖縄県民と連帯し、広く国民世論・国際世論に訴えて、何としても辺野古新基地建設を阻止するため、全力を挙げていく。 以上 ・http://www5.sdp.or.jp/comment/2015/06/26/%E8%87%AA%E6%B0%91%E5%85%9A%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E6%B2%96%E7%B8%84%E3%82%92%E5%86%92%E6%B6%9C%E3%81%97%E5%A0%B1%E9%81%93%E7%B5%B1%E5%88%B6%E3%82%92%E7%8B%99/ 第187回(6月26日):照屋寛徳 議員 作家・百田尚樹氏の暴言・妄言に抗議する 〖写真〗6月26日付沖縄タイムス ・http://www5.sdp.or.jp/special/kenpo/img/187teruya.jpg 今日は朝からワジワジーして(怒って)いる。 地元二紙で大きく報じられた昨日の作家・百田尚樹氏による沖縄と沖縄二紙への暴言・妄言に腹の底からワジワジーしているのだ。(中央紙でも小さく報じられている) 報道によると、百田氏は、安倍総理に近い自民党の若手国会議員らによる憲法改正を推進する勉強会「文化芸術懇話会」で、次のように暴言・妄言を吐いている。 まず、米軍普天間飛行場の形成過程について「もともと田んぼの中にあり、周りには何もなかった。基地の周りに行けば商売になると、みんな何年もかかって基地の周りに住みだした」と述べたらしい。 現在の普天間飛行場内には戦前、役場や小学校、5つの集落があり、民家や先祖代々のお墓もあったことは万人が認めるところだ。普天間飛行場は悲惨な沖縄戦終結後、国際法に反して強制的に接収されたのだ。 作家だからといって、世界一危険な普天間基地の形成過程に関する歴史的事実を無視し、思い込みで勝手なことを発言するのは許されない。 次に、勉強会に出席した関係者の証言によると、百田氏は軍用地主(地権者)について「基地の地主さんは年収何千万円なんですよ、みんな」「ですからその地主さんが、六本木ヒルズとかに住んでいる。大金持ちなんですよ」などと持論を展開したようだ。 百田氏の「持論」はあまりにも馬鹿げていて、根拠の全くない妄言の類で反論する気にもなれない。一笑に付したい。断固抗議し、発言の撤回を強く求めたい。 とはいえ、百田氏の誤った言説がもっともらしく流布され、ネット上に拡散されても困るので、指摘しておく。 沖縄には、いわゆる軍用地主が約4万3千人いるが、その半数以上(54.2%)が年間地料100万円以下だ。500万円以上受け取っているのは約3,400人(7.9%)に過ぎない(平成23年度。沖縄防衛局資料)地権者の高齢化にともない相続が進み、1人当たりの受け取り額は年々減少しているのが実態である。 ほとんどの地権者は、先祖の眠る土地の一日も早い返還を願っている。百田氏の指している「六本木ヒルズ暮らしの大金持ち」とは、軍用地を投機対象にしている土地ブローカーのことではないか。 普天間飛行場の地主みんなが、年間何千万円もの地代を受け取り、六本木ヒルズに住んでいるなら、百田氏はその証拠も併せて開示すべきだ。それができないなら、百田氏の普天間基地形成過程に関する初歩的な知識は「永遠の0(ゼロ)」だ。 あー、全くもって情けない。怒り心頭。このような悪意に基づく沖縄差別発言は許せない。 極めつきは、勉強会に出席した議員から沖縄の地元紙が政府に批判的だとの意見が出たのに対し「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」と主張したことである。 百田氏の言説は、言論・報道の自由への干渉、弾圧にあたり、憲法21条に反するものだ。断じて許せない。 百田氏の主張に呼応して、出席した議員からは、安保法制(いわゆる戦争法案)を批判する報道全般に対し「マスコミをこらしめるために広告収入をなくせばいい。文化人が経団連に働きかけてほしい」「沖縄は戦後、予算漬けだ。地元紙の牙城でゆがんだ世論をどう正すのか」などの批判もあったようだ。 百田氏を招いた自民党若手議員らも国会議員の資格・資質は「永遠の0」だ、と言いたい。 百田氏の暴言・妄言をウチナーとウチナーンチュは絶対に許さない。 ※本コラムは、私のブログに掲載した一文である。 ※一連の百田氏の発言は、憲法改正を推進する自民党有志国会議員勉強会におけるもので、憲法第21条の表現・報道の自由ともかかわることから「憲法コラム」に転載することにした。 (2015年6月26日 社民党衆議院議員 照屋寛徳)
・http://www5.sdp.or.jp/special/kenpo/187teruya.htm |