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「国民生活を守る」義務を野党が放棄 金美齢氏、ピンボケ安保法案審議を斬る
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150621/plt1506210830001-n1.htm
通常国会は会期末を来週24日に控え、安全保障関連法案をめぐる与野党の駆け引きが熱を帯びている。17日の党首討論では、安倍晋三首相が「どの国も一国のみで自国の安全を守ることはできない」と安全保障環境の変化を指摘すると、民主党の岡田克也代表は「(法案は)憲法違反だ」「集団的自衛権はいらない!」と明言した。日本を愛し、台湾を愛する評論家の金美齢氏が、日本が直面する危機や、国会審議などについて語った。
「与党であれ、野党であれ、国会議員は国民の生命と安全、生活を守るために万策を講じる義務があります。野党の『反対のための反対』という姿勢は、これを放棄したのと同じです」
金氏はこう言い切った。1934年、日本統治下の台湾で生まれ、59年に来日し、早稲田大学に入学。71年、早大大学院を修了した。英語教育に携わる一方、新聞やテレビで評論家として活躍。2009年に日本国籍を取得している。
現在の国会審議を見ていて心配するのは、日本をとりまく安全保障の急激な変化だ。
「中国の軍事的拡張は無視できません。太平洋への進出を狙って、尖閣諸島を含む沖縄全体を手に入れようと、領海・領空への侵入を続けている。南シナ海を支配するために、岩礁を次々に埋め立てて軍事基地化している。それに対応する安保法案が必要であることは、来日したフィリピンのアキノ大統領が今月3日、国会で『日本は平和維持のため、国際社会に対して自らの責任を果たすうえで、より積極的な立場を取っている』などと、法案成立に期待する演説をしたことでも明らかです。日本人が力を合わせて覇権国家に対峙すべき時に…。野党は情けない!」
安保法案について、3人の憲法学者が「違憲」と指摘したことにも、金氏は「憲法改正の必要性が一層明らかになった」といい、続ける。
「憲法自体が(占領下で)米国から押し付けられ、日本人の手足を縛ってきた。国際社会は善意に満ちていない。自国や地域の平和と安定を保つためにも、自立した国民、国家になるためにも、自ら制定した憲法が欠かせない。憲法を改正すべきです」
2012年の自民党総裁選で、金氏は「安倍晋三総理大臣を求める民間有志の会」の代表幹事を務めた。一連の国会審議を踏まえて、安倍首相にエールを込め、語った。
「審議を遅らせるように見えた野党議員にいら立ち、ヤジを飛ばしたくなる気持ちも理解できます。でも、一国の総理なのだから、ドーンと構えるべきです。日本を救えるのは安倍首相しかいないのだから。12年の総裁選で、安倍首相は劇的な逆転勝利を果たしましたが、きっと日本の八百万の神々が『安倍晋三しかいない』と動かれた結果です。私はそう信じています」 (ジャーナリスト・安積明子)
[ZAKZAK(夕刊フジ) 2015/6/21]
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