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自民党よ、私の反論を聞きなさい/小林節 <第3回>「総合して判断」は「一任せよ」と言っているに等しい
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/160695
2015年6月14日 日刊ゲンダイ
違憲の安保法案を「合憲」と言いくるめる賛成派の一問一答形式の反論集(「反対派がグウの音も出ない!『安保法制』一問一答35」)をひとつひとつ、小林氏が論破していく。今回は第3弾。
【論点9】
[問]集団的自衛権発動の新3要件は政府の判断でいかようにでもあてはめが可能で、歯止めが利かない。
[答]集団的自衛権発動の新3要件((1)わが国の存立と国民の人権が覆される明白な危険があり(2)ほかに適当な手段がなく(3)必要最小限にとどめる)は、すべての情報を総合して客観的、合理的に判断されるものである。
◇反論
まず、海外で他国軍が攻撃された結果として、「わが国の存立と私たち日本国民の人権が全否定される」「明白な危険」が生じる事例は、朝鮮戦争が再度勃発した場合以外に考えつかない。北朝鮮と米韓連合軍が軍事衝突した場合である。その場合には、300以上の日米軍事基地を抱えているわが国は、自動的に戦争当事国にされてしまう。そうなれば韓国から米軍艦に乗って避難してくる日本人母子などを、わが国は個別的自衛権で保護できるわけで、集団的自衛権などを持ち出す必要はない。
また、政府・自民党は、ホルムズ海峡が機雷で封鎖されたら新3要件に該当すると言うが、石油の備蓄が半年分あり代替エネルギーもあるわが国が、石油の供給が一時途絶えただけで、なぜ、「国家沈没」および「国民の人権全否定」の「明白な危険」に見舞われるのか? 被害妄想ではなかろうか。
さらに、「すべての情報を総合して客観的、合理的に判断されるものである」と言うが、これでは、全く判断基準になっていない。法律学において、「全ての情報を総合して」判断するということは、事前に何の基準も示さずに、担当者に一任せよと要求しているに等しい。これは、戦争と平和、つまり、国家の存続と各人の政治にかかわる決定を無条件に政府に委ねよと言っているに等しい。人間社会において民法や刑法が不可欠なように、本来的に不完全な人間が権力を預かる以上、その乱用を防ぐために憲法が不可欠なことが常識になっている現代にあって、無条件で戦争権限を政府に委ねよとは、論外である。しかも、何の根拠もなく、勝手に「客観的、合理的に判断される」などと自画自賛している姿勢が恐ろしい。
【論点10】
[問]集団的自衛権の行使に対する米国の期待を日本が断れるのか疑問だ。
[答]当然、日本が断ることもある。湾岸戦争の時、米国から湾岸地域までの物質輸送を打診され、また、1994年に北朝鮮に対する船舶検査を打診されたが、いずれも日本は断った。
◇反論
当時は、米国から「押しつけ」られた憲法上の制約(海外派兵の禁止)が存在し、それらの要求に対応する法律もなく、当然、断る他に選択肢はなかったはずである。しかし、今後は日本政府自らが「解釈変更」の名で憲法上の制約を外し、さらに海外派兵手続法を制定してしまったら、断る理由はなくなってしまう。首相は米国議会での演説で自ら日米軍事同盟の強化を売り込んだ。断ることなど不可能であろう。
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