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安保法制議論の「良い爺さん」「悪い爺さん」
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2015/07/05/post-153.html
サンデー毎日 2015年7月 5日号
牧太郎の青い空白い雲 連載527
先の短いじいさんよ、お前さん いくつだ? もう半分以上、棺桶(かんおけ)に入っているだろう。安倍さんの件だが、年寄りは黙っていろよ。20年後、お前は生きているのか? そんな連中が単なる幼稚な自己顕示欲で騒ぐのは、実にみっともない。20年後、確実に生きている20代から40代の連中が判断し、決めることなんだ。その連中が、責任を持って支持した安倍さんの行動なんだから、もう年寄りの出る幕じゃない。
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最近、届いた「読者のメール」である。
「戦争ができる国」を目指す人なんだろう。爺(じい)さんは何も言うな!と主張する。「もう半分以上、棺桶に入っているだろう」なんて言われると、正直言っていい気分ではない。何を!この若造!と言いたくなるが......これも「言論の自由」。我慢しなければなるまい。
かなり組織的な嫌がらせ。冷静に考えてみれば、「ヤクザのようなセリフ」で当方を脅す輩(やから)が現れたのは、むしろ歓迎すべきことなのかもしれない。
爺さんの意見なら無視すればいいのに、安倍陣営はこのところ国民を敵に回しそうな気配で慌てているんだろう。だから、必死で「戦争準備反対者=年寄り」の図式をPRする。当方まで、組織的な爺さん排除キャンペーンの標的になるのは、安倍政権の焦りの証拠ではあるまいか。
× × ×
安保法制議論では「良い爺さん」と「悪い爺さん」が存在する。
安保法制を推進している高村正彦・自民党副総裁=73歳は嘘(うそ)つき爺さん。悪い方の典型である。
1999年2月の衆院安全保障委員会で、当時外相だった高村さんは、「憲法第9条のもとにおいて許容されている自衛権の行使は、我が国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することはその範囲を超えるものであって、我が国の憲法上許されない」と答弁している。
それがどうだろう。
最近は、遠い昔の最高裁の砂川事件判決を持ち出して、最高裁が集団的自衛権の行使を認めている、なんて「真っ赤な嘘」をつく。
「悪い爺さん」の典型である。理念も矜持(きようじ)もない「悪い爺さん」が何も知らない若者を騙(だま)している。
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意外にも「良い爺さん」に変身した人もいる。
鈴木邦男さん、71歳。
70年11月の三島由紀夫事件を契機に新右翼団体「一水会」を創設した人物。73年、防衛庁に乱入する事件を起こした「筋金入りの右翼」である。その鈴木さんは集団的自衛権に反対している。
6月12日「九条の会・さいたま」の結成10周年の集会で、鈴木さんの講演を聴いた。「左翼からは右翼と言われ、右翼からは裏切りと言われている」と笑わせたが、彼が言いたいのは、「自由のない自主憲法より、自由のある押しつけ憲法のほうが良い」である。
鈴木さんは「愛国者と自称する人に愛はない」とまで言い切ったが......まさに「幼稚な自己顕示欲」の人々が、戦争法案を無理やり、成立させようとしているのだ。
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すべからく、正義は「年齢」と関係ない。
テレビ朝日の報道番組「報道ステーション」が憲法学者に行ったアンケート結果を見ると、年齢は関係ないことがよくわかる。『憲法判例百選』の執筆者198人に対して行ったもので、かなり高齢もいれば、新進気鋭の学者もいる。
151人が回答を寄せているが、「今回の安保法制は憲法違反にあたると考えますか?」との質問に「違反にあたる」と回答したのは127人、「憲法違反の疑いがある」が19人、「憲法違反の疑いはない」が3人、「回答なし」が2人だった。さらに「一般に集団的自衛権の行使は日本国憲法に違反すると考えますか」に対しては、132人が「憲法に違反する」と回答。年齢は関係ないのだ。
官房長官閣下は、ほとんどの学者が違憲と判断したのに「数ではない!」と開き直ったが......僕に言わせれば「年齢ではない!」だ。
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