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ポツダム宣言に関する問題発言で分かった安倍総理の太平洋戦争の認識
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/43748
2015.06.16 現代ビジネス
■頑なに自分の口で「侵略戦争」だと認めることを拒否する安倍総理
なぜ、安倍総理は、批判覚悟で(ポツダム宣言に関し)「詳らかに読んでない」発言をしたのだろうか。
実は、その後、安倍総理は、この発言に大きな批判が起きたことから、国会でポツダム宣言受諾について、次のように述べている。
「日本は降伏する上においてですね、このポツダム宣言というのは、6項の世界征服を含めて当時の連合国側の政治的意図を表明した文書であります。政府としては同項を含めポツダム宣言を受諾し、降伏したということに尽きるわけでございます。
その上においてですね、先の大戦の結果、日本は敗戦を迎え多くの人々が貴重な人命を失ったわけでありますし、アジアの人々にも、多くの被害を及ぼしたというのも厳粛に我々は受け止め、戦争の惨禍、二度と再び繰り返してはならないとの決意で、戦後のこの平和国家としての歩みを進めてきたと、このように思うわけであります。
また、そうした結果を生み出した日本人の政治指導者にはですね、それぞれ多くの責任があるのは当然のことであろうと思いますが、今後はですね、こうした教訓、反省を踏まえた上で、二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないという誓いの下にですね、我々はしっかりと歩みを進めて行きたいと、このように考えております。」
ちょっと聞くとポツダム宣言の第6項をそのまま認めているように聞こえるが、そうではない。まず、この第6項を「世界征服を含めて当時の連合国側の政治的意図を表明した文書」であるとして、日本側の本意ではないということを示唆している。特に、「世界征服を含めて」と述べて、日本が「世界征服」を企てたというポツダム宣言の考え方には、承服していないということをにじませている。
その上で、日本政府はこの宣言を「受諾し、降伏したということに尽きる」とだけ述べた。つまり、内容についてはいろいろ不満はあるが、それを言うと問題になるので言わないで不同意のニュアンスを残す。つまり、第6項の内容について安倍総理が認めるのかについて決して明言せず、事実として日本はこの宣言を受諾したということだけを言って逃げているのである。
非常に姑息だが、また一方において、極めて頑迷である。どうしても、太平洋戦争が誤った戦争、侵略戦争だったことは認めたくないのである。
■戦争指導者を犯罪人と認めた小泉元総理とどうしても認めたくない姑息な安倍総理
また、この日の審議では、戦争犯罪人についても議論が行われた。細野豪志議員の質問で、安倍氏が過去に「東京裁判のA級戦犯は犯罪人ではない」という答弁をしたことと、小泉純一郎元総理が、犯罪人だと明確に言い切ったことを引き合いに出されて、戦争指導者が犯罪者だと認めるかということを聞かれて、また、同じような答弁をして逃げたのである。
「サンフランシスコ平和条約を結んだ時点において、通常においてであればまだ収容されている戦犯の人々については釈放を普通するが、ポツダム宣言11項に書かれているとおり、日本国の判断だけでは釈放できないというものも受け入れた中において、いわば連合国側に働きかけを行ってきた。同時にまた、その後、遺族年金などの支払いにおいての処理は、細野委員もご承じの通りだろうと思う(要するに戦犯の遺族にも恩給を支払うこととなったから犯罪者扱いではないのだという意味)。いずれにしろ、我々はまさにポツダム宣言を受諾し、その後の東京裁判の諸判決を我々は受け入れたということに尽きる。」
要するに最後は、誰でもわかる「日本政府はポツダム宣言と東京裁判を受諾した」という事実だけ述べて、決して自分の「認識」としてどう考えているのかは明らかにせずに逃げるというやり方だ。
自分の本心を語ると、世界中から非難され総理でいられなくなる。だからそれだけはしないという指導者。こんなことがまかり通る日本。そして、それを放置している日本のマスコミ。
くしくも、この質疑の中で、ポツダム宣言を報道した当時の読売新聞が「笑止」と書いて、ポツダム宣言をバカにしていたことが紹介されていたが、今の日本の状況はだんだんこれに近づいているような気がする。
我々は、こういう総理の下で、安保法制の議論をしているのだということをよく理解しておかなければならない。・・・(以下略)
古賀茂明「改革はするが戦争はしない」フォーラム4(2015年6月12日配信)より
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