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橋下氏、“前線復帰”して国政転身か 安倍首相との会談機に党運営言及
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150616/plt1506161830003-n1.htm
政界引退を表明した維新の党の橋下徹最高顧問(大阪市長)に“前線復帰”の期待が盛り上がりつつある。憲法改正を悲願とする安倍晋三首相との会談を機に、橋下氏自身も距離を置いてきた党運営に言及し始めた。これらは、来年夏の参院選や次期衆院選を見据えた、橋下氏の国政転身への布石なのか。
「(大阪都構想は)よくここまで来た」「(引退表明後も)政治家・橋下徹への期待感はあるんじゃないか」
安倍首相は14日夜、都内での会談で、橋下氏にこう語りかけた。依然として根強い橋下氏の影響力を評価した発言だ。関係者によると、首相側からはさらに踏み込み、国政選挙への出馬を期待する言葉もあったという。
橋下氏は翌日、「民主党とは一線を画すべき」などのツイートを連発したが、これは国政転身へののろしではないのか。
政治評論家の浅川博忠氏は「今後、橋下氏は衆院選、松井一郎顧問(大阪府知事)は参院選に打って出る可能性がある」と分析し、続ける。
「橋下氏は憲法改正論者でもあり、安倍政権に近い立場から国政で影響力を発揮したいという思いがある。安倍首相としては、橋下氏率いる維新大阪系が“与党化”すれば、安全保障関連法案の成立や憲法改正への弾みになる。会談では、これらを見据えたやりとりもあったのではないか」
橋下氏周辺では、以前から「次期参院選の比例代表に出れば、全国的に大幅に票を上積みできる」(大阪系議員)との期待が高かった。官邸からの“要請”が引き金となり、こうした待望論が再燃する可能性もある。
ただ、政権への接近は党分裂の危機を招きかねない。
維新内では、派遣法改正案の採決に応じる方針を主導した大阪系に、民主党出身者らが「改正案成立をアシストしている」(初鹿明博衆院議員)と不満を募らせている。こうした発言に松井氏は「なんやねん!」と、露骨に不快感を漏らしているという。
江田憲司前代表を中心とする旧結いの党系も、政府・与党への過度な接近には警戒感を隠さない。江田氏は15日午後のの講演で「安保法制では派遣法のやり方を踏襲することはない」「安倍政権のアプローチは間違っている」と強調した。
[ZAKZAK(夕刊フジ) 2015/6/16]
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