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砂嵐の中東に自衛隊の「CH―47」は参戦するのか?
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2015/06/21/post-136.html
サンデー毎日 2015年6月21日号
牧太郎の青い空白い雲 連載525
戦況はクルクル変わる。
イラク、シリアでのテロ組織IS(自称イスラム国)に対する掃討作戦は、ちょっと前までオバマ政権の思い通りにコトが進んでいた。
イラクでは3月、政府軍と民兵部隊が米軍の空爆支援を受け、北部の要衝ティクリートを奪還した。続いて、イラク第二の都市モスル攻略は時間の問題。そうなれば「ならず者」も壊滅する。日本の「軍事専門家筋」と称される人々もそう見ていたらしい。
ところが、ISはしぶとい。反撃に転じ、5月17日には首都バグダッドに近いアンバル州の都ラマディを陥落した。オバマは「ISに負けていないけど......訓練が貧弱で組織的な結束力が乏しいイラク軍の在り方が問題。それに、スンニ派部族が戦闘に十分に関与していない」と愚痴を漏らした。
ISが制圧したラマディは、スンニ派が圧倒的に多い地域。過激派のアルカイダも、ISもスンニ派だが、アメリカは地元の"穏健なスンニ派部族"を味方につけ、過激派を追い払う作戦を取った。
その"穏健スンニ派"が役に立たなかった!というのだ。
なぜだろう?
× × ×
キーワードは「砂嵐」である。
ISは大きな砂嵐の時期に大規模な攻撃を仕掛ける。アメリカが空爆しようとしても、猛烈な砂嵐で、爆撃機のシステムが機能しなくなるのだ。「砂嵐」はアメリカ側の天敵だった。
それ以外にも「敗因」がある。『ニューズウィーク』は特集記事で、「アメリカは地上部隊に武器を運ぶのに手間取った。これが敗因」と分析した。アメリカの武器輸送が遅くて、スンニ派部族の民兵に武器が届かない。アメリカ軍の輸送能力に限界があるのか?
まだまだ「一進一退」が続くだろう。アメリカがISの本拠地・モスルを奪回するには、かなり時間がかかる。
× × ×
遠い中東の話を紹介したのは、粗野で無知で、無教養な安倍晋三さんが例の米議会演説で「安保法制を夏までに成立させる」と約束したことと密接に関係するからだ。
夏には集団的自衛権の行使容認を明記した法案を成立させる!と何度も何度も繰り返す理由は「米軍の輸送力」にかかわる"密約"があった、と僕は想像している。
もっと具体的に言えば、集団的自衛権に基づいて、大型輸送ヘリコプターCH―47「チヌーク」を出動するという約束事である。
CH―47JはこれまでのCH―46とは比べものにならないほど大きい。 全幅18・29メートル、全長30・18メートル 全高5・69メートル、総重量22・7トン。エンジンはT55―K―712が2基装備されている。速度は時速260キロ。航続距離約1000キロ。
ちなみに、お値段も約40億円といわれ戦闘機並みである。
聞くところによれば、この大型ヘリCH―47を日本は、約70機保有(開発国のアメリカは約220機保有といわれている)。「輸送力強化」が急務といわれる米軍は、日本の「CH―47」派遣を今や遅しと待っているのではあるまいか。
× × ×
実は、陸上自衛隊は砂漠の戦闘訓練に力を入れている。
砂漠を舞台にした「専守防衛」ということもないではないが、ごく普通に考えれば、アメリカを支援するための砂漠での訓練だろう。
あくまでも輸送だけで、戦闘にはならない!と、安倍さんは言うだろうが......戦後初めてNATO(北大西洋条約機構)域外に軍を派遣したドイツは、アフガニスタンでの治安維持や輸送業務に従事していたが、パトロール中にタリバンの狙撃を受けて戦闘行動に巻き込まれた。この時、輸送中にもかかわらず、戦闘になり35人が命を失った。
砂嵐の中、輸送中の自衛隊が戦争に巻き込まれる......と危惧するのが「普通の日本人」だろう。
いずれにしても、憲法を空文化して、戦争に突っ走る安倍さんにストップを掛けないと、日本は全世界のテロ集団を相手に「終わりなき戦い」に突入する。
安保法制に絶対反対である!
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