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※ 図表が多いのでNHKサイトに移行して読まれることを奨めます。
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/219472.html
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2015年06月09日 (火)
くらし☆解説 「安保関連法案と国民の視線」
島田 敏男 解説委員
(岩渕)
岩渕梢です。きょうの「くらし☆解説」の担当は、島田敏男解説委員です。テーマは「安保関連法案と国民の視線」です。
島田さん、先週のこの時間に詳しくお伝えした安全保障関連法案について、国民の皆さんがどう見ているかということですね?
(島田)
◇そうですね。衆議院の特別委員会で審議が続いていますが、法案の中身が幅広く複雑なものですからテレビの国会中継を見ていても「あれ、どの部分の話なんだろう」と、一瞬戸惑ったりすることもしばしばです。
◇きのうまとまったNHK世論調査を見ながら、この分かり難い法案について考えます。
Q1)最初に、毎月見ている安倍内閣の支持率ですが、変化はありましたか?
◇先月から今月にかけて、やや下がりました。
◇今月の調査で安倍内閣を支持すると答えた人は先月と比べ3ポイント下がって48%。
支持しないと答えた人は2ポイント上がって34%でした。
Q2)この支持と不支持が、やや接近した結果を、どう見たらいいんでしょう?
◇下支えの要素としては、景気回復の実感が少しずつ強まっていることが挙げられます。
◇具体的には「景気の回復を感じる」という答えが、これまでで最も低かった去年10月の8%から徐々に増して、今月は17%になっています。
◇一方で、国会で審議中の安全保障関連法案については、どうも下げ方向に向かう要素になっているようです。詳しく見て行きましょうか。
Q3)その前に、安全保障関連法案の全体の姿を改めて見ておきたいんですけれど?
◇はい再確認しましょう。全体では新しい法案1本と改正法案10本ですが、大きな柱にまとめると「日本の平和と安全」を目的にしたものと、「国際社会の平和と安全」を目的にしたものとに分かれます。
◇そして自衛隊が、どういう状況で、どのような活動をするかによって、集団的自衛権の行使を可能にする内容、外国軍隊への後方支援を拡大する内容などに分かれています。
Q4)こういう複雑な内容を、政府が国民に丁寧に説明しているかどうかですね?
◇調査では、政府は国会審議の中で十分に説明をしていると思いますかと聞きました。
◇結果は、十分に説明しているは全体の7%にとどまり、十分に説明していないが56%、
どちらともいえないが28%でした。半数以上が説明不十分という評価です。
Q5)与党の支持者でも、政府が十分に説明していないと答えた人が多いんですね?
◇そうなんですね。与党支持者の半数近くが、説明が不十分と不満を漏らしています。
7割前後が不十分とする野党支持者や無党派層ほどではないにしても、これは深刻です。
◇安倍総理も中谷防衛大臣も、答弁が具体性に欠けていますし、「最後は政府が総合的に判断する」という答弁が目立つので、「政府に任せなさい法案なのか」という批判が出て当然です。
Q6)集団的自衛権についても、政府の方針に疑問を持つ人も少なくないようですね?
◇歴代の内閣が憲法上できないとしてきた集団的自衛権の行使を、安倍内閣の憲法解釈の変更で限定的に可能にしようというわけですが、国民に浸透しているとは言い難いです。
◇今回の調査開始の前日に行われた衆議院の憲法審査会で、参考人として出席した3人の憲法学者が「今度の法案は憲法違反だ」とそろって指摘しました。
◇与党が推薦した参考人も含まれていましたので、慎重に考えるべき問題だということを改めて国民に印象付けたと思います。
Q7)今回の法案は、自衛隊の海外での活動を拡大するものだと言われていますよね?
◇そうです。そこで委員会審議でも、歯止めが十分かどうかが論点の一つになっています。
◇海外での活動拡大に歯止めが十分にかけられていると思う人は7%に過ぎず、十分にかけられていないが50%と半数を占め、どちらともいえないが33%でした。
Q8)十分にかけられていないと答えた人は野党支持者に多かったんですか?
◇そうですね。野党支持者の7割以上、無党派層でも6割が、歯止めが十分にかけられていないと答えています。
◇与党支持者で最も多かったのはどちらともいえないで、半数近くに上りました。
◇先ほどの説明不十分と同様に、与党支持者の中に、躊躇や戸惑いがあることが窺えます。
Q9)海外での活動拡大の中に、外国の軍隊に対する後方支援の拡大があります。これによって自衛隊員のリスクが増えるのではないかという議論もありますよね?
◇政府は、「自衛隊が出掛けて行って現に戦闘が行われていない場所ならば活動可能」で、安全な場所に限るのだからリスクは増えないと繰り返しています。
◇しかし国民の率直な受け止めは、当然リスクが増えるという答えが全体の72%に上り、これは与党支持者でも、野党支持者でも、無党派層でもほとんど同じです。
◇政府は地理的な制約は無く、これまで設けてきた「非戦闘地域」といった活動を控える安全ゾーンの考え方は止めると言うのですから、危険が増すと考えるのが普通です。
◇この国民の普通の感覚と違う答弁が繰り返されると、政府に対する信頼が揺らぐという点を、政府関係者は軽く見てはならないと思います。
Q10)そして法案を今の国会で成立させる、させない、この点はどうなのでしょう?
◇安倍総理は先のアメリカ訪問の際に上下両院の合同会議で演説し、安全保障関連法案を今年の夏までに成立させると宣言しました。
◇5月の調査では、これを評価するが40%、評価しないが51%でした。
Q11)下は、今回の調査結果ですね?
◇はい。法案を今の国会で成立させるという政府・与党の方針について聞きました。
◇結果は賛成が18%、反対が37%、どちらともいえないも同じく37%でした。
◇質問も選択肢も異なるので2つを単純に比較はできませんが、法案審議を通じて曖昧な部分も浮かび上がり、早く成立させるべきと考える人は決して増えていないようです。
Q12)政府・与党は、こうした国民の厳しい見方をどう受け止めて行くんでしょう?
◇衆議院でも参議院でも自民・公明の与党は過半数を超える多数の勢力を持っていますし、野党の一部には政府案に賛成の政党もあります。
◇ですから、数の力で成立させようとすれば、できないわけではありません。
◇しかし今回の世論調査に現れた傾向を見ると、法案の中身を丁寧に審議しないで結論を急ぐならば、国民の強い反発を招くのは火を見るより明らかです。
Q13)今月の政党支持率を見ても、自民党の1強は続いていますね?
◇自民党が35.8%で、これに各党が続き、1強他弱の関係に変化はありません。
◇ですが、議席数が少なく支持率は低くても、野党は国会論戦の中で、国民が疑問に思う問題点を指摘して行くのが大きな仕事です。
◇これに対し、政府も責任ある答弁を行って理解を求めることが重要です。政府の対応に不十分な点があれば、与党が厳しく改善を迫ることも必要になります。
Q14)引き続き安全保障関連法案の扱いに注目ですね?
◇今月24日が今の国会の会期末ですので、会期延長の判断が大きな節目になります。
◇多くの国民が納得できる進め方を、関係者の皆さんには考えて頂きたいですね。
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