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G7における安倍氏の立ち位置
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52704807.html
2015年06月09日 在野のアナリスト
日経平均が大幅下落です。今の市場は需給要因で決まってしまうため、売りが嵩み始めると脆い。1-3月のGDPで突出して設備投資が多かった、在庫も積み上げた、その割りにここ4、5月の個人消費が弱い、ということなら企業の戦略はここまで上手くいっていない、との想像もできます。また追加緩和の期待も一気に萎みました。今回のGDP改定値の意外すぎる好調さ、が今日の市場にも影をおとしたことは間違いなく、今月のFOMC、ギリシャ問題とともに、不透明感が高まっています。
独国のエルマウで行われたG7で、中国批判を展開した安倍首相が「一定の存在感」や「議論を主導」といった報道が為されます。しかし実は、もっとも懸念していたことが起こっています。安倍氏の中国批判も、唐突な印象が拭えません。今後、日中関係の改善など望んでいないかの如く、G7という国際的な場で突出して中国批判を展開、ほとんど独擅場の勢いでした。
メルケル独首相から促され、安倍氏が中国批判の口火を切った、というのが象徴的ですが、要するに欧州は経済的を連携を強めている以上、中国批判は避けたい。米国は軍事偵察をすすめて実質的には対抗する以上、ここで火に油を注ぎたくない。だから日本を先兵として扱、中国批判を展開させたのです。安倍氏もそれに従って発言している。つまり欧米が描いたシナリオに則って、安倍氏が中国批判をした、なので議論を主導したかのように見えるのです。しかし「強く反対」だろうと、実効性のある対策は何も示されない中で、言葉だけが踊った。実質、中国との対立したのは日本だけ、ババを引かされたのは日本、という話にもなってしまうのです。
その中で、安倍氏が得た実利は「存在感を示した」や「議論をリード」といった、自身に関しての評判だけ。メディアが一斉に、判を押したように同じ文言をつかうのも、統一してそうした文言をつかうよう、政府側から要請もあったためでしょう。要するに、そう印象付けたい、それが先兵になって得た実利だから、というところなのです。しかし相手が参加していない国際的な場で、相手を一方的に非難して悦に入っているような輩は、一番タチが悪いといえます。
日本が中国批判の矢面に立ったのも、宗主国である米国を守り、南シナ海に出て行くための前哨戦というなら、これも集団的自衛権の行使にむけた安倍政権の態度とは、整合的であるのでしょう。第二次大戦の末期、独国に進攻した米ソ両軍がであった地として『エルベの誓い』という言葉があります。人類の敵、ファシズムにとどめをさした、としてこの後すぐ、ヒトラーは自殺し、独国は降伏します。今回、独国『エルマウの誓い』では、欧米各国が気に食わないと思うことを日本に語らせることで、溜飲を下げただけに終わりました。米ソはその後、冷戦へと突入していきますが、今回先兵となった日本がどういう運命を辿るのか? かつては政冷経熱ともされましたが、その熱は両国とも冷めてきています。日中双方とも、お寒い政治状況が映しだされているのなら、これは寒戦ということになるのかもしれませんね。
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