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2015年05月26日 「ジャーナリスト同盟」通信
<憲法違反法案が堂々の国会審議>
2年前に誕生した自公・国家主義政権が遂に牙をむいた。戦争法案が国会に上程、とうとう審議が始まった。日本国憲法第9条を形骸化・踏みにじる戦争法案が、戦後70年の日本国会に登場したのだ。健全な議会と言論が喪失した中での、文字通り異常事態での国会審議である。多くの国民も内外の人民も、その正確な認識を欠いたまま、これが実現に突き進んでいる。
<大嘘をついて国民に説明する?>
歴史は繰り返すしかないのだろうか。絶対平和主義の日本国憲法下において、戦争法案が立法府の議会で、あろうことか審議が開始された。政府は戦争法を「平和法」と言い換えて、日本国民を騙すというのだ。
戦後民主主義は、およそ民主主義に値しないことが、これで明白に証明されてしまった。恥ずかしい悲しい出来事である。大嘘の本尊が、5月26日の衆院本会議で「誠実に説明する」という大嘘で押し切る構えのようだ。どうする?日本とアジア諸国民よ?
黙してやり過ごすしか方法はないのだろうか。
<「戦争を願う一部国民と国会議員」の力で強行する?>
ワシントンの連邦議会事務局の安倍分析は「安倍はナショナリストだ、ストロング・ナショナリストだ」というものだったが、見事に戦争法議会で、それを裏付けた格好である。
戦争放棄の日本の自衛隊が、アメリカの戦争に一緒に戦うという集団的自衛権の行使は、安倍内閣以前の政府は「9条が許さない」という当たり前の立場を貫いてきた。
それを放棄して「戦争する自衛隊」にするという。許しがたい暴挙である。それを安倍は議会で「平和を願う国民と国会議員」で実現すると大嘘演説した。
世の中がさかさまになった感じである。平和を願う国民も議員も「9条死守」で、集団的自衛権の行使はNOである。
<狂気の自公+野党と言論>
戦後の70年間、日本は平和を願う憲法で平和を享受してきた。それは自衛隊もそうだった。自公内閣はそれを止める、というのだ。アメリカ軍とともに戦争させるというのである。
狂気の沙汰である。安倍の叫びが実現すると、どういう事態が起きてくるのか。日本人もテロの恐怖におびえ、隣国も自衛隊の暴走に不安を抱えなければならない。えらい事態だ。これに野党も言論も、体を張って反対しない?安保政策の大転換どころではない。革命であろう。隣国もこの異常事態に真正面から向き合っていない?
2015年5月26日記(武漢大学客員教授・日本記者クラブ会員)
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