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若手議員の勉強会の中止を知らせる貼り出し=自民党本部、笹川翔平撮影
自民、小林よしのり氏招く勉強会中止 党内の異論封じか
http://www.asahi.com/articles/ASH6T4RNFH6TUTFK00B.html
2015年6月26日05時51分 朝日新聞
安全保障関連法案をめぐり、自民党執行部が党内の異論封じへ引き締めを図っている。25日に予定されていたリベラル系議員の勉強会に「時期が悪い」と注文をつけ、結局、中止に。OB議員の批判にも神経をとがらせる。法案への国民の理解が広がらず、憲法学者から「違憲」と指摘された焦りからか、身内の動向にまで敏感になっている。
中止に追い込まれたのは、党内ハト派とされる「宏池会」(岸田派)の武井俊輔、無派閥の石崎徹両衆院議員らが立ち上げた「過去を学び『分厚い保守政治』を目指す若手議員の会」だ。この日、漫画家の小林よしのり氏を招いて5回目の会合を開く予定だったが、2日前に急きょ中止が発表された。
小林氏は、自衛隊を軍隊と位置づけるべきだとの立場から、改憲を主張する保守派の論客だ。憲法の解釈を変更して集団的自衛権を使えるようにした安倍晋三首相に批判的な立場だ。
複数の議員によると今月中旬、党幹部の一人が「分厚い保守政治の会」のメンバーに対し、「安全保障関連法案への審議に影響がある」として法案成立まで会合を開かないよう求めたという。別の党幹部は「小林氏を呼べば、政権批判をされ、憲法学者が法案を違憲だと指摘した二の舞いになる」と打ち明ける。
一方、メンバーには「党内の幅広い意見が消える」との声もあり、政治学者の御厨貴氏を呼ぶ予定だった次回の会合は中止せず、そのまま開くことを決めた。
小林氏は朝日新聞の取材に「会合中止は国会が空転しているから、と説明されただけだ。執行部への抵抗勢力になるのが怖くなり、負けたんだと思う。自民は全体主義になっている」と語った。
◇
小林よしのり氏「ああ、負けたんだなと」 勉強会中止
http://www.asahi.com/articles/ASH6T4RNHH6TUTFK00F.html
2015年6月26日05時06分 朝日新聞
25日の「過去を学び『分厚い保守政治』を目指す若手議員の会」で講演予定だった小林よしのり氏が、朝日新聞の取材に語った内容は以下の通り。
勉強会の中止については「国会が空転しているから」という説明があっただけだ。その理由ならば、なぜ安倍首相シンパの会合は(同じ日に)できて、リベラル派の会合は開けないのか。「ああ、負けたんだな」と思う。小選挙区制によって、執行部の抵抗勢力になるのが怖くなったのでしょう。自民は全体主義になっている。
安全保障法制をみても、安保環境の変化というのは、中国が怖いから対米追随を強めるんだ、と。つまり、安倍政権は、中国へのおびえから、立憲主義が崩壊するほど切迫した事態があるのだと言っているわけで、そんなのは強迫神経症だ。
憲法を変えずにやって、さらに憲法を改正しようとしたら、国民は「まだ足らんのか」となり、国民投票で負けてしまう。改憲派のわしには、それじゃあ困る。安倍政権は取り返しのつかないことをやっているのだ。
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