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安倍さんの"甘言蜜語"に騙されたい!の奇妙な心理
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2015/06/07/post-114.html
2015年6月 7日号 サンデー毎日
牧太郎の青い空白い雲 連載523
つい「甘言」を弄してしまう。
若者から相談を受けると、つい「君に合う仕事を見つけよう」なんて言ってしまう。
自分の倅(せがれ)であれば「自分に合った仕事? そんなものあるわけないだろう。仕事は生きるためのもの。好き嫌いなんて言えるか。冗談は一億円ぐらいためてからにしてくれ!」と叱りとばす。が......他人になると「君に合った仕事を探そう」なんて言ってしまう。
悪意はないが、間違いなく「甘言蜜語」である。
蜜のような、誰でも喜ぶような、誰もが飛びつくような言葉。若者はほだされる。
オトナたちは「男女がベッドの中で交わすような甘い言葉」を用意しているものなのだ。
× × ×
でも最近は、そのオトナたちが甘言に騙(だま)されている。
安全保障法制(実は戦争準備の法案)に「平和」という冠を被せる。「平和」くらい甘い言葉はない。平気で、これを「戦争準備法案」に使う。日本が軍事力を強化すれば、隣国には「脅威」と映り、軍拡競争の口実になってしまう。
どこが「平和」なのか?
でも、一国のトップがそんなミエミエの「甘言蜜語」を使うわけはない!とオトナたちは思う。
「アメリカの戦争に巻き込まれるのではないか? ハッキリ申し上げます。絶対にありません」
国民の前で「絶対に」なんて約束する安倍さん。アメリカが「頼む!」と言えば、ハイハイ、地球の果てまでアナタと一緒です!と参戦するための法律なのに。
「絶対に、君に合った仕事があります」と騙しているのと同じである。いやいや、もっと罪深い「甘言蜜語」ではないか。
「今でも自衛隊は危険な任務を担っており、発足以来1800人が殉職した。殉職者が、全く出ない状況を実現したいし、一人でも少ない方がよいが、災害においても、危険は伴う」
自衛隊員の殉職を美化して「戦地で死ぬのは自衛隊員の本望。同盟国アメリカのために死んでもいい」と思わせる。
安倍さんは「甘言蜜語」の達人。嘘(うそ)と詭弁(きべん)のオンパレードだ。
× × ×
始末が悪いのは、新聞、テレビまで「甘言蜜語」に加担していることである。
「地銀、相次ぎ最高益」という記事を読まされた。
「主要な地方銀行・第二地方銀行30行・グループの2015年3月期決算が出そろった。連結純利益の合計額は前期比6・8%増の7742億5900万円に達し、過去最高益を更新する地銀・地銀グループが相次いだ」というのだ。
これは間違いなく「甘言蜜語」の類いだ。インチキがある。本業の貸し出し業務は、日銀の量的・質的金利低下で"利ざや"が縮小して、収支は悪化している。
株高などを背景に、株式や債券を売却してなんとか凌(しの)いでいるのだ。その実態を書かない。少子高齢化による人口減で、経営環境は今までにないほど厳しいのに......。
この種の「甘言蜜語報道」はとくに経済面で多い。アベノミクスが成果を上げているように報道する。
「知らず知らず」なのか、安倍政権のご命令に従っているのか、記者さんは「偽りの発表」を無批判で流す。
一億総"甘言蜜語"時代ではないか。
× × ×
オトナが、なぜ、騙されるのか? 原因は、孤独な老人が「オレオレ詐欺」でもいいから、何か話したい!と思う心理に似ている。
大人は薄々「日本の沈没」に気づいている。その「最悪の入り口」から目を覆いたくなっている。嘘でもいいから、良い情報に囲まれたい。騙されてもいい......。そんな気分なのだろう。
国の借金は1981年度に100兆円を超えた。2000年に19年近くかかって500兆円を突破した。1000兆円を超えたのは、その13年後......2000兆円に達するのは......現実を見たくない! それが、日本人が"甘言蜜語"に逃げる理由である。
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