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2015年6月21日
共同通信社の世論調査結果が公表された。
これほどの重大問題であるから、連日のように世論調査結果が報道されていなければおかしい。
2009年から2010年にかけて、マスメディアが小沢−鳩山政権に対して総攻撃をかけていたときには、毎日のように世論調査結果なるものが報道されていた。
メディアの恣意的な報道、偏向報道の一端が鮮明に表れている。
共同通信社世論調査では、
安全保障関連法案について
「憲法に違反していると思う」が 56・7%
「違反しているとは思わない」が 29・2%
だった。
安保法案に
「反対」が 58・7%
「賛成」が 27・8%
だった。「反対」は、5月の前回調査から11・1ポイント上昇した。
安倍内閣の
支持率が 47・4%
不支持率が 43・0%
だった。支持率は5月の前回調査から2・5ポイント減った。
憲法があり、憲法に対する解釈がある。
解釈の幅は広く、解釈の妥当性には異論の余地がもともとあるが、政府が公式見解として憲法解釈を公表し、長期にわたって、その解釈が維持されてきたのなら、その解釈は憲法の一部を成していると見なすべきである。
これが「法の安定性」を担保する行為である。
日本政府は1972年の政府見解で、日本は主権国家として個別的および集団的自衛権を有するが、憲法の制約があるため、
「集団的自衛権の行使は、憲法上許されないと言わざるを得ない」
としてきた。
この「集団的自衛権の行使」を安倍政権は憲法改定の手続きを経ずに容認しようとしている。
これが違憲行為であることは明白だ。
一部の憲法学者が合憲だとするが、権力に追従するものとしか言いようがない。
そして、日本の主権者は、安倍政権の行為を違憲行為であると判断している。
この法律を強硬に成立させることに反対の意思を表明している。
このなかで、法律制定を強行することは許されざる暴挙である。
国会審議で不審な行動を示しているのが「維新」である。
「維新」は自民党等の修正協議に前向きな姿勢を示している。
表向き、「修正協議に応じない」としているが、常に、
「今は」とか、「現段階で」という、
限定する言葉を用いている。
安倍政権の裏側に存在する
「日本会議」
について、6月17日付メルマガ記事
「憲法破壊安倍政権背後で蠢く「日本会議」の闇」
に記述した。
「日本会議」がWEBサイトに掲載している「日本会議が目指すもの」には
1.美しい伝統の国柄を明日の日本へ
2.新しい時代にふさわしい新憲法を
3.国の名誉と国民の命を守る政治を
4.日本の感性をはぐくむ教育の創造を
5.国の安全を高め世界への平和貢献を
6.共存共栄の心でむすぶ世界との友好を
が示されている。菅野完氏はこれらの内容を、
「皇室を中心と仰ぎ均質な社会を創造すべきではあるが(1)、昭和憲法がその阻害要因となっているため改憲したうえで昭和憲法の副産物である行き過ぎた家族観や権利の主張を抑え(2)、靖国神社参拝等で国家の名誉を最優先とする政治を遂行し(3)、国家の名誉を担う人材を育成する教育を実施し(4)、国防力を強めたうえで自衛隊の積極的な海外活動を行い(5)、もって各国との共存共栄をはかる(6)」
と要約する。
「日本会議」と連携する国会議員の組織に
「日本会議国会議員懇談会」
があり、国会議員が約289名参加している。
2014年に発足した第2次安倍改造内閣では、閣僚19人のうち15人が懇談会のメンバーで占められた。
この議員懇談会に、民主党の寺田稔、長島昭久、原口一博、前原誠司、松原仁、笠浩史の各氏、維新の松野頼久氏が名を連ねている。
維新が憲法違反の安保法制制定に加担する可能性が高いのである。
この現実を踏まえて、日本政治刷新の戦略を構築しなければならない。
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