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オバマ大統領は、昨年の訪日時、礼節をわきまえないらしく、「中国はグローバルリーダー、日本はリージョナルリーダー」と語り、日本の地でわざわざ日本と中国の“格の違い”を公言した。
日本もそうだが、領有権に無関係の米国にとって、南シナ海の自由航行(防空識別圏があるとしても)は重要だが、それが保証される限り、中国が自国領とする南シナ海の岩礁を埋め立てて、滑走路を含む構造物をつくること自体は問題ではない。
米国政権が南シナ海問題にあれこれ口を挟んでいるのは、アジアにおける政治的ポジションを維持する手段として活用したいからである。
米国は、日本を含むアジア諸国に、中国に対しモノを言えるのは米国だけ、アジアの問題で仲介役を果たせるのは米国だけと思わせたい。
また、中国に対しても、日本などの政治的軍事的行動をコントロールできるのは米国だけということを再確認させたい。
日中関係も、中国が期待する安倍氏が首相に就任して以降、表のぎくしゃくぶりや対立状況とは異なり、水面下では急速な改善が進んでいる。
国民のある部分は、表の日中関係や対中評価に惑わされて、中国を牽制するものとして新安保法制(日米新ガイドライン)が必要だと考え賛意を示している。
日本ではあまり理解されていないようだが、中国も、建前としては、新安保法制に反対しているが、日本の軍事的行動が米国の手のひらの範囲であることを承知しているので本気で反対しているわけではない。
扱いにくい日本が“自立”するより、米国に従属したままのほうが楽だと思っているのが中国である。
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中国、ひそかに米に「助け舟」 隠密の仲介工作[日経新聞]
編集委員 秋田浩之
2015/5/29 6:30
南シナ海の岩礁埋め立てをめぐり、米国と火花を散らす中国。ところが、オバマ政権の対外戦略にひそかな「助け舟」を出し、貸しをつくるという、したたかさもうかがえる。
多くのウイグル族がすむ中国新疆ウイグル自治区。その最大都市であるウルムチで今月20〜21日、ある秘密会議が開かれた。
出席者は、アフガニスタン政府と反政府武装勢力、タリバンの有力者ら。アフガン和平を促すため、中国政府が両者を仲介する会議を主催したのだ。米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)が25日、独自情報として伝えた。
これだけではない。ロイター通信によると、5月3日、カタールでアフガン政府とタリバンの代表団との直接対話が開かれた。この席にも、米国と並び、中国政府関係者の姿があったという。
従来なら想像もできなかった光景だ。中国はアフガン和平にはほとんど、関与しようとしなかったからだ。いたずらに和平交渉にかかわり、イスラム原理主義勢力の反発を買えば、国境を接する新疆ウイグル自治区にテロが飛び火しかねないからだ。
■オバマ氏の訪中が転機
この姿勢に大きな変化がみられたのが、昨年秋だという。アフガンにかかわる国際機関関係者は明かす。
「中国は従来、アフガンへの投資には関心があっても、和平や復興には興味を示さなかった。ところが、オバマ大統領が訪中した昨年11月ごろから、中国のアフガンへの対応が目に見えて変わった。米政権の働きかけを受け、和平に積極的にかかわるようになった」
米国に「貸し」をつくる狙いが透けてみえる。オバマ政権は、アフガニスタンから米軍の大半を、2016年末までに撤収させると公約している。任期が残り2年をきり、この実現に焦っている。
いまアフガン和平に協力すれば、オバマ政権は評価し、南シナ海や人権問題などで中国に圧力をかけづらくなる――。中国指導部はこう読んでいるのだろう。
米中関係筋によると、オバマ氏の昨年11月の訪中時に、中国はアフガン問題で協力する用意があると伝達。ホワイトハウスも、中国のそうした姿勢を評価したという。
中国を動かすもうひとつの理由は、米軍が本当に撤収したら、アフガンがさらに混乱しかねないとの懸念だ。米軍が足抜けした後、同国に「力の空白」が生じれば、再び内戦が激化し、テロ組織の温床になりかねない。
そうなれば、中国にも重大なテロの脅威が及んでしまう。アフガンがさらに混乱に陥るのを防ぐため、今のうちから米国と協力し、和平に取り組もうというわけだ。
■忠告にじます王外相の発言
日本や東南アジア諸国にとって気がかりなのは、アフガン問題をめぐる米中連携が、南シナ海問題などにどう影響するのかだ。
南シナ海での埋め立てをやめない中国に対し、オバマ政権は今のところ、強硬な姿勢に傾いている。だが、中国側は「米政権は本気で中国と対立するつもりはない」と、米側の足元をみているかもしれない。
今月16日、ケリー米国務長官は北京を訪れ、王毅外相らと会談した。南シナ海問題で激しい応酬を交わしたもようだ。ところが、会談後、ケリー氏と記者会見にのぞんだ王外相は、こう力説した。
「米中関係は最も重要な2国間関係のひとつだ。アフガニスタンの和平、北朝鮮核問題、エボラ出血熱などの国際問題で協議と協力を深めたい」
中国は、米国が重視するアフガンや北朝鮮問題などで、協力する用意がある。これらの懸案を解決したければ、中国とはケンカしないほうが賢明だ。王氏の発言は言外に、そう米側に訴えているように響いた。
秋田浩之(あきた・ひろゆき)
1987年日本経済新聞社入社。政治部、北京、ワシントン支局などを経て編集局編集委員。著書に「暗流 米中日外交三国志」。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO87342700X20C15A5000000/
- 日本が中国にとって重要な理由 逆もまたしかり あっしら 2015/5/30 04:17:14
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