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熱気なき「投票権18歳引き下げ」公職選挙法改正の成立
http://new-party-9.net/archives/1907
2015年6月18日 天木直人のブログ 新党憲法9条
選挙権年齢を18歳に引き下げる公職選挙法改正がきのう6月17日
に全会一致で成立した。
今朝のメディアは一斉にそれを大きく報じているが、それを歓迎する熱気がないのはなぜか。
みな疑問を持っているからだ。
それではたして政治はよくなるのかと。
それにもかかわらず、全会一致で成立した。
なぜか。
それは、かつて18歳引き下げを求めていたのは民主党や左翼政党であり、自民党は反対だったのに、いまでは自民党が率先して成立に回ったからだ。
いまさら民主党や野党が反対できるはずがないからだ。
だから全会一致で成立した。
なぜ熱気がないのか。
それは18歳に投票権が下がれば、自民党や公明、共産という組織政党に有利になることが分かったからだ。
決して一般国民に有利な選挙結果にはならない。
そればかりか、今の安倍政権下では、来年の参院選も改憲支持の投票を増やす結果になることが想定される。
安倍政権を喜ばせるだけだ。
そもそも投票権は年齢とは関係がないというのが私の体験から導き出された持論だ。
考えてもみるがいい。
政治への関心は、押しつけや教育で育つものではない。
社会に出て働き、その不条理を身をもって痛感したときに芽生える。
みずから働いて得た金で納税し、血税の使われ方の馬鹿らしさに腹を立てるところから生まれる。
家族を持ち、生活をやりくりする過程でさまざまな政策に関心を持つ。
年齢に関係ないのだ。
いまの日本の政治・社会状況や、日本人の成熟度から見れば、むしろ年齢を30歳に引き上げてもいいくらいだ。
これから来年夏の参院選に向けて、各党は、選挙に勝つために若者の関心を引くさまざまな選挙対策を競い合うことになる。
ここでも金と権力を独り占めする自民党が有利になる。
組織を持つ公明党、共産党が有利になる。
結果は見えている。
全会一致で成立した選挙権年齢18歳引き下げの公職選挙法改正について、大きく報道される割には、歓迎の熱気が感じられない理由がここにある(了)
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