http://www.asyura2.com/15/senkyo186/msg/206.html
Tweet |
http://kuronekonotango.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/post-e4f3.html
2015年6月 5日 くろねこの短語
「違憲ではないという著名な憲法学者もたくさんいる」(菅官房長官)って、まるで「みんな言ってるもん」って口とがせる駄々っ子みたいだね。「たくさんいる」ってんなら、「出てこいや〜!」ってなもんです。
ははは、産経新聞が「自民党のミス」って地団太踏んでます。そりゃ、そうだ。与党+次世代の党の参考人も含めて、憲法審査会に招かれた3人の憲法学者に、「安保法制=戦争法案は憲法違反」って断じられちゃったんだからね。集団自衛権行使容認の閣議決定以来というもの、なんか安保法制=戦争法案が当たり前のように新聞・TVで語られてきたのを卓袱台返ししたようなもんですからね。こんな痛快なことはありません。
ていうか、これこそがまともな議論なんだよね。しつこいほどのこのブログで書いてきたけど、集団的自衛権行使容認の閣議決定そのものが違憲の疑いがあるんだから、そこをしっかりと議論することからしか物事は始まらないんですね。しかも、閣議決定した内閣ってのが、そもそも「違憲状態」の選挙で選ばれたセンセイたちなんだから話にならないってのがまっとうな社会常識ってもんです。
・安保法案 参考人全員「違憲」 衆院憲法審 与党推薦含む3氏
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015060490140427.html
2015年6月4日 14時04分
衆院憲法審査会は四日午前、憲法を専門とする有識者三人を招いて参考人質疑を行った。いずれの参考人も、他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案について「憲法違反」との認識を表明した。自民、公明両党の与党が推薦した参考人を含む全員が違憲との考えを示したことで、衆院で審議中の法案は憲法の枠内だとの政府の主張に対する疑義が鮮明になった。
参考人として出席したのは、自民、公明、次世代の各党が推薦した長谷部恭男(はせべやすお)早稲田大教授、民主推薦の小林節(こばやしせつ)慶応大名誉教授、維新推薦の笹田栄司(ささだえいじ)早稲田大教授の三人。
長谷部氏は、安保法案のうち集団的自衛権の行使を容認した部分について「憲法違反だ。従来の政府見解の論理の枠内では説明できず、法的安定性を揺るがす」と指摘。小林氏は「私も違憲だと考える。(日本に)交戦権はないので、軍事活動をする道具と法的資格を与えられていない」と説明した。笹田氏も「従来の内閣法制局と自民党政権がつくった安保法制までが限界だ。今の定義では(憲法を)踏み越えた」と述べた。
いずれも民主党の中川正春委員の質問に答えた。法案提出前の与党協議を主導した公明党の北側一雄委員は「憲法の枠内でどこまで自衛の措置が許されるかを(政府・与党で)議論した」と反論した。
国際貢献を目的に他国軍支援を随時可能にする国際平和支援法案が、戦闘行為が行われていない現場以外なら他国軍に弾薬提供などの後方支援をできるようにした点について、長谷部氏は「武力行使と一体化する恐れが極めて強い。今までは『非戦闘地域』というバッファー(緩衝物)を持っていた」と主張した。
小林氏は「後方支援は特殊な概念だ。前から参戦しないだけで戦場に参戦するということだ。言葉の遊びをしないでほしい。恥ずかしい」と述べた。
審査会は、参考人が立憲主義や改憲の限界、違憲立法審査をテーマに意見を述べた後、各党の委員が質問する形で進められた。
安保法案をめぐっては、憲法研究者のグループ百七十一人が三日、違憲だとして廃案を求める声明を発表したばかり。安倍政権の憲法解釈に対し、専門家から異議が強まっている。
(東京新聞)
2015年6月4日 衆議院憲法審査会 集団的自衛権の行使は違憲
憲法学者の意見は新聞が詳報しているのでそちらにまかせて、なんといっても書かずにいられないのは昨夜のTVニュースですね。まず、夕方のテレビ朝日『スーパーJチャンネル』。冒頭のニュースは、なんとまあ水泳選手の窃盗騒動。次にきたのが中国の客船転覆事故。で、結局のところいま注目のニュースなんてコラム風なコーナーでチョロっと流しただけ。しかも、なんのコメントもなし。おかなしな話だね。安保法制=戦争法案の国会審議が始まった時には、連日項目ごとに怪しげな専門家呼んで解説させてたくせに、その法案の根柢を揺るがす意見を憲法学者が憲法審査会で表明したことはその他大勢ってな扱いでお茶濁しちゃうんだからね。
NHKの7時のニュースは、トップが那覇空港で起きた自衛隊のヘリコプターが原因の離着陸トラブル。それから、選挙権18歳引き下げ、中国船転覆と続き、ようやくその後に憲法審査会での「違憲」表明が話題にといった具合だ。『ニュースウォッチ9』も似たようなもんで、どちらもテレ朝と同じくコメントなし。
でもって、テレビ朝日『報道ステーション』です。こちらは、「漏れた年金」問題からマイナンバーがトップ。それが一区切りついたところで、フルイタチ君がもってまわったような薄ら笑いを浮かべつつ、「憲法審査会」が登場。ひとしきり映像が流れたところで、コメンテーターのモデルまがいの無精ひげの経営コンサルタントに話を振ると、「集団的自衛権が憲法違反かどうか。そこを話す必要がありますよね」なんて意味のことを掛け合い風に演じてくれました。このお兄ちゃんコメンテーターは、先週だったと思うのだが、安保法制=戦争法案について「集団的自衛権に賛成」という立場を表明したうえでなんだかんだコメントしてたんだが、その時にはこの法案の違憲性なんてことはおくびに出さなかったんだよね。こういう輩のなんと多いことか。いかにこやつらが世間をミスリードするかじ取り役を担っているかってことです。
で、政治家センセイなんかそれに輪をかけて、与太飛ばしまくってます。まずは、貧相顔の官房長官・菅君。「憲法解釈として法的安定性や論理的整合性が確保されている。違憲との指摘は全く当たらない」だと。おいおい、「歴史的判断は専門家にまかせるべきだ」ってのが口ぐせの内閣が、憲法の専門家が「違憲だ」って断言しいることに文句言ってんだから世話ありません。
さらに、「違憲ではないという著名な憲法学者もたくさんいる」ってんだが、これって「みんなそう言ってるもん」っていう子供の言い訳と同じレベルなんだね。「たくさんいる」ってんなら、「出てこいや〜!」ってなもんです。
政界の失楽園・船田君に至っては、立憲主義を否定するようなこと喚いちゃってます。「憲法学者は解釈に厳しい意見を持っているが、現実の政治を考えるとそれだけで済む問題ではない」とさ。これって、政府の政策が時として憲法よりも優位に立つって言ってるようなもんでしょ。これこそ、立憲主義の否定でなくしてなんでありましょう。憲法99条「憲法尊重の義務」をよく読んでみるこった。
憲法99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」
隠し砦の三賢人が「違憲」表明したからといって、安保法制=戦争法案が白紙に戻るわけではない。しかし、存立危機事態とはなんぞやなんて消耗な議論よりも、まずは法案の元になった閣議決定そのものの「違憲性」こそが議論されるべきだということに少なからずスポットライトが当たったということは、ちょいと風穴開けたようで、とりあえずは痛快な金曜の朝となったのであった。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK186掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。