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甘利TPP担当相(C)日刊ゲンダイ
甘利大臣よアナタもか…1万円超領収書「3分割」の疑い浮上
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/160871
2015年6月18日 日刊ゲンダイ
閣僚の政治資金の使い方には呆れるばかりだ。日刊ゲンダイ本紙は、安倍内閣のほぼ全ての閣僚の1件1万円以下の「少額領収書」(2010〜12年)の写しを入手。これまで4大臣の不可解な支出を報じてきた。今回は、TPP妥結に必要な法案が米下院で否決され、右往左往の甘利TPP担当相だ。
甘利大臣の資金管理団体「甘山会」が保管していた領収書の中には不自然なものが目立つ。「組織活動費」に計上された領収書のうち、1万円以上の食事代を“分割”したようにみえるものが、何枚も散見されるのだ。
例えば、選挙区内の神奈川・大和市の中華料理店「萬珍酒家」と印字された領収書(写真1)は3枚あり、全て同じ筆跡で「飲食代として」とのただし書きに、「¥5000」と明記されている。日付は全て2012(平成24)年11月24日だ。萬珍酒家の店員は、当日のことは覚えていなかったが、「以前は甘利さん本人が関係者を連れてくることもしばしば。ただ、1日に何度も来店したり、複数のテーブルごとに会計を別にしたことも記憶にない」と証言した。やはり、計1万5000円の食事代を3枚の領収書に小分けにしたのではないか。
“分割”の疑いのある領収書はまだある。12年12月26日付の2枚の領収書(写真2)には、ともに老舗のウナギ料理店「伊豆栄 永田町店」と印字され、それぞれ同じ筆跡で「¥3990」「¥7980」と書かれている。ただし書きは記載がない。また、しゃぶしゃぶ店「木曽路 大和店」の領収書(写真3)も2枚あり、こちらもただし書きはなく「¥10000」と金額が記されている。2枚とも日付は10年12月13日付だ。
「甘山会」が領収書を“分割”していたとしたら、問題アリだ。国会議員の政治団体は、1件1万円超の経費については収支報告書に記載し、領収書を総務省に提出することを義務付けられている。1万円超の支出は3年間分、総務省のホームページで公開されるが、少額領収書に関しては、わざわざ情報開示しなければ国民の目に触れることはない。甘山会は飲食代を公開したくない理由でもあるのか。
甘利事務所に「萬珍酒家」の領収書の“3分割”の疑いをブツけると、「3人の当該政治団体関係者の“会費”なので3枚の領収書がある」と答えた。だったら、領収書のただし書きも「飲食代」じゃなく、「会費」と明記すべきだろう。
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